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アブソリュート・ディーライゼ  作者: 青空テツ
第二章 チート獲得編
18/50

017 黒都ノースへの旅

 ここ最近体調不良で体がぁ…。けど今日は気合で更新します。

「…さすがにやりすぎた。【破壊の使徒】って完全におれじゃん…」


 ≪エドマンド海峡≫の生物を鎮静、もとい全滅させて二日たった。今のおれは≪黒都ノース≫行きの馬車に乗っている。通常、冒険者に馬車を出すことはないのだが、今回は王都招集という特例だ。だから特別におれ専用の馬車をギルドが出してくれた。

 ≪エドマンド≫を出発してはや二日、いや、まだ二日というべきか。人族最北端の街と人族中央の街だ。その距離は当然アホみたいに長い。≪エドマンド≫は人族最北端の街だ。そこから東に≪妖かしの森≫を挟んで1000㎞ほどで、ノース国最東端の街である≪キドネス≫となる。≪エドマンド≫から南に1000㎞ほどでノース国の首都である≪黒都ノース≫となり、そこからさらに南に1000㎞ほどでノース国最南端の街である≪ナムル≫がある。そこからさらに500㎞ほど南に行くと国境を分ける巨大な関所があり、そこを超えるとまた500㎞ほどでアルセウス国最北端の街になる、というわけだ。


 この話をルフィンに聞いたときは、なんだかやけに計画性のある大陸だな、と思った。東西南北それぞれの端の都市と首都は1000㎞で統一されており、それは人族の大陸では5つの国すべて同じだという。そして1つの国の5つの都市を5つ、つまり5つの国の25の都市には巨大な祭壇があるらしい。≪エドマンド≫にもあったらしいが、おれは見ていない。

 なんだか紋様めいた都市の配置だが、これは全て古代の人が設計したらしい。古代には国は1つしかなく、争いとは無縁だったという。この25の都市の祭壇を利用した儀式があるのではないかと研究がすすめられているが、ほとんどが謎に包まれているという。


 …と、ルフィンが嬉々として語ってくれた。全部ルフィンの受け売りである。

 

 



 馬車の中で彼女の話してくれた事を思い浮かべると、馬車の御者から声がかかった。


「もうそろそろ≪黒都ノース≫に到着します。」


 そう、まだ≪王都エリシュオン≫までの工程の4分の1も来ていないのだ。

 2日で1000㎞、1日あたり500㎞の距離を進んできた。宿泊は道中の村できちんとしているので余り急いでいるとはいえないが、これでもかなりの早馬らしい。馬車を引く馬にも限界があるので1日10時間ほど走らせると休息が必要になる。時速50㎞で今まで進んできたわけだが、正直、遅い。レベル200になったおれのAGIはとんでもないことになっているので、全力で走ると黒都まで3時間もかからないのではないだろうか。

 けれど、≪エドマンド海峡≫を静めて戻ったときには完璧に馬車の準備がなされていたので、断るのも悪いと思ったわけである。


 出発する前にルフィンに会いたかったのだが、≪浮夢亭≫に行っても彼女の姿は見受けられなかった。なにやら急用があったらしく、おれが≪エドマンド海峡≫へ行っている間に街を発ってしまったという。正直、かなり残念だが生きていればその内会えるだろう。いや、おれは戦争が終わったら会いに行くつもりだ。


 

 




 黒都に着いた。かなり巨大な城壁に街全体が覆われている。高さにして30mはあるだろう城壁の上には、バリスタや大砲といった巨大兵器が見受けられた。さすがに一国の首都である。大陸中央にあるというのに≪エドマンド≫と同じ規模の防御態勢がある。これなら他の種族に攻められても大丈夫だろう。

 御者が門番との話を終え、おれの方に来た。


「ソラミネさん。到着しました。門番にギルドカードを見せる必要はありませんので、そのまま街にお入りください。」


「分かった。世話になったな。」


 そう言っておれは馬車から飛び降りた。そして城門から堂々と街にはいろうとすると、御者が声をかけてきた。なんだよ、身分証明はいらないんじゃなかったのか?


「ソラミネさん、ここは身分証明なしで行けますが、次の街からはギルドカードが必要になります。RankはSのままですが充分な接待を得られると思います。それと、王都招集にはできるだけ早く応じた方が良いらしいので余りゆっくりせず真っ直ぐ王都を目指してください。と支部長から伝言です。」


 …あのクソ筋肉支部長、そういうことは早く言えよ。1日ぐらい観光に費やそうと思ってたのに、ちくしょう。


「ああ、分かった。」


 そんな文句を御者に言っても仕方がないので、肯定の意だけを示しておく。

 今日はもう日暮れなのですぐに宿を探そう。ここはノース国内、というか首都なので王都招集状による特別待遇は得られない。なのでそこそこ良い宿を自分で見つけるしかないのだ。


 …現在、獣帝との戦線は完全に膠着しているという話を聞いた。獣帝側が何も考えずに攻めてきて補給が整っていない、とのウワサを聞いた限りでは、開戦はもう少し先になりそうだという。先のゴブリン大騒動は国内の戦力をバラつかせようと獣帝自らが行ったものらしい。さすがの亜人族は魔物のコントロールにも長けている。が、驚くべきは獣帝が≪妖かしの森≫まで乗り込んできていたことだ。獣帝は1日に万里を行く鳥、≪アルバトロス≫を使役しているとの情報があるので、1日以内に≪妖かしの森≫と≪亜人大陸≫を往復することが可能だという。

 なんともまあ、血気盛んな帝王様である。


 なんだか先行きの見えない不安を感じている。どうにもこの戦争はイヤな結果に終わりそうだ…。

 久しぶり、というほどでもありませんが6日ぶりの更新なので、少々文章が拙くなっております(/_;)

 

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