124 おぼっちゃまと蜂蜜酒(その2)
<カランカラン>
酒場の扉が開いて若い女性が入ってきた
金髪
ドリルのような巻き毛
つり目
結構高そうな服とブーツ
手には羽扇
どっから見ても悪役令嬢だっ<ギロッ>
考えただけなのに思いっきり睨まれた
<カランカラン>
「姉上!一人で行かないで下さいよっ!」
若い男が入ってきて文句?を言うと
「あんたが遅いのが悪いんでしょ!」
との返事だった
まさに悪役令嬢そのもの
非道い言いようである
・・・現代の地球でもゴロゴロしていそうだけどな(笑)
会話から察するに入ってきたのは弟らしい
あんな姉ではさぞ大変な日々だろう
御愁傷さまd<ギロッ>
・・・また睨まれた
異世界酒場店主の考えを読んだかのような反応
チエリの血を引いているのか
ラー一族なのか
解離性意思伝達障害なのか
オレの電脳がハックされたのか
新型の意思伝達物質を使っているのか
異心伝心のスキルを使っているのか
頭の上にYesかNoの表示が現れるのか
・・・どれだろうな
<カランカラン>
続いて姉弟よりもちょっとだけ年上の男が入ってきた
執事服を着ているから察するにお付きの者だろう
・・・この流れで無関係だった方が怖いって
店に入るなり店主と他の客に目礼をしてきた
きちんと礼儀をわきまえている
貴族姉弟とは偉い違いだ
貴族達は店主や他の客なんていないも同然
まさに傍若無人そのものだからな
さすが他称『上級国民』
親娘を轢き殺しておいても謝罪の言葉が出ないだろう
それどころか自分が悪いとか一かけらも思わないだろう
あんな娘を嫁にするのは、どこのモノ好きなんだろうな
あまりにもフリーダムすぎてコッチが心配になってきた
案外、政略結婚だから性格の悪さはスル―されるのか?
子供を産むだけの存在
まあ、そっちの方が良いと思う
だってアレに子育てなんかできそうもない
便利な地球でだった児童虐待が山ほどあるんだ
こんな異世界だとまともに育つはずがない
・・・だから乳母がいるのか
今理解したよ
少しだけ賢くなったと思う異世界酒場店主だった




