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街角の子共たち(インド編)

 《 お題 》

『それをください』を最初に使ってSSを書いてください。



【菓子】


「それを下さい」

 ボロボロの服のその男の子は、丸い砂糖菓子を指差し掌を開いた。

 硬貨が一枚握られている。

「妹の誕生日なんだ」

 誇らしそうに微笑んだ。

 恐らく彼が稼いで必死に溜めた小銭なのだろう。

 私は菓子を包んで渡し「手をお出し」彼の掌に小さな菓子を載せた。

「おまけだよ」

 これは君の分だ。






 《 お題 》

『夜空』と『青空』を使って140字SSを書きましょう!



【凧】


 凧が舞う。

 細いひごに薄い紙を張ったどれも同じ形の凧だ。

 屋上に登って飛ばし、周りの凧にぶつけて糸を切る。そんな祭りの真っ只中だ。

 僕も凧が欲しかった。

 あの夜空へ、青空へ、凧を飛ばしてみたかった。

 糸を切られ破れた凧を手に入れた。

 後は糸。

 きっと、こいつをもう一度空へ返してやる。僕の手で。






 《 お題 》

『始まったね』を最初に使ってSSを書いてください。



【道端で】


「始まったね」

 通りの片隅で僕達はその男を見守っていた。

 40代程の無表情な男。これと言った特徴もない。

 だが、どこからか沸いた子供達が群がっている。

 男は首に掛けた袋から安物の飴玉をつかみ出し子供らに撒いていた。

「気休めさ」

 友人は冷笑を浴びせる。

 憐憫等ではない深淵な男の瞳に映るのは…。






 《 お題 》

『喜び』と『手のひら』を使って140字SSを書きましょう!



【博物館で】


 灼熱の道程から一歩館内に入るとそこは別天地だ。

 この国では数少ない冷房が入っている。

 ほうと息を継いだ。

 薄汚れた少年が更に小さな弟分を二人連れて入って来た。

 切符売り場で手のひらを開く。ドコン、ドコンと発券の音。

 喜びに瞳を輝かせ、彼らは悠久の昔先祖が築いた文明を求めて博物館の扉を潜る。






 《 お題 》

 〔どこまでだって、追いかける〕です。

 〔三人称視点禁止〕かつ〔キーワード「朝日」必須〕で書いてみましょう。



【砂漠ツアー】


 僕が好きになった子は、ガイド付き五日間の駱駝ツアーに来た女の子だった。

 僕らと共に駱駝に揺られてのんびり砂漠を巡る。

 彼女はここが好き、とニコニコ笑ってくれた。

 でも直に僕は気が付いた。

 その子の瞳がどこまでだって追いかけるのは、輝く朝日でも、煌く星空でもない、僕の兄の背中だってことに。




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