神無地
そろそろ冒険編も終わりそうです~
熱い!!体の周りが燃えるように熱くなったような感覚が訪れた。
正確にはミラの周りの温度が40度まで上がっただけだ。
だがミラは周りの温度は通常なら氷点下になっているため、
ミラは周りが燃えたように感じたのだ。
体に溶けた蝋が付いてきてベタベタして気持ち悪い。
普通なら俺の体に触れた物は耐久性がもろくなったりして壊れるはずなのに、、、
さっきの土竜に飲み込まれてから体の調子が変だ。
口の中に唾あるし、汗も出てくる、いつもならすぐ凍ってしまうのに。
変な気分だ、それにこの土竜の中はすなだらけでとても歩きにくい。
とりあえずセラムとセシルを探しているがまだ見つからない、、、
もしもセラムがいればこの腹を物質逆行して逃げ出せたかもしれないのに~。
闇雲に小一時間歩き回ってるいると奥の方に微かに光が見えた。
もしかしたらセラム達が俺に場所を知らせるために火を起こしたのかもしれない
と思って急いで近づいてみるとそこには大きな眼球があった。
「何これ?」
俺が呟くと眼球が動いてこちらを向いた。
「お主こそ何故そんな変な恰好をしているのだ?」
俺が着ている潜水服を見てこの眼球は驚いているようだ。
「これはさっき海に潜っていたからよ、貴方こそ大分変な恰好ね。」
「いやそういう事を言っているわけではない。
何故そんなふんわりとした服を着ているのだ?」
この眼球は貴族の服を見たことがないのだろうか?
「そりゃ私が貴族だからよ、潜水服以外も普通はこんな格好でしょ?」
「貴族と言うのは、武士と同じでいいのか?
でも女性で武士とは珍しいな、その腰に付けている帯刀か?」
俺の腰にある護身の用にセラムに持たされたファルシオン
いわゆる短剣を眼球は指差した。
この眼球が言っていること何か変じゃないか?
俺の事を貴族では無く武士と言ったり、まるで昔の日本じゃないか。
日本?今俺はさっきまで眼球と何語で話していた?
「ねぇ、貴方って今何の言葉を喋っているの?」
「普通に考えて日本語以外あるのか?」この化け物は日本語を喋っている。
「もしかして貴方日本から来たの?」この眼球も転生者なのか?
前世の記憶があるところを見るとここは裏世界か?
「逆に聞きたい、ここは日本じゃないのか?」
「え!?そりゃもちろん、、、」コイツここが日本かも分からないのか?
「ここは日本じゃないのか!?
それによく見るとお主雪女ではないじゃないか!?
お主だれじゃ?」
雪女に俺を勘違いする?確かに髪の色は白色だけど、、、
もしかしてコイツ妖怪か?
「私は雪女じゃなくて、ミラ・セフリターよ。
貴方の名前は何て言うの?」
「ワシの名前は目目連という妖怪じゃ、ここは何処じゃ?」
目目連って確か目玉おやじの元ネタの妖怪だっけ?
「ここは日本じゃなくて、あの世界でもないわ。」
「結局どこなんじゃ?」
「貴方に言うなら南蛮の妖怪たちが作った世界の妖怪の腹の中よ。」
「ここ妖怪の腹の中なのか!?」
眼球しかないので喜怒哀楽を感じるのは難しいが多分驚いている。
「そうなの、他にも私と一緒に二人に飲み込まれたんだけど
貴方見てない?」
「この目では見ていないが、他の目なら見てるかもしれんな。
少し待て確認するから。」
そういうと眼球の瞳孔が大きくなった。
「見つけたぞ、ここから右に真っ直ぐ行くと会えると思うぞ。
にしてもここがまさか日本じゃなかったんなんて。」
「ありがとうそれじゃあ早く行こうよ。」
俺が眼球を急かすと何秒か間が空いた後に答えが返ってきた。
「ワシは一緒に行けない」
眼球から少し悲し気な声が聞こえた。
「何で!?眼球だから歩けないとか?それなら持って行くよ。」
少し眼球を生で持つのは抵抗があるけど、、、
俺がどうやって持つかと考えていると眼球が喋る始めた。
「ワシは今思い出したよ、、、
【極楽に行ける】という誘いに乗らなければ良かったと。
思い出させてくれてありがとう、この眼はもう限界だ。
道端にいる妖怪にも言ってあげてくれ、ここは極楽ではないと、、、」
そう言って眼球は消えてしまった。
え、どういう事?理解出来ないんですけど、、、
さっきまで眼球が居たところには少しだけくぼんでいる。
何でだ!?何で眼球は消えたんだ!?
話の内容から推測すると眼球はここを極楽と勘違いしていたのか?
そして眼球は極楽に連れて行ってあげると言われ、ここまだ来たのか?
そして最後の言葉から察するにここにはまだ何体かの妖怪がいる用だ。
取り敢えず言われた通りに妖怪と会ったら、ここは極楽ではないと教えるか、、、
俺は言われた通りにセラム達がいるであろう方向に足を進めた。
すると急に周りの温度が下がってきた。
やっと慣れた気温まで下がって来たなと思うと上から雪が降ってきた。
雪?俺のせいで雪が降ること何かあったけ?
どんどん雪は強くなっていき最後には猛吹雪になった。
寒くは無いけど視界が悪くなったり、足を取られるから面倒だな。
そんな事を思いながら足を進めると一人の白色の髪をした女性が立っていた。
多分この雪から考えるに雪女かな?
「こんにちは、こんな猛吹雪の中で何をしているの?」
「私は雪女だからこれくらい平気なのよ。
貴女も雪女だから分かるでしょう?」そう言って雪女は笑った。
雪女ってもっと冷たいイメージがあったが案外フレンドリーだ。
「私は人間よ。」
「貴女が!?その体見たところ私より冷たそうなのに?」
「ええ、少し事情があってね。
それより貴女はここで何しているの?」
「私はここが極楽だと言われて来たのよ。
でも一緒に来た妖怪たちとはぐれてしまったから今ここで待っているの。」
雪女の体を見ると少し着物が
ほつれていたりしているので長い時間待ってるのだろう。
妖怪達の様な長寿生物の感覚だと、
一年や二年間待つのは苦じゃないのかもしれない。
そろそろここが極楽じゃない事を教えるか、、、
「それじゃあ貴女に悲しい話があるわ。」
「あら私に?貴女人間なのに面白いわね、あの人の次に面白いわ。」
そう言って雪女は笑った。
「ここは極楽じゃないの。」雪女の顔から笑みが消えた。
「何言ってんのよ、だって貴女もう死んでるじゃない。
ショックで死んだ事に気付いてないの?」
少し引き攣った様な声で雪女が話しかける。
「私の体は原子の動きが止まるほど冷えてるから死んでいるように見えるだけ。
もう一度言うわねここは極楽じゃないわ。」
「嘘よ!!アンタの体から神様の臭いがするもの!!」
雪女は俺の体を指差した。
「私の体に氷の神が住み着いてるだけ、ここは極楽じゃないわ。」
「嘘でしょ?私はここにいればあの人が死んだ後も一緒に居れるからって、、、」
そう言って雪女は口を噤んだ。
眼球もここが極楽ではないと思い出した、雪女も思い出したのだろう。
「ああ、思い出したわ。ここは極楽じゃないねの、、、
必死に気付かせない様に私達を守っていたのね、迷い。」
そう言って雪女は泣きながら消えた。
多分この雪女は死後も愛している男と一緒にいれると言われここに来たのだろう。
誰が妖怪達をここに連れて来たんだ?何故こんな酷い仕打ちをするんだ?
そして妖怪たちにここが極楽だと思わせてる『迷い』とは誰だ?
考えていると猛吹雪が晴れ目の前に家が現れた。
今回は妖怪たちが現れましたね。
この妖怪たちは何なのかは次の話で書きたいと思います。
読んでくれてありがとうございました。




