127 おぼっちゃまと蜂蜜酒(その5)
「「「「「ううっ、気持ち悪い・・・」」」」」
異世界酒場が死屍累々の修羅場になっていました
そりゃそうだ
蜂蜜酒飲みすぎだ
炭酸って結構くるんだよ
酒と一緒に飲むと特に、な
おまけに何杯飲んだと思っているんだ
って何杯だっけ?
店主も憶えていないな
とりあえず手持ちの蜂蜜酒が空になったとだけ言っておこう
いやね
最初はみんなドン引きだったんだよ
真っ黒で泡が出ているんだ
悪魔の飲み物?
なんかやばい儀式につかわれそう?
自殺用の毒薬?
結構ヒドイ感想を言われた
まあ、そんなものを弟に飲まそうとした貴族姉もヒドイけどな
そこに名乗り出たのが執事
顔色を変えずに飲み出した
執事曰く
「リッチモンド家の執事たるものこのくらいできて当然です」@ドヤ顔付き
言っているとこはリッパだよ
主の盾となる
でも今回はただ、蜂蜜酒を飲むだけだからな?
<ゴックン>
執事が一口飲んだ
「・・・どう?」
ドン引きしながら執事に聞きに行く貴族姉
怖いもの見たさ?
興味深々?
そんな感じ
・・・人に押し付けておいて聞き行くその態度
地球でも貴族ができると思うぞ?
「(以外なことに)大変美味しいですね」
執事が返事した
・・・美味しいの前に何か聞こえたような気がするのは異世界酒場店主の気のせい?
それを聞いて黙っていないのが異世界酒場の常連達
「こちらにも一つ!」
と次々に注文してきた
言っておくがオレは自分が食べれないものは店に出さないぞ?
農薬まみれの野菜とか
防腐剤入りのワインとか
自分でも食べられるものを出す
そんでもって金貨一枚
それがポリシー
常連客はそれを知っているから次々に注文してきた
・・・だったら最初っから注文すれば?、ってか?
ウチの常連は皆『イイ性格している』と褒められるタイプの善人だからな
早い話が貴族姉弟は酒のつまみにされていたんだよ
「結構うまいな、見た目が悪いけど」
「なかなかいけるな、見た目が最悪だけど」
「なんかビールにちょっと似ているな、見た目が違うけど」
飲んで言いたい放題言いっていた
・・・本当にイイ性格している
魔法の一つでもお見舞いしてやろうか?
いやオレの店だからな
自爆はまずい
足の小指をテーブルの足にぶつけて痛がる魔法で許してやろう




