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アブソリュート・ディーライゼ  作者: 青空テツ
第3章 エルフ大陸編
47/50

046 決着

 後書きにて、魔煌剣について説明します。




「グゥオオオオオッ!!」


 アイデクセ=ロードが雄叫びをあげる。

 罪之剣に正面から立ち向かうつもりのようだ。


『果てろ。』


 罪之剣が振り下ろされる。

 

 赤黒い魔力の奔流は、一直線にアイデクセ=ロードへと向かう。

 

 【宵時雨】の切れ味も格段に上がり、また、殺傷能力も以前の比ではない。

 

 まず、右前足が斬り落とされた。アイデクセ=ロードは剣の軌跡をまるで見ることができず、悲鳴を上げる。

 だが、一太刀では終わらない。次に左後足が斬りおとされる。アイデクセ=ロードはバランスを崩し、地面に伏せる。

 さらに攻撃は続き、尻尾が斬りおとされた。


 この間、わずか0.5秒ほど。


『強欲は、お前の全てを欲する。』


 ハヤトは、そう呟いた。


『全てをウバイサル…』


(ち、時間がねえ…!!)


 悪魔がハヤトの精神を蝕む速度も速くなってきたようだ。


 ハヤトは次に左後足を斬りおとそうと狙いを定める。

 地面を蹴り、いざ切り裂かんとしたが…


『…手ごたえがない!?』


 アイデクセ=ロードは腐ってもSSSランクモンスターだ。

 黙ってやられるはずもなく、怒り状態に陥る。


「グルルウゥゥゥアアアアアア!!!!」


 先ほどとは大きく違い、罪之剣を正確に見切っている。

 避けるだけでなく隙あらば、ハヤトに攻撃を仕掛けてきている。


(くそ、厄介な…。)


 心の中で悪態をつきながら、ハヤトは罪之剣を解除し、一度後退する。



「グウウウゥアア!!」


 そして攻守が交代し、ハヤトが防御に回る。

 

キィンッ!  カンッ! ドォンッ!



 高速で繰り返される攻防は、もはや誰にも見えないだろう。


(まじで時間がねえ…!次で決めるしかない!)


 ハヤトは一度大きく跳躍し、アイデクセ=ロードの攻撃範囲から逃れる。


『罪之剣は速さの技だ。だがこれから撃つのは、一撃必殺。』


 ハヤトに再び赤黒い魔力が集まる。

 そして、先ほどと同等のエネルギーが集う。


 理性を欠いているアイデクセ=ロードは少し警戒はしたものの、何も考えずハヤトへと突進する。


(おれ)の名に於いて罰を与える。』


 ハヤトの周囲の空間が震え、周囲からアイデクセ=ロード以外の生命の灯が消える。

 ゆっくりと、だが確実に、ハヤトは刀を振り下ろした。


『罰之剣・強欲』


 世界が、赤く染まった―――――。






















「…ッ、はあ、はぁ…」


 ハヤトは目の前で崩れていくアイデクセ=ロードの体を見ながら、息を整えていた。


(今回ばっかしは、本当に危なかった…。)


 だがしかし、戦いが終わったワケではない。


 ジェネラル=アイデクセこそもう残っていないものの、ハヤトとアイデクセ=ロードの戦いから逃げていたボス=アイデクセとグロース=アイデクセ達が戻ってきたのだ。


 最初から随分減っているとはいえ、それでも50頭近くは残っている。


 彼らはハヤトが弱っていることを理解しているようで、遠巻きにハヤトを眺めながらもジリジリと近づいてきている。


「く、くそ。切り抜けられるか…?」


 ハヤトはすでに満身創痍だ。

 目立った外傷こそないものの、体力や筋力が完全に残っていない。


「や、やってやるよ!」


 ハヤトが【宵時雨】を抜こうとしたとき――――――




 ♪~♪~~♪~~♪



 どこからか、笛の音が聞こえてきた。

 美しい、聞き入ってしまうような旋律。


 ハヤトは、その旋律が誰によるものかを知っていた(・・・・・)

 アイデクセ達の注意が笛の音に向いた瞬間、ハヤトはその場から大きく飛び退く。




「…お疲れ様。ハヤト君。」


 ハヤトはこう思った。

 ああ、今ほどその声を待ち遠しいと思った事は無い、と。



 






 

「……で、何で戻ってきたんだよ?」


「ハヤト君なら、きっと、アイツも倒せると思ってたから。」


 セイナはそう即答した。

 ハヤトは少し恥ずかしそうに、そっぽを向いた。


「…危険だ、って言っただろ。」


「私だけじゃないから。」


 再びセイナはそう即答した。

 そう、セイナは逃げていた冒険者たちを連れて戻ってきたのだ。


 ガイやカルドーラ達はいないし、帰ってしまったものもいる。

 それでも、150人以上がこの場へと戻ってきていた。


 さすがにキュウカを連れて戻るわけにはいかなかったので、≪四獣の爪≫のメンバーはいない。


 だが、アイデクセ達に状況の不利を思い知らせるには充分だったようで、アイデクセ達は後ろを向き、逃げ出した。


「……その笛、魔物除けの効果もあるな。いつも吹いてたけど、それ、なんなんだ?」


 ハヤトがそう尋ねた。


「…【精霊鹿の縦笛】だよ。お母さんの形見。」


「…そっか。」


 会話はそこで途切れた。





 これにて、アイデクセ襲来戦は終わった。

 だがしかし、彼らは、この戦いが後に来る天災の序章でしかなかったことを、後々知ることになる。

























 アイデクセ襲来戦から、三日後。

 ハヤトとセイナは馬車の中にいた。

 森都ユリゼン行きの、高速馬車だ。


 なぜなのか?

 それは、ハヤトの活躍を聞きつけた森王が、招集をかけたためだ。

 セイナも、一応パーティーメンバーとして同行している。


「なあ、セイナ。森都までどれくらいだ?」


「えっと、あと五日はかかるんじゃないかな。」


「そうか…。」


「どうしたの?」


「なあ、セイナ。お前には話しておこうと思う。」


「…何を?」


「……3200年前のことについてさ。」


「……!!」


「……時間はいっぱいあるんだ。おとぎ話だと思って、聞いてくれ…。」




【魔煌剣】

 ハヤトが3200年前に獲得したスキル。

 あらゆる属性を扱い、敵を葬り去る。

 作中ででてくる【火炎斬】や、【大聖剣】などは、作者がその場の思い付きで書いているスキルです。奥義以外は適当に作者が考えてます。


 【奥義】

 今のところ、[火の旅]と[水の旅]の二種類。各属性が奥義の名前につく。【魔煌剣】のスキル単体での奥義。


  【七大罪之魔装】+【魔煌剣】

    ハヤトがもつ装備とスキルの合体技。

    [罪之剣]と[罰之剣]の二種類しかなく、罪の名前がそれぞれの技名になる。


 これ以外にも、【魔煌剣】+【???】の技を出していきます。






 この話から、一番最初の0話に飛んでください!

 変な書き方をしてしまいましたが、ストーリー上よろしくお願いします


 

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