第十二話 自分が、巣へと帰る。
⬛︎⬛︎⬛︎は、⬛︎⬛︎⬛︎を追っている。
俺は、親友の為に⬛︎⬛︎⬛︎の目を塞いだ。
⬛︎⬛︎⬛︎と⬛︎⬛︎⬛︎に接触してしまえば全てが無になる。
始めは、⬛︎⬛︎⬛︎の味方だったが、それは操られていたからだ。⬛︎⬛︎⬛︎の一部となっていた。だが、⬛︎⬛︎⬛︎の力で自我の脱却と自我の救済に成功した。これのお陰で⬛︎⬛︎⬛︎の力を使いながら、⬛︎⬛︎⬛︎に見つかる事はない。
脱却と救済により、俺は死んだ。だけど、中身自体あれば、死んだとは言えない。概念的存在…罪として産まれてしまったが、後悔はしない。全ては親友のためだ。
親友よ、待っいてくれ…今はその時ではないんだ。虚無の長い中で、永遠と生きてくれ…。
俺は、⬛︎⬛︎⬛︎に対抗できる存在を選別して、戦争を仕掛ける。この戦争には、君が必要なんだ…。
イエスよ…とても長い苦痛の中で耐えてくれ…。
その中で⬛︎⬛︎⬛︎の対抗策を考えてくれ…。
君には⬛︎⬛︎⬛︎の力がある…⬛︎⬛︎⬛︎だから。
【194何9月21日】
僕は、新しく出来た友達と遊んでいる。
この人は僕を見て笑っていた人だったけど…何故か仲良くなったんだ。
仲良くなった理由は、よく覚えていない。
分かるとすれば、一緒に遊んでから仲良くなったこと。鬼ごっこを誘われてからだったかな。人数が足りなくて誘われたんだ。日が進むごとに人が消えていくんだ。消えた人の数合わせのために。
人数合わせの穴埋めだったけど、僕とミーも足が早かった。皆んな驚いてたよ。皆んなで楽しく遊べた鬼ごっこが終わり、その後で別の遊びを誘ってもらえるようになった。とっても仲良くなったんだ。
仲良くなったけど…一つ気になることができたんだ。
―僕には名前がない。
それと、僕がここに来る前の記憶がない…。
皆んなは、なんでここに来たのか知っているのに、僕だけが知らない。僕がここで誕生したんだと思っていたから…。
それから僕の名前なんて、気にしていなかった。混血と言われていたから僕がその名前の存在だと思っていた。確かに僕には名前が無い…。
それにミーに聞かれたことすらない。ミーは、自分のペースで自分を探してねと…それだけしか言われたことがなかった。
名前は誰もが持ってる物だけど、僕は持ち合わせていない。僕だけが名前がないなんて…辛いよ。
名前が欲しい…。
だけど、ミーが言ってたんだ。自分のペースで話しねって。今からでも答えを見つけるべきかもしれない。
でも殻に閉じ込められた主を…戻したくない。
僕はやっと…殻から出れたんだ。
自分を殻に閉じ込めて…。
【194年10月10日】
名もない子が10歳となる。
僕の誕生日から一年が経った。だけど何か…雰囲気が悪い。皆んなの雰囲気が悪いのだ。毎日毎日笑っている子供の笑顔がなくなり、この学校に居た子供がある日突然として居なくなったりと、子供達は、いつ自分が居なくなるのか分からなくて怖かった。
何かが始まろうとしている。それは今かもしれないし昔かもしれない。何が起きようとしてるのか―
「今日は、君の誕生日だけど…皆んな居なくなったね。」
「うん…ラルフとその友達もどっか行っちゃたしね。」
「でも良かったじゃん。あいつらが居なくなってから毎日がもっと楽しくなってたし!。」
4ヶ月前ほどにラルフが居なくなった。最初はラルフが居なくなったんだ。それからランダムでここに居た人がポツポツと居なくなった。なんで居なくなったのかは分からない。
外で遊んでいたはずの人達…ガラガラに空く食卓…より粗末になり量が少なくなる食事…。何が起きたんだ。
「今日はさ…いつ最後になるか分からないから…毎日を誕生日にしない?僕とミーだけの毎日の誕生日に。」
「それやめてよ…。」
「洒落にならない…。冗談でもやめて。」
「でも…いつ僕が先に居なくなるのか、ミーが居なくなるのか分からないじゃないか!。」
「昨日だって…僕らと一緒に遊んでいた友達が……。」
僕は、不安で仕方がない…。昨日まで遊んでいた友達が突然消えたんだ。この友達は、ラルフが居なくなって2ヶ月後に仲良くなったんだ。とても良い人だった。また彼ら彼女らに会えるかな…。
もうこの学校に20人しか居ない…。いつ先に居なくなるのか分からない。日が進むごとにつれて今日は、どっちが居なくなるか無意識に妄想してしまい月日が終わる。不安に駆られながらも、それを忘れるために楽しい事をしないといけない…。
そして、居なくなった先で何があるのかさえも分からない…。
「………ちょっと余裕なかったかも。」
「君が一生懸命に考えてくれたのに…否定しちゃってごめんね。」
「いいよ。」
「でも…友達が気になる…。」
「私もそうだよ…。昨日まで笑顔だったのに。」
「なんで…。」
僕を両手で僕の頬を叩いた。
「いつまでも不安になったらだめ!今日は僕の誕生日でもあるし、ミーの誕生日だから!」
「ふふ、うん。」
僕は、ミーの手を掴み外に出ようとした。だけど、ミーは外に出たがらない。ここから出れば二人で、どこかに暮らせるかもしれないと思ったから。居なくなる選別に巻き込まれないと思ったから。でも現実が突きつけられてくる。
「なんで行きたがらないの?外に出たら僕達は、居なくならないかもしれないよ。」
「外は…だめ。」
「外は、ここより危ないの。」
「え?危ないの?」
「でも、外には人が普通に居るじゃん。」
「それは人間だから…。」
「ここは、名誉の国なの。灰人である私と混血である君が外に出ちゃえば…殺されるの。だから、外に出ようだなんて一切考えないで…。」
「そうなんだね…。なんか一つ一つ不安にさせてごめん。」
「君は何一つ悪くない…。」
「悪いのは全部………大人達だから。」
「だめだめ…暗くなってきてるよ!。」
「今から隠れんぼするから!。」
「うん。隠れんぼしよっか。」
「僕が先に鬼ね。今から10秒数える!」
「えっ?もう!?」
「9〜…8〜…7〜…」
「今始まるとかずるいっ!」
ミーは、急いで隠れに行った。
僕は、この少ない時間をどう活用すれば良いか分からない。明日…僕は居なくなるのかな…。だめだ…また考えてしまう。
「1〜……0〜。」
「どこに隠れたかな。」
皆んなが、かつて溢れていた庭に行く。
ここは、花が並んで草が縦に伸びていた。奥にはベンチがあり、銅像が建てられている。ここの学校を作った人が自分を模して作って欲しいと願ったのかな。だけど、この庭は隠れる場所として適している。
草をかき分けて進むけど、通った痕跡がない。なら保管庫の所にいるのかな。いつも物を隠してる場所にも居なかった。
あそこなら居るかもしれない…。僕は裏口に行き―
外は探した…全部探した……。
中に居るのかな…居てほしい…。
誰も居ない僕だけの外で、孤独に探していた。
僕は学校内に入る。前までは、人がよく通っていた…。
誰も居ない廊下を渡りながら、部屋を開けて探す。
ベットの下だと思い、探しても居なく…食卓を探しても居なかった。トイレにも、お仕置き部屋も、倉庫にも。
ミーは居なかった…。
不安で不安で涙が出た頃に、後ろから僕の肩を触られ振り返ると―
ミーが居た…。笑っていた。
だけど、僕が涙目な姿を見た途端に慌てて謝り出した。
「えっ。ごめん!ごめんなさい!」
「私…その、ビックリさせようとして驚かした訳じゃないの。あまりにも見つけられなかったから私…不安で探してたの。」
ミーも僕と同じで探していたみたい。これでは両方が鬼だな。でも…居てくれて良かった。もう二度と隠れんぼをやりたくない。こんな遊びは、凄く不適切だ。
「隠れんぼしよって言ってごめんね。居なくなったと思ってた…。」
「ほんと最悪だよー…。」
僕とミーは、泣きながら安否を確認していた。
晩御飯の時間になる。
一年ぶりに魚が来ていた。僕の誕生日だと知っているかのように魚が出てくる。ミーに魚を教えてもらったことがあるから、これは小魚だと思う。また、パンに木の小皿に用意されたナッツとブドウに、レンズ豆のスープだった。
今日の晩御飯は、とっても豪華だった。
まるで、最後の食事かのようにテーブルに置かれている。
嬉しい誕生日だけど…不安は解消しない。
ミーは、嬉しそうに喜んでいる。僕はミーと離れたくない…絶対に離れない。ミーの笑顔は僕だけの物だから。ミーは僕の物だから。
「今日は、今までで1番豪華じゃない!?塩焼きされた魚が6匹で、緑のブドウにエメラルドナッツが沢山!。おばさん達は、君の誕生日のことなんて知らないのに。でもこれは誰かが支援してもらった物だから、凄いね。」
「奇跡…かな?。」
「奇跡ね、素敵な言葉。」
僕は、塩焼きの魚を1番目に食べて、初めて濃い味を食べたと驚いた。二口目から取る事なく、魚が先に全部なくなった。それからスープを飲み干して、ナッツを食べながらブドウを食べた。
本当に今までで一番のご馳走だった。
「ご馳走様でした。」
「はやっ!私まだスープ飲んでるところなんですけど…。」
「食べた食べたー。」
「今日は今までで最高の食事だよ。」
「食事だけだと浮かれてない?まだ私が渡すプレゼントがまだだよ。」
「プレゼント忘れてたよ。所でさ、プレゼントってなんなの?」
「気になる?当然気になるよね。私は前に貰ったプレゼントが嬉しくて何倍にも返そうと思ってたんだ。だからね、君に1番よく似合うプレゼントを渡すんだ。もう渡したくて口から出ちゃうぐらい。」
ミーの誕生日は、12月7日だ。
僕は、去年にハート型の花冠を渡したことがある。
渡した時は凄く喜んでいた。こんなの始めて見たなど、みっちゃ器用じゃんなど、褒められていた。
「もう待てないから言っちゃうね。」
「君に名前を付けてあげるんだ!。」
僕は言葉を失った…僕に名前が貰える。
なんて嬉しいことなのだろうか。
…嬉しいけど、ミーは自分で探してと言っていたんだ。自分のペースで…。僕はミーが答える前に、僕は僕に名前を付ける。
こう呼んで欲しい…。
なぜそう呼ばれたいか分からないけど、無意識に出たんだ。
「君の名前は―」
「―僕のこと…マルクって呼んでほしい。」
「え?…………。」
「マルクって呼んでほしいの…僕は僕の名前を見つけたんだ。」
「………いつから見つけたの?」
「さっき見つけたんだ。」
「僕には、この名前がしっくりくる。」
「だから、マルクと呼んでほしい。」
「…分かった。見つけたのね。」
「僕を見つけたんだ。」
「だから…ミーに貰うプレゼントは、大丈夫だよ。」
大丈夫…僕はミーに色のある大地を見せてもらったから。
「なら別のプレゼント渡すね!」
「ちょっと予想外だから他のは用意してなかったけど、明後日に渡してあげるね!。」
「大丈夫だよ、僕はプレゼントを貰い過ぎてるから。」
「?…何かあげたっけ?」
「何貰えたのか教えなーい。」
「もー、何よそれ笑」
僕達は、人が少ない食卓で笑い合っていた。
僕は…この時間を大切にしたい―
―Re-rooting Replay END―
ここで第一章の教育編は終わりです。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
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これからも【名もない赤子】をよろしくお願いいたします!。
第二章の戦争編(前編)を楽しみにしてください!
あと、ジャン=マルクが不在だった時を短編として出します。主人公はジャン=マルクでタイトル名は、【ヨハネ教の敗北】です。投稿日は10月31日に出します。この物語に名もない赤子が序盤だけ登場しています。後は大人達の心境と戦いです。深読みされる方には、少しのネタバレになりますがよろしくお願いします。




