128 おぼっちゃまと蜂蜜酒(その6)
今回の元ネタは30年前くらいのアメリカのSF小説です
別個の2冊をイロイロと掛け合わせて作りました
まあ原作レイプくらいの改変だからマニアしか元ネタは判らないでしょう
作者様は1999年にお亡くなりになったらしいですしね
お暇なら溶骨粉でググってみてください
簡単には検索できませんけどね
--------------------------------------------------------------
「「「「「・・・ぎもじわるび(きもちわるい)・・・」」」」」
現在、異世界酒場の中の客達は蜂蜜酒の飲み過ぎで潰れていた
そりゃそうだ
後になってから結構きくんだよな
炭酸
ボディブローのように後からしっかりと効いてくるんだ
・・・いやボディブローやられたことないけどさ
某ボクシングマンガで言っていたから多分本当だよね?
しかし飲み始めた頃の大騒ぎとは正反対だ
<1時間前>
「あはははあは~はっ!頑張りなさいよ」
<バンバン>
貴族姉が弟の背中をバンバンと叩いている
・・・蜂蜜酒一杯で酔い過ぎだろ
そう思った店主は悪くない
酒というのは静かに飲むものだ
あるいは楽しく?
決して、弟の背中をバンバン叩いて説教するというものではない
・・・リアルの会社の宴会を思い出すからあんまり気分は良くないんだよ
年上というだけで過去の自分の苦労話を自慢するは
仕事上のダメ出しをするは
といった感じでやりたい放題
酒の席での無礼講というのはこういうことか、と納得したね
どうりで最初に言う訳だ
「今夜は無礼講で!」
一体何考えているんだか
偉そうに言っているが尊敬でもしろってか?
そんなんだったら普段の仕事をしっかりやって尊敬を勝ち取ってみろ、と言いたい
あれで新人よりも多くの給料を貰っているかと思うと仕事やる気が失せるんだよな
・・・失礼
つい会社の愚痴がでました
いやね執事がどや顔で蜂蜜酒を飲んで絶賛したらみんなが注文したんだよ
もちろん貴族娘も、だ
ところがちょこっと飲んだだけで酔って騒ぎだした
みごとに弟くんが犠牲になりました
たぶんチョコボンボンでも酔えるんじゃね(苦笑)
「ほらなんか喋りなさいよ!なんだっけ?『バカの壁?』わざわざ見にきたんでしょ?」
と騒ぎ出した時は「え?」と思ったね
遠くに見える巨大な壁のことか?!、って耳がダンボになった
・・・いや耳は大きくならないけどさ
「御嬢様、『バカの壁』ではありません『世界を囲む壁』です」
訂正を入れる執事
「バカ壁で十分じゃないっ!」
貴族姉がツッコミ返していた
・・・いきなり『エンタの神様』ごっこが始まったかと思った
サンド○ッチマン?
貴族姉、恐ろしい子(汗)
昔々、この土地にヤマトン共和国という国がありました
魔法により繁栄した国でした
あるときマギ(魔法粒子、あるいは魔素)を半永久的に生成する魔導炉を作ろうとしました
ところが予想に反して暴走して爆発してしまいました
おかげで300年経った今でも半壊した魔導炉から変質したマギが生まれ続けているそうです
人々の予想に反し、変質したマギは人体に有害でした
・・・典型的な失敗談
ばかじゃね
最初は変質したとはいえマギが自然に溢れていることに喜んだそうだ
これで魔法技術が発展する、と
高度な魔法ほどマギを使う
世界に満ちているマギを使い過ぎて技術の発展が止まってしまった
だったら変質したマギでも使えるようにすればさらに発展する
失敗したが失敗ではない
そう言い張ったそうだ
ところが変質したマギが人体に悪影響を与えることが判った
たとえば鼻血が出るとか、倦怠感があるとか、だ
最初は隠していたが自国民にバレた
そして騒ぎになった
最後には周りの国まで広がり、四方八方から責められた
おかげでマギが拡散しないように壁を作ったとか
バカだ
ここにバカがいる
そう思ったね
もっともかなり昔の人間だけどな
「失敗することを考えなかったのか?」
弟くんの問いに執事が答えた
「『想定外』だったそうですよ」
「バカなのか?」
貴族弟が尋ねると
「バカですね」
執事が答えた
「ヤマトン人って本当にバカよね」
貴族姉ものっかかってきた
そりゃ『バカの壁』とか言われるはずだわ
聞いていてオレも思った




