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婚約破棄された不運令嬢ですが、辺境をダンジョンで開拓しますわ! 〜DEX2の不器用令嬢、LUK999とうっかりミスで借金一億を完済します〜  作者: 海底撈月


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番外編4 冬の味覚はまた格別ですわ

●

 私たち女性陣が身支度を整えて会食の席に向かいますと、フレルさん、ソレンさん、そしてガヴさんがすでにお集まりでした。

 わたしたちの到着にあわせてガムルさんは料理をテーブルに運んでくださいます。


 今日のメニューは鶏肉のクリームシチュー、スパイスを効かせた粗挽きウィンナー、葉物野菜たっぷりのシャキシャキサラダ、そして燻製の盛りあわせです。


 このクリームシチューは私のお気に入りです。

 盛りつけの最後に、一切れのオレンジ色のチーズを浮かべ、黒こしょうを振ってあります。鶏肉はスプーンで押せば崩れるほどホロホロです。口に運べば、まずクリームの優しい甘さが広がり、その後に聖女カブが舌の上で「スッ……」と消えていくんですの。まるで春の雪解けを食べているようですわ!


 この直火でこんがり炙ったウィンナーも、パンパンに張った皮を前歯で噛み切る瞬間が最高です。「パツン!」という音とともにジュワァァッとあふれ出る肉汁を、シチューで流し込むのは贅沢の極みですの。

 皮が破れないギリギリの焼き加減は、ガムルさんの腕とセンスを感じさせます。


「遅かったな、ずっと風呂に入っていたのか」


「確かに長風呂はいたしましたけど……なぜ把握されているのですか」


 シナモンとクローブが甘くスパイシーに香るグリューワインを飲んでいたヴィオが目を細めます。


「じょ、女性は風呂上がりのお手入れが大変なんですよね」


 ソレンさんが慌ててなだめます。

 なぜそんなに焦っていらっしゃるのでしょうか? ちょっと気になりましたが、私は目の前の冬のごちそうをハフハフするのに忙しく、追及はいたしませんでした。

 薄く切ったパンにチーズと魚の燻製をのせたものは、噛むのが大変で、飲みこんでしまうまで発言はできませんでしたもの。かと言って、味わうのを短縮してまで、急いで飲み下すのはもったいないですわ!

 鼻に抜ける芳醇な香り……! 燻製というひと手間で、味わいがぐっと濃厚になるのですよね。さっぱりとしたサラダでお口をリセットするのもまた愉悦です。

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