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アブソリュート・ディーライゼ  作者: 青空テツ
第二章 チート獲得編
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018 空を駆る光鳥

 5日空けてしまったぶん、早めに更新を…(^^)

 黒都ノースでの一泊を終え、日が昇るとすぐに街を出る。

 できるだけ急いだ方が良いなら、先に言っとけよクソ筋肉支部長…と心で悪態をつきながら全力で走る。

 今の時刻は午前7時というところだろうか。今の自分のAGIでどれほどの速度がでるのか分からないが、昼前には≪ナムル≫に着きたい。


 どうにも今回の戦争は嫌な予感がするのだ。この世界に来て一週間のおれは何か守りたい大きなものがあるわけでもない。開戦まで残り一か月ほどの猶予はありそうだ、という世間の見解もあるのでなおさら心配する要素も少ない。けれど、おれの歴戦のカン、というほどでもないが、本能のようなものが危険だと告げている。


 レベル200でステータスがチートじみているおれが全力で走り出すと…想像に難くないだろうが、とんでもない速度がでる。【想像魔法】を利用して空を飛んでいるからか、どんどん加速している気がする。魔法で視力強化をしたから街を見逃すことはないと思うが、一応集中して地面の方を見ておく。

 しかし、街道に沿って移動すると目立つな。仕方ない、1㎞ほどなら街道から外れても大丈夫だろう。≪ナムル≫の街の規模がエドマンドと同じ程度ならば、少し街道を外れた程度でも街へ行けるはず。

 

 あー、でも1㎞じゃ微妙に不安だな。やっぱりもう少し離れよう。1㎞程度しか離れてなかった場合、視力強化した冒険者に見つかって魔物と間違えられる可能性がある。街道を視界の端にとらえられる限界まで遠ざかる。視力を限界まで強化して、街道から3㎞ほど離れる。これほど離れておけば流石に見つからないだろう。





「……なんだ!?」


 前方5kmほどに魔物の気配を感じた。どうやら街道との距離間隔に意識をとられすぎて気づくのが遅れたらしい。

 そうか、よく考えてみたら街道から離れるということは魔物とのエンカウント率が上がるということだ。それに空中だと言わずもがなだろう。空中の魔物なぞ討伐依頼を出したところで依頼を達成できる者が限られているだろう。

 

 が、幸いにも魔物は一匹だけのようだ。何匹いようが負ける気はしないけれど割と大きな気配だ。街道から3㎞しか離れていないとはいえ、危険な魔物が出現するらしい。

 

 視力強化によって広範囲を詳しく見渡せるようになったおれは、早くも魔物の姿をとらえた。完全解析してみる。



≪ライトイーグル Lv95 Rank S≫

 光属性魔法を得意とする鳥獣類。その体が強い魔法防御力をもっている。基本的に単独行動を行っており、十年に一度ほどの頻度で人里付近に出現する。ノース国では災害のような扱いであり、この魔物の出現が確認された場合、高ランク冒険者が黒都に招集される。





「……何でそんな災害扱いの魔物がこのタイミングで出てくるんだよ!」


 全く不幸中の幸いの逆、幸い中の不幸といったところか。そういえば、やけに黒都が騒がしくて冒険者の数が多かった気がする。コイツの襲来に備えてた、というわけか。

 まあ、コイツがおれを攻撃しないのならおれも攻撃する気はない。というより、おれが降下して森に隠れればいいわけだ。


 降下して森の木と同じぐらいの高さに留まる、が、しかしどうみてもあの鳥の眼はおれを追ってる。元から強力な視力を備えてる、ということか。まだ距離は3㎞ほど空いているが、戦闘は避けられないな。


 と、戦闘に使う魔法を思い浮かべていると、突然光線がおれ目がけて放たれていた。

 危機一髪ではないが、慌てて回避する。さきほどいた場所の後方を見ると、何本かの木が根元から消失しているのが見えた。

 射程距離も威力もまあまあ高いな。けど、おれほどじゃない。


「…やられたらやり返す。雷鳴啼堕!」


 雷属性剣での技を【想像魔法】で発動させる、がやはり本家には及ばない。おれの想像力が足りないのだろうか。

 それに、相性というのを忘れていた。相手が空を飛んでいるので雷属性の魔法にしたが、ヤツは光属性を主体とする魔物なのだ。なんとなくだが余り効果は見込めない。


 やはり、ヤツは光と雷の耐性は特に強いのだろう。劣化版とはいえ雷鳴啼堕を受けても平然と進んでくる。

 おそらくおれが一太刀でも浴びせれば即座に散る命だろう。しかし、折角のSランク魔物だ。しかも魔法防御に優れている。慣れない空中戦と慣れない魔法をうまく使えるようになるための糧にしたい。


 

 ついにおれに肉薄したライトイーグルは、光を纏ったクチバシでおれに直接攻撃をしかけてきた。なるほど、属性を纏って攻撃するという手段もあるのか。今度やってみよう。

 余裕をもって回避し、次のヤツの光を纏った翼の攻撃も回避する。しばらく回避の練習をしよう。












 



 30分ほどで、ライトイーグルの動きが鈍くなった。ヤツは光線やら体当たりやら元〇玉のような攻撃もしてきたが、全ておれに回避されている。

 そろそろ空中での動きにも慣れてきたし、倒すとしよう。ヤツとの距離は5mほど。

 想像するとは、シンプルな、だけども強烈な貫通力をもつ炎の槍。造形もシンプルで、技名もシンプルでいく。




「炎槍・フレイムスピア」


 一瞬でライトイーグルへと肉薄したおれは、炎の槍をヤツの口へ突っ込んだ。

 




 そして、断末魔のような悲鳴もなく、その姿を無数のガラス片へと変えた。

 技名にルビ振るのって、どうやってやるんでしょうか…。

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