日常編34 気になるから
「……そういえば、エフェリアお姉様、オルディアお兄様はどうされているんですか?」
「え?」
エフェリアお姉様が少し落ち込んでいるようだったので、私は話題を変えてみることにした。
オルディアお兄様のことは、少し気になっている。エフェリアお姉様とは基本的には一緒にいることが多いのだが、今日はどうしているのだろうか。
「オルディアはね、今日はアドルグお兄様と一緒なんだ」
「アドルグお兄様と? 一体、どうされたんですか?」
「よくわかんない。二人で何か話があるみたいな感じ」
「そうでしたか……」
オルディアお兄様とアドルグお兄様は、一体何の話をしているのだろうか。それは中々に、気になる所ではある。
私がそう思っていると、エフェリアお姉様が少し笑みを浮かべていた。それはなんというか、悪戯っ子のような、何かを企んでいるような顔だ。
「エフェリアお姉様? どうかされたんですか?」
「クラリア、二人が何を話しているのか、気になるよね?」
「それはまあ、気にはなりますが……」
「うん。そうだよねー。そうだよ。よく考えてみれば、オルディアが私に隠し事なんて、小賢しいよね?」
「そんなことはないですけれど……」
エフェリアお姉様の言葉で、何を考えているのかは理解できた。
しかし、それは流石にどうなのだろうか。恐らく、大切な話をしているのだろうし。
「クラリア、こうしちゃいられないよね? アドルグお兄様の部屋に行かなきゃ」
「いや、やめておいた方がいいと思いますよ? 真剣で大切な話をしているのなら、邪魔をするべきではありません」
「でも、気になるもん」
「後で教えてもらえばいいじゃありませんか」
「教えてもらえないかもしれないし……」
エフェリアお姉様は、既に立ち上がっていた。これはどうやら、言っても聞いてはくれなさそうである。
しかし、本当に大丈夫なのだろうか。仮に重要な話をしているというならば、戯れでは済まないこともあると思うのだが。
「まあ、盗み聞きするだけだから、邪魔はしないし大丈夫だよ。クラリア、行こう?」
「あっ……」
エフェリアお姉様に手を掴まれて、私は少し悩むことになった。
止めるべきだとは思うのだが、私にそれはできそうにない。エフェリアお姉様は、聞き入れてくれなさそうだ。
それならいっそのこと、ついて行った方が良いのかもしれない。止められないにしても、私もある程度はエフェリアお姉様を制御できるから。
それに、単純に少し気になっている面もある訳だし。少しの罪悪感はあるが、結局私はエフェリアお姉様について行くことにした。




