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125 おぼっちゃまと蜂蜜酒(その3)

「わたくしは甘いモノがいいわ」


突然、御嬢様が言いだした




弟くんは困った顔をしている




そりゃそうだ


弟くんが


「何か食べるものと飲むものを頼む」


とオーダーしようとしたらその途中で姉がいきなり勝手に口を挟んできたんだ





ブラック企業の上司並みの理不尽さ


弟くんに同情したね





もしも『この程度で』とか言うやつは理不尽な目にあったことがないヤツだ





聞くだけならちょっとだけだろ、と思うだろう


でもリアルでやられるとマジでシャレにならんんのだよ


やっていることは人格の全否定だからな





積もり積もると上司の机の方に首を回せなくなる


最後には出社拒否だ


・・・弟くんは誠に御愁傷さまである





<し~ん>


異世界酒場(うちのみせ)は良識ある客ばかりなので静けさが耳に痛い






「な、なによっ!好きなモノを頼むのが悪いっていうの!?」


悪役令嬢(おねえさま)が逆切れした




言っていることは一見正しい


TPOというものがあるだろう


そんなことも判らないとは・・・






しかし、優しさや思いやりや常識が無いっていうのは悪だね


自分の都合の良い屁理屈を選ぶことだけは天才的


人の愚かさには際限がないのだろうか


マジでそう思う






昔は


『お天道様に恥じるようなことをするな』


と言われていた




それが今では


『口先で勝てば正義』


『デカイ声の奴が勝つ』


だからな




世も末である






・・・決して会社の上司が同じようなものだから言っているのではない

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