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異世界放浪者の神話決戦記  作者: 灰ライト
北の山脈編
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閑話:繭の異世界生活

クリスマス投稿を期待しないでとは言ったが、投稿出来ないとは言ってない!

……はい、偉そうに言いましたが、なんとか間に合わせられただけです。

ごめんなさい。

無理だった時は本当に投稿しませんので、そこはあしからず。


このお話は繭視点のダイジェスト的なもので、少し面白可笑しくしたものです。

なので『えー』と思うところもあるとは思いますが、細かいことは気にしないで読んでみてください。

私の名前は九条 繭。

どこにでもいる普通の女子高生だ。

家族関係でちょっと問題はあったけど、それを除けば順風満帆な人生を送っていると思う。


学校ではクール系美少女で知られている私。

それに、自惚れかもしれないけど実際に私のスタイルはそこそこ良いものだと自負している。

身体は小柄だけど胸は程よく育っていて、そこを中心に程よく肉付きも良い身体だ。

普段はこの小柄な体型と眠そうなタレ目によってマスコット扱いされる事が多いけど、私が本気を出せば男たちは放っておかないと思う。

……告白された事なんてないけど。


さて、順風満帆な人生を送っていた私だが、今現在もしかしたらヤバい状況に巻き込まれている。


異世界召喚だ。

私が何度も妄想したことのある異世界召喚に巻き込まれていた。


親友である凛といつも通りに帰ろうとしていたのに、眩しいと感じた次の瞬間には知らない場所にいた。

目の前には誰が見ても分かる綺麗なお姫様がいて、周りを見れば一緒に召喚されたらしい人たちもいる。

確か別のクラスの人だったかな?

そして凛も一緒に召喚されてしまい、不安そうな表情で私の腕を掴んでいる。


凛は小さい頃からの幼馴染で、今私が住まわせてもらっているお家の1人娘だ。

なぜこんな不思議な状態になっているのかはまたの機会に話そうと思う。

とりあえず簡単に説明すると、凛と凛の家族に助けられて親戚や周りの人たちに配慮してもらった結果、凛の家族が新たな娘として迎えてくれたのだ。

本当にありがたいことだった。

とくに凛に関しては感謝してもしきれない程だと思っている。

そんな凛が不安で震えている。


大丈夫、私に任せて!

私の趣味はこの時のためにあったのだから!

まずはこの状況の把握と今後の展開を予想する。

異世界召喚は良いものばかりではない。

連れてこられていきなり奴隷ということもあり得る。

まずは目の前の女狐の化けの皮を……うん、どう見ても良い人。

話し方や仕草からも滲み出ているほどだった。


ということは王道ストーリーの可能性が高い。

じゃあ、この場の誰かが勇者のはず。

……わ、私かな?私だといいな。

私が勇者ならきっと異世界無双出来るはず!

だから私だと言って!お願い!


……うっ、眩しい。

明らかに主人公の優男がお姫様と話している……

そっかー、私じゃなかったかー。


と思ったらまさかの全員が勇者!

これはチャンス!私が大活躍するチャンス!

夢にまで見た異世界無双の……あ、はい。

移動ですね?分かりました、ついていきます。

あっ、あとは自己紹介もしてもらわないと。

これからの仲間との連携は大事だもの。


オッケー。

かなりクールに言えたと思う。

何事も最初が肝心だからね。


チュートリアルを済ませた後はだいぶ忙しかった。

すぐに学院に通うことになり、自分の力を手に入れて存分にあそ……こほん、特訓をした。

そして王道でありテンプレの模擬戦(イベント)


……ちょ、ちょっと早過ぎるかな。

まだ戦えるほど力に慣れてないんだけど……

あ、男だけでやると、なるほど。

なら仕方ない、誰かに頼むしかないね。

分かってる、代理人を探すのを手伝うよ。

ヘイ!そこの君!


……何人に断られたのかな?

このままじゃマズいんだけど、誰も受けてくれない。

困ったなぁ……とりあえずお昼にしようか。


私は運命のイタズラというのを初めて信じている。

凛とは運命共同体だけど、これこそは運命の出会いであり、クラスの人たちが断っていた理由であり原因だったのだ。

たとえ誰もが違うと言ってもそういう事なのだ。


その運命を信じたキッカケはというと、私たちが昼食をとるために食堂に訪れた時だった。

凛と柑奈ちゃん、それにティアの妹であるシルフィアちゃん、あとは席をご一緒してもらってる男の子と同じテーブルでご飯を食べていた。

一緒にいる彼の名前はジンくん。

ダメ元でお願いしたら渋々引き受けてくれた男の子。

髪は白くて瞳は黒。

反対の色で構成されているのが私の琴線にふれてカッコよく見える。

そのジンくんは、あろうことか私の大事な凛を奴隷のように命令したクズの目にフォークを突きつけていた。


えっ?うそ、今の何?何をしたのか全然分からなかった。


それは向こうも同じだったみたいで、小物にありがちなセリフを吐き捨てて逃げていった。


カッコイイ!凄くカッコイイ!

おそらく彼はこの世界において重要なキーマンのはず!

これを運命の出会いと言わずになんと言うのか!

ぜひお友達になりたい!


そして模擬戦が始まった。

ワクワク、ドキドキ。

ジンくんはどんな戦い方をするのかな?

武術が得意そうだったから、一方的にボコるのかな?


キャーッ!なに今の⁉︎人が吹っ飛んだ!しかも一撃で!生身の拳だけで!

ジンくんは武術のチートじゃなくて、まさかの物理で無双する怪力チートだった!

はわぁ……本物の物理で無双だぁ。

凄い、もうホントに、色々とごちそうさまです!

……私もこれからは物理で無双を目指します。

そのために強くならなくては!


……はい、死にかけました。

明らかに頭が痛い系の男に殺されかけました。

おのれあの金髪め、いつか必ずボコる。


あぁ、凛、お願いだからそんなに泣かないで。

凛に泣かれると私も辛すぎて泣きそうになる。


ジンくんに助けられた私は、改めて強くなると誓った。

もう凛の泣くところは見たくないから。

でも、それでも現実は非情だった。


私たちはよく分からない化け物と戦った。

サイクロプスのような魔物?が襲ってきたのだ。

実際はその中に乗り込んでいた神を盲信する先生が操っていたんだけどね。

何かに取り憑かれたようなあの狂気の顔はとても怖かった。


最初は私たちの攻撃が通じてたから余裕だと思ったんだけど、サイクロプスが能力を使いだしてからは本当に苦戦した。

せっかく与えたダメージは回復されて、私たちの攻撃は吸収されるか防がれてしまう。


何それずるい!チートは勇者の特権なのに!


でも、私たちだってそのままやられるつもりはない。

今こそ私の知識を活かす時!

この作戦は和輝くんが要だ。

あいつを倒すために頑張って!


うそ……あと少しだったのに……


サイクロプスは私たちの猛攻を耐えきり、和輝くんを殴り飛ばしてしまった。

そこから始まるのはただの蹂躙。

力尽きている私たちを見逃してくれるはずもなく、麗奈ちゃんと柑奈ちゃんも殴られてしまった。


どうしてだろう?

逃げなきゃいけないのに、まだ少しは動けるはずなのに体を動かせない。


……あぁ、そっか。

怖くて動けないんだ。

自分の手足を見れば小刻みに震えていて、目の前にいるサイクロプスに対して怯えているのだ。


あっ、サイクロプスが凛へ向かっていった。


……だめ、凛だけはダメ!


気が付けば私は凛を突き飛ばしていた。

その代わりに捕まってしまった私。


でも、凛が無事なら何でもいい。

凛に手を出すのだけは許せない。

その想いが頭をよぎった私は無意識のうちにサイクロプスを睨んでいた。


でも、ただ睨むだけでは何の意味も無くて、私はそのまま上に持ち上げられた。

つい下を向くと、サイクロプスが口を開けていた。


……あぁ、私、食べられちゃうんだ……

それでも、私を食べようとしている間は時間稼ぎになる。

だからお願い。

誰か助けに来て。

せめて凛だけでも助けてあげて……


そう私が諦めた直後、すぐ近くで雷が落ちた。

いや違う。

倒れていたはずの和輝くんが能力を使ったのだ。

和輝くんは今まで見たことないほどの精神力を使い、空へと立ち昇るほどの光を放っていた。

私も含めて和輝くんに釣られている間に、ジンくんの弟子になったイリスちゃんとエリスちゃんに助けられた。


私は戻ってきたティアの治療を受けながら、サイクロプスと和輝くんの衝突を見守った。

結果は和輝くんがサイクロプスを両断して勝利した。


……危なかった。

今回の件で本当に理解した。

この世界には私たち勇者よりも強い者たちがたくさん存在する。

自分の能力を手に入れた時は『私TUEEE!』が出来るって思ってたけど、そんな甘い世界ではないのを身を以て知った。

だからこそ鍛え続けなくちゃいけない。

自分の命を守るためにも、凛を守るためにもだ。


えっ?ジンくんがあの金髪を倒した?

それって拳でやったのかな?

………………


私はあれから鍛え続けている。

そう、ジンくんみたいに物理で無双をするために!

毎日欠かさずに筋トレをして、身体強化の魔法も強くしようと頑張っているのだ!


だからね?凛。

私はみんなを守るために物理で無双を極めようとしてるだけで、決して反省出来てないわけじゃないから。

ちゃんと能力の特訓もしてるから。

だからそんなジト目を向けないで。

凛にそんな目を向けられると心が痛いから。

どうでしたか?

いつもとは違う書き方をしたので違和感があるとは思いますが、大丈夫そうなら他のキャラでもやってみようとは思ってます。


それでは、お互いによいクリスマスを!


……本編、間に合うかなぁ……


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