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【第1章完結! 一気読み推奨】「魔法が最強? あたしの剣の方が速いんだけど?」 元【剣神】のVRMMOストリーマー、魔法一強の異世界で無自覚無双する  作者: 卯月真琴
第1章:冒険者登録編

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25、検証と前触れ

 あたしは今、アレク爺さんに届けた花があった森の中にいる。

 理由は単純で、防具の再調整が終わるまでの3日間が暇だったから。

 冒険者ギルドに行っても、大して面白くなさそうな依頼しか無くてつまらなかった。


「薬草の採取とか、魔獣の間引きとか、商人の護衛とか……もっと面白そうな依頼があれば良かったんだけどなぁ」


 なので、そんな常設依頼を受ける気にもなれず、あたしは森に入って久しぶりの検証をしようと思い立ったのだ。

 かつて剣神として使ってきた技やスキル、BLOで行っていた技術が、この世界でも使えるのか、使えなければ他の方法で再現出来るのか、考えたい事は山ほどあるんだけど、レモーネの村にいた頃には、ステータスやスキルが不足していたから、思うように検証が出来なかったもんね。

 それが今やレベルも少しは上がって、それなりにスキルも増えてきたから、やれることは格段に増えている。

 改めてステータスの確認をしておこう。

 レベル:13

 体力(HP):20

 魔力(MP):10

 持久力(ST):50

 筋力:20

 耐久力:10

 敏捷:50

 幸運:20

 こんな感じのステ振りだ。体力と耐久が低いのは被弾しないことを前提に立ち回る回避盾のようなプレイングが得意だから、って感じだね。あと、防具が手に入れば耐久は上がるし、耐久が上がれば体力は減りにくくなると思うからね。

 次はスキルだけど、スキルに関してはかなり多いから、ちょっと確認に時間がかかりそうだ。

 コルベス王国語 SLV:3

 片手直剣 SLV:4

 短剣 SLV:3

 攻撃力UPSLV:3

 回避 SLV:6

 受け流し SLV:6

 斬撃 SLV:2

 連撃 SLV:2

 風魔法 SLV:3

 雷魔法 SLV:3

 破魔剣 SLV:3

 退魔剣 SLV:3

 短縮詠唱 SLV:1

 詠唱破棄 SLV:1

 圧縮詠唱 SLV:1

 居合術 SLV:10

 抜刀術 SLV:10

 天駆 SLV:5

 格闘 SLV:6

 疾走 SLV:3

 跳躍 SLV:6

 立体機動 SLV:6

 瞬動 SLV:6

 縮地 SLV:6

 現状はこんな感じかな?

 BLOではSLVの最大値である10まで上げたら、スキルの統廃合や強化、進化が出来る仕様だったけど、こっちの世界はどうかな? 

 ちょっとメタいかも知れないけど、スキルレベル最大が10で、レベルアップでもらえるポイントが10ってのはかなり優しいと思う。

 だって、スキルだけみれば、今のあたしってそれなりに戦えちゃうからね。でもこの先、BLOと同じく統廃合や強化、進化が行えるなら、スキルポイントなんていくらあっても足りないんだよ。

 なんせ、それをするのに100〜500ポイント、レベルがさらに上がればそれ以上を要求されていたからね。

 でも、ポイントがこうも簡単に貰えるってことはその可能性が高そうだ……


「まぁ、BLOの時と同じキャラビルドをするかはまだ分からないけど、似たような感じにはなるかな」

 

 ステータスもスキルも、それなりに充実してきたからには、現状で出来る技や技術、連携、コンボなどの検証もしなくてはならない。


「そのために森の奥まで来たんだ。嬉しい事に、検証相手はいっぱいいるしね」


 ガサガサと、オークやゴブリンといったメジャーな魔獣から、鹿や猪、果てには蜘蛛や蜂といった魔獣まで、実験相手はより取り見取りだった。



 あーでもないこーでもない、と切り伏せられる。

 それが3日も続いたのだから、魔獣たちからすればたまったものじゃない。

 現状での仕上がりに満足したあたしは、本日最後の獲物だった赤銅色のオーガを上機嫌でアイテムボックスに片付けていると、ログ一覧に新着マークがあるのが見えた。

 レベルはついさっき上がったばかりだから他の情報かな? とログを開くと、そこには


『オーガ脅威種の出現により、ダンジョンスタンピードのイベントフラグが発生しました』


 と表示されていた。


「……何、これ? ダンジョン、スタンピード……え? マジ?」


 あたしは慌ててスケジュール一覧を確認すると、日程未定と表示されたダンジョンスタンピードが予定に組み込まれていた。


「……ど、どうしよう。ギルマスに話すべきかな? でも話したところで信じて貰えるかな? あ、このオーガを見せれば……でも、どうやってスタンピードの発生が分かったのか聞かれたら……」


 ただでさえ悪目立ちしているのに、さらに注目を集めるような事はしたくない。そんな事を考えるが、良いアイデアは浮かんでこない。


「正直に話すしかないかな……言えない事は上手くはぐらかす方向で……うん、そうしよう。あのギルマスなら、色々と察してくれると信じよう」


 あたしはあれこれ考えるのをやめて、街に戻る事にした。

 今から帰れば丁度良い時間になるだろうから、ギルドに報告してから防具を取りに行こう、と予定を立てると、すぐに行動を始める。



 街に戻ったあたしはすぐにギルドへ向かい、買取カウンターで特殊なオーガを倒したと話をして、ギルマスに話を通して欲しいと頼み込む。

 それから少し待たされ、ストレイドが買取カウンターへとやってくると、そのまま解体小屋に通された。


「よし、出せ」


 ストレイドに言われ、モカはアイテムボックスからオーガを取り出す。


「おい、こりゃあ……脅威種か? ベント、どうだ?」


「え、えぇ、間違いありません、脅威種です」


 解体のおっさんが難しい顔をしている。


「って事は、北のダンジョンか?」


「でしょうね……おい嬢ちゃん。オーガはこの一体か?」


「え、あ、はい。そうです」


「って事はスタンピードまでは猶予がありそうだな……ギルマス、とりあえず適当なパーティーを調査に行かせるべきだ」


 あれ? これ、あたしが何か言わなくても大丈夫そうなやつだ……良かった、何にも聞かれなくて!

 安心して、人知れず胸を撫で下ろす。


「そうだな。ここ最近は北のダンジョンへ行く奴らもいなかったからな……しかし、スタンピードなんざ、ここ十数年無かったからな……対応できると思うか?」


「まぁ、最悪は炎魔法の使い手たちに、入り口から溶岩でも流し込んで貰えば大丈夫でしょう」


「本当に最後の手段だな、そりゃ……」


 ストレイドは疲れ切った溜息を吐き、胡乱げな視線をあたしに向けてきた。


「……何です?」


 ストレイドはこの時、こう思った。


(オーガ……それも脅威種を、怪我一つ無く倒してきたのか? こいつ、見た目通りの少女じゃねぇな? どんだけの修羅場を潜ってきたんだ?)


 思いながらもそれを顔には出さずに、ふんと鼻を鳴らした。


「いや、お前が来てからと言うもの、厄介事が増えたように思えてな……」


「あたしのせいじゃ無いですよ!」


「ふん、どうだかな!」


 ぐぬぬ、とあたしとギルマスが睨み合う中、解体のおっさんは、この後に出てくるであろう他の魔獣の事を考え、また残業か……と静かに項垂れた。

スキルレベルの強化、進化、統廃合について。

それぞれのスキルを最大までレベルを上げると、強化が出来るようになります。

例えば「攻撃力UP」の場合、SLV:10+、10++、10+++、と強化されます。

10+++までいくと進化出来るようになり、進化すると「攻撃力UP+」となり、また+の数を3つまで増やせます。

統廃合は言葉通り、同系統の最大まで強化したスキルを統合して新しいスキルにします。

例えば「パンチ」と「キック」のスキルを統合すると「格闘」になり、パンチとキックは無くなります。その時、パンチとキックに注ぎ込んだポイントは返ってこないです。

ちなみに、この統廃合でしか獲得できないスキルや魔法もあります。

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