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防御力

 審判の合図で試合が始まる。

 琉海は一瞬で距離を潰し、正拳突きを叩き込む。

 しかし、拳に感じた感触は岩でも殴ったかのように固いものだった。

 びくともしない盾。

 吹っ飛ばないだけの強化魔法。


「ほう、耐えられるのか……」


 まさか防がれるとは思っていなかった琉海は小さく呟く。

 全力ではないとはいえ、精霊術の強化を施した拳を盾で防がれた。


(いろいろと試せるかもしれないな)


 琉海は一旦後ろに下がって距離を空ける。

 《創造》で短剣を二振り生み出す。

 両手に一本ずつ持ち、構える。

 その姿はシェイカーと同じ構え。

 グランゾアもその姿に警戒心を上げる。

 だが、次の瞬間には、琉海の姿は消えていた。

 気配だけで琉海が攻めてくる場所を見極め、盾を構える。

 

 ガキンッ!


 鉄同士がぶつかったような高い音が鳴り響く。

 それが連続で十数回。

 シェイカーとの戦いで覚えた連撃だ。

 グランゾアはそのすべてを盾で受け切った。

 連撃が止むと再び距離を取る琉海。


「硬いな」


 琉海の両手にあった短剣は刃の根元から折れてしまっていた。

 琉海の力に耐えられるものを作り出すにはまだ難しかった。


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