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成就
「はははははッ! まさかドラゴンになるとは。かなりの逸材だったんだな」
コロシアムの外壁の上に立ち、琉海とドラゴンの戦う様子を見下ろすフードの男。
「いままでの傾向からして、何かしら起きるとは思っていたが、上々の実験成果になった。礼を言うよ。レイモンド・ディバル。もう、礼を言う機会はないと思うからな」
ドラゴンにそう言い、フードの男はローブを翻して、会場の外壁から外へと飛び降りる。
「彼はここで討伐されるだろうからな」
フードの男は「残念だけど」と呟き、地面に着地した。
ドラゴンが強いのは、長きに渡る戦いの経験と、長い年月により磨かれた技や力があってこそ。
だが、あそこにいるのは、いま生まれたばかりの雛ドラゴンと同じ。
図体だけデカい雛ドラゴン。
人間だった頃の経験や記憶で多少の抵抗はできるだろうが、この世界に存在する成熟したドラゴンとは比較にならないほど弱い。
人間の時の記憶も時間が経つに連れ、失っていき、最後は本能のみで動く魔物となるだろう。
フードの男はもうここには、用がないのか後ろを振り返ることなく、避難しようとしている雑踏に紛れ込み、姿を消した。




