139 おぼっちゃまと蜂蜜酒(その18) ~元召使、母娘を轢き殺すの巻~
「ああそういえば、こんなのもありましたね」
執事が続けて共和国ネタを披露し続ける
「とある貴族の召使が歳を取り仕事を辞めました」
うん?
普通の話だよな
ハッピーリタイアメント
「その元召使は年の割には元気で馬車の御者を自分で行ってどこにでも行っていました」
いい話だ~
健康って素晴らしいな
「ところがある日、目の前に幼い娘が飛び出してきました」
なんか不穏?不幸?の気配がする
「元召使は歳のせいで馬を止めるのに手間取ってしまいました」
早く逃げろっ!
酒場中の人間の心が一つになった
「幼い娘を庇うように母親も飛び出してきました」
ハラハラドキドキ
「しかし残念なことながら幼い娘は母親ともども馬に踏みつぶされてしまいました」
オーマイガ―ッ!
「ついでに馬車にも轢かれました」
元召使は何やっていたんだ!
またしても酒場の客の心が一つになった
「馬に踏まれ、馬車に轢かれても人間すぐに死にません、幼い親子は苦しみながら死んでいきました」
酷っ!
再度、酒場の人間の心が一つになった
「現場を見てきた街の人間は助けようと医者を読んだり、介抱したりと手を尽くしました
ところが、元召使はただ眺めているだけで何もしませんでした」
人間のクズだな
未来がある親子よりも棺桶に片足突っ込んだ老害が死ねばよかったのに
異世界酒場店主は思った
「そこに街の警備隊が駆けつけてきたのですが元召使を捕まえることをしませんでした」
なんでやねん!
「それどころか馬が止まらなかったのが悪いとの主張が認められ元召使いは無罪になりました」
クズや、クズがいる!
異世界酒場店主はそう思った
「「「「「「よくあるよな(ぜ、ことね)」」」」」」
酒場の客の反応は店主と違っていた
あれっ!?




