因果の過去・前編
ここの話が長くなりすぎたので、前編・後編で分けさせていただきます。
〈セルストサイド〉
転移石を使ってアジトの入り口へと戻ってきたセルスト。
ちなみになぜ入り口なのかというと、このアジトの周りには特殊な結界が張られているため、転移石を使ってもその手前までしか飛べないようにされているからであった。
セルストはその結界を素通りし、アジトである古代遺跡の中へと入った。
いくつもの階段や通路、そして広間などを抜けていくと、大量の瓦礫が転がっている部屋までやってきた。
そして、瓦礫を飛び越えながら奥へ進み、もう一つの結界が張られている通路へと入っていった。
ちなみにこの遺跡自体は地上に剥き出しになっていて、天井にはいくつかの穴が空いており、横壁にも無数の柱で支えている箇所があるので昼間であればそれなりに明るくなっていた。
「ヤツはいないのか……」
最奥の部屋までやってきたセルストは周りを見回したが、結構な頻度で寝ている大男は見当たらなかった。
セルストは部屋に入ってそのまま真っ直ぐに歩き、クリスタルが入ってる魔導具の目の前で止まった。
中に入っているクリスタルは以前よりも輝きを増しており、魔導具の中に入っているというのに力が漏れ出しはじめていた。
「いい頃合いだな。ヤツが戻ってきたら作戦を決行させるとしよう」
クリスタル自体と魔導具の数値を確認したセルストは淡々と呟き、疲れたようなため息をついた。
「長かった。ようやく、君のもとへ行けそうだよ、アリシア」
そう言ってクリスタルへ目を向けたセルストは、かつて愛した人との出会いを思い出していた。
〈10年以上前〉
ギルドで依頼を受けたセルストは、依頼主がいる村へ1人で向かっていた。
というのも、基本的に人との関わりを持ちたがらない性格なうえにスピードが持ち味の自由な戦闘スタイルだったので、仲間が必要になる事があまり無かったのだ。
しかし、〝今だけは味方がほしい″とセルストは思っていた。
なぜなら―――
「さすがに、この数を相手にするのは厳しいな」
「グルルル……」
10体以上の狼型の魔物に囲まれていたからだった。
これがもしゴブリンやオークだったなら、たとえ50体いたとしてもセルストの敵ではなかった。
しかし、この狼型の魔物『グリードウルフ』だけは別であった。
このグリードウルフは魔物の中でも数少ない群れで動く魔物なのだ。
しかも身体能力はかなり高く、身体強化に優れた者でも苦戦は免れない。
おまけに使える魔法も厄介で、一瞬しか作り出せないという制限付きの幻惑魔法を扱えるのだ。
魔法単体で見れば大したことはないが、一瞬の油断が命取りである戦闘において、このグリードウルフが作る幻惑は最悪としか言いようがないのだ。
「はぁ、まだやりたい事もあったんだがな」
体中のひっかき傷や噛まれた跡から血が流れており、おまけに体当たりで木に叩きつけられてあばらの骨まで折っているセルスト。
そんな容赦のない現実を叩きつけられているセルストは、諦めたような口調で呟いていた。
その直後、1体のグリードウルフがその場で踏ん張り、勢いよくセルストへ飛びかかった。
「グゥ……ガァアッ!」
ガキン!
「ぐっ!」
セルストはなんとか反応して剣を振るったが、グリードウルフは剣を噛んで受け止め、そのままセルストを押し倒してマウントをとった。
そして、セルストが身動きできないところへ、他のグリードウルフたちもジリジリと近づきはじめた。
(ここまでか……)
どうにもならないと悟り、力を緩めはじめたセルスト。
そんなセルストの視界の端に、鮮やかな赤いものが目に入った。
その鮮やかな赤は女の髪であった。
自分の動きを制限しない程度に鎧を身に付けている女は、赤い長髪をたなびかせながらグリードウルフの群れの真ん中に跳び下り、セルストに乗っかっているグリードウルフを斬りつけた。
「はぁあああっ!」
ザシュッ!
「グルァッ⁉︎」
女の持っている細剣で深い斬り傷をつけられたグリードウルフは、たまらずその場から飛び退いた。
そして自由になったセルストはというと、自分を助けてくれた鮮やかな赤髪の女性に見惚れていた。
(……なんて、綺麗なんだ)
「大丈夫ですか!」
「……あ、あぁ、すまない、助かった」
セルストは赤髪の女に声をかけられたが、惚けていたので鈍い返事しかできなかった。
セルストのお礼に笑みを見せた女は、すぐに真剣な表情に切り替えて周りを見た。
「まだ動けますか?さすがに数が多すぎます。すみませんが、もう少し自力で踏ん張ってください!」
「……せっかく助けてもらった身だからな。これで死んでしまっては恩を仇で返すというものだ」
女から心配されたセルストは、〝これ以上は情けない姿を見せるわけにいかない″と気を持ち直し、激痛に耐えながら立ち上がった。
「では、行きます!」
「承知した!」
2人は同時に駆け出して、グリードウルフの群れを殲滅しにかかった。
戦闘を始めて20分ほどたった頃、2人はグリードウルフたちを倒しきった。
そして、ボロボロのままで戦い続けたセルストもついに力尽き、仰向けに倒れていった。
「あの、大丈夫ですか?」
女は自分も傷ついているし疲れてもいたが、それを堪えてセルストのもとへ寄って声をかけた。
「なんとかな……いや、血を流しすぎたし、骨も折れてる……結局は、この場を動けずに、死ぬかもな」
途切れながらもなんとか返事を返したセルストだったが、自分が助からないのをハッキリと分かっていたので自嘲するような口調になっていた。
「そんな簡単に諦めないでください。『数多の精霊よ、超常を超え、理を超え、運命に抗う一筋の光となれ、ディアクシア・リカバリー』」
女はセルストのそばに座り、とてつもない量の魔力を掌に集束させながら呪文を唱えた。
すると、白く見えていたはずの魔力光が柔らかい赤色へと変化し、女はその光をセルストの胸へと当てた。
光は瞬く間にセルストの体全体を包み込み、それから数秒たったあとにはセルストの体にあった傷は綺麗に消えていた。
「傷が……それに骨も治ってるだと?」
「私のオリジナルスペルです。死んでいなければ完治できるものなので、もういつも通りに動けますよ」
「すごいな、こんな回復魔法は聞いた事がないぞ」
女から説明を受けたセルストは、異常とも言える回復魔法に驚きながら立ち上がった。
そして、少し体を動かしてみるが痛みは全く無いので、全ての傷が完治しているようだった。
「それはそうですよ。私はこれを公表していませんから。これを知ってるのは私のお母さまと貴方だけです」
女はセルストが知らなかった理由を笑顔で教えてくれたが、説明を受けたセルストは公表していない理由を察してしまった。
「……そうか、こんなものを知られたら周りがほっとくはずはないな」
「えぇ、ですからこの事は内緒にしていただけると助かります」
「もちろん言わないさ。君は俺の恩人なんだから」
女は自分で決めて使ったとはいえ、秘密にしているものがバレてしまう事を恐れていた。
だが、セルストが真っ直ぐな瞳を向けながら〝言わない″と約束してくれたので、女は少しだけ安堵していた。
「ありがとうございます。それで、肩を貸していただけませんか?この魔法は消費が激しいので、歩くのもツラくなるんです。できれば近くにある村までお願いしたいのですが」
「あぁ、任せてくれ。俺もこの近くの村を目指していたところなんだ。もしかしたらそこなのかもしれん」
「そうなんですか。ちなみに、その村には何をしに行かれるのですか?」
「魔物の討伐だ。どうも村の周辺で魔物の群れが目撃されたらしくてな。その依頼を受けてこちらに来たんだ」
セルストはそう話しながら、持っていたリュックの中から地図と依頼書を取り出した。
「では、その依頼は私たちの村のことですね」
「私たちの?」
突然の話に固まったセルスト。
「えぇ、そうです。申し遅れました。私はアリシアといいます。すぐそこのミカル村出身のランク4の冒険者です」
「そうだったのか……俺はセルスト。ランク6の冒険者だ。改めてさっきはありがとう。君が来てくれなかったら俺は死んでいたよ」
「いえいえ、私は冒険者として当たり前の事をしただけですから」
セルストから改めてお礼を言われたアリシアは、柔らかく慈愛に満ちた笑顔を見せながら謙遜していた。
その眩しい笑顔を見せられたセルストは一瞬で虜にされてしまい、つい本能のままにポツリと呟いてしまった。
「……いいな」
「え?」
「い、いや、なんでもない!それよりもほら、村へ案内してくれ。どうも貰った地図にズレがあるみたいで分からないんだ」
「ふふふっ、分かりました。こっちですよ、セルストさん」
アリシアに聞き返されたことで我に戻ったセルストは、羞恥心のあまり慌てながら話題を変えた。
そんなセルストの慌てぶりを見たアリシアはつい可笑しくなり、少し笑いながらセルストに支えてもらい、ゆっくりとミカル村へと向かっていった。
ミカル村へたどり着いたセルストはしばらくそこで寝泊まりをしながら、依頼内容である魔物討伐をこなした。
その際には毎回アリシアと行動を共にしていたので、とくに苦戦するような事はなかった。
セルストとアリシアのおかげでミカル村の周りでは魔物が見られなくなり、村長からも〝もう充分だ″と告げられたセルストは、ギルドへ報告するために帰ることになった。
「セルストさん、ありがとうございました。おかげで楽に倒すことが出来ました」
「俺はそんなに大したことはしてないさ。それに、誰かと共闘してこんなに戦いやすかったのは初めてだ。これでは俺の方こそ礼をしないとだよ」
「ふふっ、私はランク4ですよ?セルストさんの実力が凄かったんですよ」
セルストの言葉をお世辞だと思ったアリシアは、口元に手を当てながら笑って返した。
アリシアに自分の本音を軽く流されてしまったセルストは、少しばかりムッとしかめっ面になった。
「いや、本当に俺は……やめよう。これでは堂々めぐりになる。ではな、また来るよ」
「え?」
認識を正すことを諦めたセルストは、優しい笑みを浮かべながら挨拶をした。
しかし、セルストの〝また来る″という言葉を聞いたアリシアは、全く予想していなかったのか呆然としてしまった。
「なにをそんなに驚く必要があるんだ?この村はなかなかに過ごしやすい場所だ。だからこそまた来たいというだけのことだ」
まるで何でもない普通の事のように顔を逸らしながら話したセルストだったが、横を向いているその頬は僅かに赤くなっていた。
アリシアはその事に気付いてはいなかったが、それなりに気を許しているセルストが〝また来る″と言った事に少しだけ驚いたあと、とびきりの笑顔を見せながら送りだした。
「……分かりました。また来てくださいね、セルストさん」
「あぁ、またな」
セルストは〝必ずまた来よう″と心に固く誓いながら、ミカル村を出発した。
ミカル村の依頼をこなして半年ほどたった頃には、セルストはミカル村を拠点に活動することにした。
それからさらに2年ほどたった頃、ずっと一緒に戦い続けていくうちに互いに惹かれあっていったセルストとアリシアは、自然な流れで付き合うことになった。
ちなみに、付き合って以降の2人が新婚の夫婦よりもイチャイチャテレテレしていたために、村の独身たちの舌打ちする回数が増えたとか。
そんなこんなで幸せな日々を過ごしていた2人だが、突然の緊急事態に見舞われることになった。
「大変だ!魔物の群れがすぐそこまで来てるぞ!」
「なんだって⁉︎」
村の高台で見張りをしてた者が大声で呼びかけ、その緊急性の高さに驚きの声をあげたセルスト。
「行きましょう、セルスト!」
「ああ!」
アリシアがすぐに準備を済ませて声をかけ、勇ましい返事を返したセルストと共に魔物の群れへと向かっていった。
戦闘を開始して1時間ほどがたち、かなりのけが人を出しながらもなんとか魔物の群れを追い返したセルストたち。
幸いなことに死者は1人もいなかったが、激しい戦闘による疲れと未だに予断を許さない状況であるために喜べる者は1人もいなかった。
「はぁ、はぁ、はぁ……なんとか追い払えたが、奴らが諦めたとは思えんな」
「そうね。彼らの中に知能を持った特殊な魔物がいるはずだわ。でなきゃ一斉に撤退するなんてあり得ないもの」
「知能があるというのなら数も問題だ。あれだけならなんとかなりそうだが、もし後ろに控えている部隊がいるとしたらかなり厳しいぞ」
戦闘の疲れで座り込みながらも敵の分析をする2人。
今回の魔物の群れは驚くべきことに数種類の魔物によって構成されており、尚且つおよそ100体による魔物同士で連携してきたので、セルストたちは初めてのことに苦戦を強いられていた。
そしてどうにかそこそこの数を討伐したところで、突然魔物の群れ全体が引いていったのだ。
セルストたちが魔物の連携に慣れ始めたあたりで引いていったので、頭のキレるリーダーによる指示なのは確かであった。
全ての状況を整理したところで、アリシアが重そうな口を開いた。
「……セルスト、このままでは確実に負けてしまうわ。だから、貴方が街まで助けを呼びに行ってくれないかしら?」
「……いや、走れば半日で行けるとはいえ、向こうの準備も含めると数日はかかる。だったらここに残って戦った方がいい。それになにより、君を置いて行きたくない」
アリシアの提案に少し驚いたセルストだったが、冷静に考えても賭けにしかならないし、なによりも愛する人を危険な場所に置いていくことに難色を示した。
「セルスト……貴方の気持ちは嬉しいわ。だけど、私はみんなも助けたいの。確実に守るために増援は必ず必要になるわ。それには貴方のその速さに頼るしかないの。だからお願い、みんなの為に、私の為にも行って。私が愛した貴方なら、すぐに増援を連れて戻って来れるでしょ?」
「……分かった。俺が必ず増援を連れてくる。俺が愛した君なら、必ず無事でいてくれてると信じてるよ」
アリシアから信頼しきった目を向けられたセルストはひとつ苦笑いしたあと、真剣な目を向けながら愛する人の想いに応えた。
「行ってらっしゃい、セルスト」
「行ってくるよ、アリシア」
お互いに万感の想いが込められた挨拶をした2人は、自然と寄り添ってキスを交わした。
僅かな水と食料を持ってミカル村を出たセルストは、最低限の休憩を挟みながら街へと急いだ。
セルストが少しばかり無茶をしながら走ったことによって、通常より3時間も速く着くことができた。
そしてすぐさまギルドの中へ入り受付に依頼をしたところ、内容が重大であるためにギルド長であるプーガの元へと通された。
ギルドの一室でプーガへ報告をしつつ協力要請をしたセルスト。
しかし、プーガから返ってきた一言によって固まってしまっていた。
「……いま、なんて?」
「だから、増援は出せないと言っている」
小太りのプーガは腕を組みながら、セルストの頼みをにべもなく断っていた。
今回はかなり重大な案件なので〝必ず協力してくれる″と思っていたセルストだったが、まさかの判断をされた事を脳が理解した瞬間に、思わず立ち上がりながら激昂した。
「何故ですか⁉︎ここからすぐ近くの村が未知の魔物に襲われているんですよ⁉︎」
「それは君の思い違いなんじゃないのかね?知能を持つ魔物なんて聞いたことがないぞ」
「だから!それを調べるためにも人を出すべきでしょう!」
セルストの正論であり正しい判断を唱えられたプーガは、ひとつため息をついた。
「はぁ……分かった分かった。ではこうしよう。先に多くの冒険者を雇うための資金を提供したまえ。そうすれば人を集めてやろう」
「な⁉︎依頼をするのに先払いが必要だなんて聞いたことありませんよ!」
分かってくれたと思ったのも束の間、また普通ならばありえない話を切り出してきたプーガに、更に怒りがこみ上げてきたセルスト。
「仕方なかろう。お前の話が事実だとしたら、必要な冒険者は高ランクを最低50人だ。それだけの数を動員する以上、実は違いましたでは済まされん。そうなった時に金銭の負担を受けるのは我がギルドだ。そんなリスクを負ってまで、貴様の戯言を確かめるような奴はおらん」
「……そんな理由で……じゃあ、このギルドは何のためにあるって言うんだ!冒険者は何のためにいるんだ!」
僅かに筋が通っているだけで人情がないプーガの言い分に、真っ向から反論するセルスト。
だが、プーガは全くひるむ事なく逆に睨み返していた。
「貴様はなにか勘違いをしてないか?冒険者ギルドを慈善団体とでも思っているのか?そもそも、金が無ければギルドが存続できるわけなかろう」
本当のギルドの在り方としては確実に間違っていると言える言い分だが、〝このまま口論しても拉致があかない″と考え直したセルストは、握り拳を作りながらもどうにか協力してもらおうと頼み込んだ。
「……金なら、俺があとで責任を持って払う。何でもするし、あんたの小間使いでもいい。だから、頼む!人を集めてくれ!早く助けに行かなければあの村が潰されてしまうんだ!」
「……話は終わりだ。出ていけ」
「っ!くそっ!」
再度の頼みも断られたセルストはこのギルド自体も見限り、勢いよく扉を開けて部屋を出ていった。
さっきのやり取りからセルストを〝物分かりの悪いガキ″としか思っていないプーガは、頭が痛そうにため息をついていた。
「……はぁ」
セルストが出ていって間もなく、1人の男が扉をノックしてから入ってきた。
「失礼します。ギルド長、先ほどの話が外に漏れていまして、その話を聞いた冒険者たちが無償でも構わないと言っていますが、どうされますか?」
「そんな事言わんでも分かるだろう、ドーネル。もちろん、行かせるな。誰1人向かわせないようにさせておけ」
「……よろしいのですか?もし彼の言っている事が本当だとしたら、この街にも被害が及ぶかもしれませんよ?」
プーガの言い分はさておき、〝確認だけでもしといた方がいい″と思っているドーネルは、僅かな可能性にかけて提言をした。
だが、ドーネルが懸念している事を話した途端に、プーガがテーブルを叩きながら怒りをあらわにした。
「何度も言わせるな!いいか?金も払えない貧乏人のために高ランク冒険者を使う必要などないのだ!それでウチの人材が減ったりでもしたら我がギルドの収入にも大打撃だ!貴様のチンケな給料だけでは済まんのだぞ!分かったらつべこべ言わずにとっとと冒険者どもに通知を出してこい!あの村は大した問題ではなかったとな!」
「……分かりました」
ドーネルはやはり無理であった事に悔やみながら、渋々と部屋をあとにした。
(……一応、偵察だけでもさせておこう。……はぁ、何の力もない自分に腹が立ってくる)
プーガの常識を疑う指示に物申したいドーネルだったが、相手は自分の上司なうえに貴族とも仲が良いため、下手に反発するのは得策ではなかった。
しかも、今のところ結局はどうにかなっているというグレーゾーンのやり方しかしていないので、街の警備隊に告発するというのもできなかったのだ。
一つ大きなため息をついたドーネルは、気持ちを切り替えて知り合いの冒険者の元へと向かった。
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