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アブソリュート・ディーライゼ  作者: 青空テツ
第3章 エルフ大陸編
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041 ハヤトの力

 セイナはハヤトの力について、思い出していた。

 二日前、カフェでハヤトの力について説明を受けていたのだ。


 曰く、ログハウスを作ったり、衝撃波でグロース=アイデクセを吹っ飛ばしたりしたのは、【想像魔法】という力。自分が想像できる事象を起こせるらしい。ただし、魔力無消費とはいかないようだ。


 曰く、彼が使う剣技は、【魔煌剣】。全ての属性を操り、剣技と共に繰り出すというスキル。

 そんなの反則じゃないの、とセイナは言ったが、彼曰く


「いや、レッドルビードラゴンやグリーンエメラルドドラゴンを倒したような奥義は、1日に1回しか使えないんだ。」


という弱点があるらしかった。

 あんな奥義を2回も使うときなんて来ないんじゃないかと思っていたが、案外、早く、来てしまった。









 






 そんな事を思い浮かべながら、セイナは次なる魔法の詠唱を開始した。

 セイナも合成魔法は1日に1回しか使えない。ただしそれは魔力量不足によるものなので、強くなればもっと使えるようになるだろう。


 初撃の火轟氷滅と火の旅で、相手全体の五分の一ほどを一掃できた。その中にはジェネラル=アイデクセも含まれており、自分がAランクモンスターを倒した事実に嬉しくなってくる。


 セイナは詠唱を続ける。


『氷の精霊、我が魔力に応え、敵を撃て。氷の銃弾(アイスクーゲル)


自分に課された役目を果たすべく、セイナはグロース=アイデクセの殲滅を始めた。










 







 ハヤトは戸惑っていた。

 3200年前との違いにだ。


 流石に、全く変化がないわけないだろう、とは思っていた。

 しかし、空属性の魔法が無いとは思わなかったし、何よりも自分の体の変化に戸惑っていた。


(奥義が1日に1度しか使えない…。3200年前は奥義級を何度も連発できたはずだ。或いは、その代償か…。)


(まあ、そんなこと考えていても仕方がない。とりあえず今は、殲滅するだけだ。)



「風剣·草薙」


 風を纏った剣を振り抜き、1度に何頭ものグロース=アイデクセを始末する。

 ハヤトもまた、敵の殲滅に乗り出した。














 戦闘が始まって一時間ほどたった時、SSランク冒険者vsキング=アイデクセは佳境を迎えていた。


「レイラム、早く支援を!」


「分かってるよ!余りせかさないでくれ!」


 カルドーラがキング=アイデクセへと肉迫し、武器である二槍を奮ってスキルを繰り出す。


「双頭風槍牙!」


 二槍が風を纏い、まるで牙を突き立てるが如く、キング=アイデクセへと刺さる。

 刺さったもののキング=アイデクセは呻き声を上げただけで、さしたるダメージを負った様子はない。


 お返しとばかりに尻尾での薙ぎ払いを仕掛けてくるが…


防御(フェアタイディグング)


 レイラムの魔法がそれを阻止する。


「ぐっ…、おっもいなこの一撃…。」


 魔法から伝わる振動に、レイラムが思わず愚痴る。

 SSランクほどの強者になれば、詠唱を破棄しても変わらず強い威力の魔法を繰り出せる。

 そしてそれは、《海神の杖》のメンバーも同様だ。


雨の断罪(レーゲンクーゲル)


水が遊ぶ(アクアリウム)


 《海神の杖》は、パーティ名の通り水魔法を得意とする者が集ったパーティで、メンバー四人全員が魔法使いという異色のパーティだ。


 雨のような銃弾と激流を浴びたキング=アイデクセはたまらずのけぞる。

 そして、全身を赤く染め、大きく咆哮した。




「GUOOOOOOOOOOOOOO!!!」

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