表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
80/86

泉 / 魔法 / 貴方の心臓が欲しい / 訃報 / 逢魔が時

 《 お題 》 

「夕方の坂道」で登場人物が「嫉妬する」、「糸」という単語を使ったお話を考えて下さい。


【泉】


 赤い残照に染まる緩やかな坂道に、こぽこぽと柔らかな水音が近づいて来る。


 神々の好む美酒さながらの、金に輝く揺れる水面。

 静寂の中に湧き出る尽きぬ恵みに、訳も分からず嫉妬を覚えた。

 坂の下とはかけ離れたこの断片。

 絡まり合う糸とは無縁の断絶した一瞬の永遠。


 この世の高みもやがて闇に包まれる。




 《 お題 》 

 今日のお題は……『紅茶』『妖精』『受難』 Lets 創作


【魔法】


 夜、就寝前の紅茶に睡眠薬代わりのブランデーを一滴。

 眠りの妖精の一振りの杖に酔い、導かれるまま漕ぎ出すシーツの海、冒険の旅。

 数々の受難を潜り抜け栄光と地位を手に入れる。

 時よ止まれ、この瞬間に。


 眼に映るは灰色の天井。

 寝返りを打ち、捩れた枕に顔を沈め。

 差し込む光を恨む、ため息の朝。




 《 お題 》

『貴方の心臓が欲しい』をお題にして140文字SSを書いてください。


【貴方の心臓が欲しい】


 退屈で死にかけていた僕の前に立ち、そいつはそっと耳打ちした。

「僕を救ってくれるなら」

 そいつはゆっくりと小首を傾けにっと微笑んだ。


 それからの僕は退屈とは無縁。

 日々の興奮に激しく脈打ち、この世の快楽をこれでもかと享受する。


 もう充分だ!と叫ぶまで。


 美味しく肥大した心臓がこの悦楽の代償。




 《 お題 》 

 〔こんなにも、遠い〕です。〔二次元ネタ台詞の引用禁止〕かつ〔「歩く」描写必須〕で書いてみましょう。


【訃報】


 夜中に届いた訃報を知らせる事が朝一番の務めだった。


 夜明けと共にこの国を震撼させる事になる、

 彼女の伴侶が乗り合わせていた海難事故のニュースを。


 数ブロック先の彼女の家に足取りも重く向かう。


 想像の中で、泣き濡れる彼女。

 慰める僕。

 僕の腕を擦り抜け彼を想う彼女は、朧で儚くこんなにも遠い。




 《 お題 》

『途絶』と『夕闇』を使って140字SSを書きましょう!


【逢魔が時】


 広がる血飛沫に塗りこめられ、夕闇の中、僕は立ち尽くしていた。


 赤に切り裂かれた意識の途絶に、

 何故自分がここにいるのか判らなくなった。


 生温い風に揺らぐ足下。

 捩じれる視界。

 高い金属音に似た耳鳴り。


 いつしか落ちた夜の帳が生臭い夕暮れを追い払い、

 柔らかな闇の中取り戻す静寂。


 再び動き出す時。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ