140 おぼっちゃまと蜂蜜酒(その19)~七大氏族滅亡阻止の裏側~
「あれ?なぜ七大氏族は3つしか滅んでいないのはなぜなんだ?」
貴族弟が突然言い出した
どうやら蜂蜜酒を飲んで頭の回転が良くなったようだ
酒場を経営し(やっ)ている醍醐味だな
李白は酒飲みだが、酒飲みは李白ではない
あれは間違いだ
酒は時として賢者を産みだすんだよ
ごくまれにではあるがウイットに富んだジョークを聞ける時がある
それを生で聞けた時とかマジで良かったと思う ←本当です
だから異世界酒場の店主はやめられない
・・・たまにゲロ吐かれることがあることについては何も言うまい
「さすがぼっちゃん、イイことに気が付きました」
すかさず褒める執事
このド腐れ執事が褒めるということはこの後はロクな展開ではない
酒場の客全員が身構えた
どんなことを暴露されても動揺しないぞ
客の心が一つになった瞬間だった
・・・落ち着いて酒が飲めない酒場である
「あのままでしたら七大氏族はテロで滅んでいたことでしょう」
相変わらず見てきたことのように言う執事
・・・そのうち『あくまでしつじですから』とか言うんじゃないだろうな
「それを止めたのが貴族弟の七代前のお祖父様です」
さらっと重大事をばらす執事
おおっ、すごい
おめでとう
パチパチパチ
・・・あれから20年くらいたったっけ?
じゃなくって
結構身近に有名人っているんだな
子孫だけど
執事が言うには、テロに次ぐテロで七大氏族の直系は徐々に減っていったそうだ
それを止めたのが御先祖様
テロを行っている汚染地域の元被害者に接触して言ったそうだ
「貴殿らのやっていることは間違っているでござる」
・・・執事曰く、台詞は当時のままで間違っていないそうだ
そういえば話し言葉は戦術と同じで時代とともに変わっていくものだよな
コメリカの研究者が言っていた
30年で話し言葉がかなり変わる、と
・・・調査結果よりも5年ごとに調査をする気の長さの方が驚きだけどな
だから舞台が過去のはずなのに、現代口調で書かれている小説の方が間違っている
オレは声を大にして言いたい
まあ、そんな他の作品の粗探しはさておいて
御先祖様はこの一件で歴史に名を刻んだそうだ
だから執事は言った
「ですからお爺様のように何か一つ歴史に名を刻んでくださいね」
・・・全く無茶を言うものである
大体歴史に名を刻む政治家は悪名の方が多い
そういえばイイことをした政治家を聞いたことがないな
罪を友達になすりつけたり
国の金で数千人規模の宴会をしたり
犯罪の証拠を隠滅して無罪を声高々に訴えたり
(自分の子供は安全な場所に置いておきながら)他人の子供を平気で戦場に送りこんで殺しておきながら戦争を賛美したり
・・・最低だな
歴史に名を残すためには愚かで厚顔無恥でないといけないのなら
無名のままでいいと思ったね
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御先祖様もやっぱり悪名でしたって真実は次の過去編で明らかになります(たぶん)




