急襲された村
先月のまとめを先週の投稿に載せ忘れていました。
すいませんでした。
先月は3640pvという数字が出ました。
そして、たくさんの方に見てもらったおかげで、ついに1万pvを達成することが出来ました。
これからも頑張っていきますので、ご愛読よろしくお願いします。
咲恵との約束を済ませた2日後、迅はイリスとエリス、そして和輝たちと共にとある村へと向かっていた。
「それで?これから行く村で何をするんだ?」
「えっと、依頼書にはメカル村で魔物の討伐って書いてあるよ」
問われた和輝は依頼書を見ながら答えるが、迅はその大雑把な内容に眉を寄せた。
「魔物の種類とかは書いてないのか?」
「う〜ん、ゴブリンのようなものとしか書いてないね」
あまりにもあやふやな依頼内容を聞かされて、〝こいつらに任せたのは失敗だったか″と頭を抑えてしまった迅。
「繭、ゴブリンって小人みたいな魔物だっけ?」
「ん、異世界定番のザコ敵」
「……柑奈は知ってる?」
「全然知らない……」
繭はもちろん知ってたようで何の反応も無かったが、凛も僅かながらに知識があるようだった。
恐らくは繭のアニメ好きに影響されてのことだろう。
木原姉妹は完全にさっぱりなので、凛の〝小人みたいな″と聞いた2人の頭の中では、ティ◯カー・ベルやハイホーで仕事が好きな某7人の小人のイメージしか浮かんでこなかった。
「知らなくても大丈夫だろ。俺たちだってかなり強くなってんだぜ?そうそう負けやしねぇよ!」
剛のいつもの能天気発言によって和輝たちは明るくなったが、それに対して迅はきつい視線を剛へと向けた。
「おい、物事に絶対なんてありえねぇんだよ。相手を見てから判断したならともかく、何も分かってねぇうちから気を抜いてんじゃねぇよ。お前はそんな簡単に死にてぇのか?」
「……わ、悪かった。確かに油断しすぎてたわ」
迅からきつく言われた剛は、バツが悪そうな顔をしながら謝った。
「ジンくんは戦闘に関しては厳しいんだね」
「別にこんな事は普通だ。それに、これは俺自身も経験した事だからな。あんな胸くそわりぃのは2度と見たくねぇだけだ」
麗奈からの言葉に淡々と返した迅だったが、嫌な事を思い出したのか、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべていた。
「なぁ、ジン。少しだけでいいから、僕たちに君の事を教えてくれないか?今の僕たちでは君を支えるのは無理だって分かってるけどさ、君の経験を知る事で少しは僕たちのプラスになる。そうすれば、少しは君を安心させる事が出来ると思うんだ」
迅のことを精一杯に考え、そして自分たちの立場も考えての言葉であった。
迅がつらい過去を経験したと言うのであれば、和輝たちは迅がまた同じ目に合わないようにしなければならない。
しかし、そうは思っても今の和輝たちでは力不足である。
それでも迅を安心させるべく、その過去を聞いて糧にしたかったのだ。
人によっては逆鱗に触れている話だったが、確かに嫌な思い出ではあるものの、すでに心の整理を済ませている迅はどこか呆れたような目を向けながら和輝へ答えた。
「さすがは勇者だな。できればいつまでもその心意気でいてもらいたいものだ。だが、今はまだ話すつもりはないし、お前らに心配されるほど落ちぶれちゃいねぇぞ。まぁ、話すとしたらお前らが自分たちで成長しきってからだな」
「……そうか、分かった。ジンに認めてもらえるように頑張るよ!」
逆に迅から発破をかけられ、決意を新たにした和輝であった。
「そ、そんな……私の物理で無双計画が先延ばしに……」
「繭はまだ諦めてなかったんだね……」
「ふふっ、これからもっと頑張らないとね」
「私は後ろの支援を頑張ります!」
迅と和輝のやり取りを聞いていた麗奈たちも決意を固めていたが、繭だけは絶望へと落とされていた。
「あれ?俺たちはダメでその2人はいいのか?」
いい話で終わるところであったが、ここで剛がイリスとエリスを見ながら疑問を投げかけてきた。
普段は鈍いくせに、どうしてこんなところばかり気付くのか……
「あぁ、こいつらとお前らじゃ教育方針が違うからな。それに、2人ともお前ら以上の覚悟を見せてきたんだ。その覚悟を見せてもらったうえで、お前らみたいに潜在能力が高いわけでもないからこそ、俺はこいつらの目的に助力してやると決めたんだよ」
「「し、ししょ〜……」」
イリスとエリスが唐突に聞くことができた迅の本音。
つまりは自分たちを認めてくれているという内容であった。
2人とも迅には感謝しかないうえにとても尊敬できる師匠だと思っているので、迅の本音を聞いた2人はポロポロと嬉し涙を流していた。
「まぁ、今はまだと言っても、さっきみたいに調子に乗ってたりしたら、鼻っ柱を折ってやるぐらいはしてやるからな」
「わ、わりぃ……」
イリスとエリスの頭を撫でながら、剛に対してチクッと追撃をした迅。
それに対して、情けない返事しかできない剛であった。
魔物を倒しながら進むこと2時間強、和輝たちはノンストップで進み続けていながらも、まだ疲れは見せていなかった。
「う〜ん、もうお昼近くになったけど、もう少しで着くからこのまま行っちゃおうか」
地図を見ながらそう判断した和輝に、全員が賛同した。
そしてさらに少し歩いたところで、迅が妙なものに気付いた。
「……ん?」
迅は森の木々の間からチラッと見えたそれを確認するために、その場で高く跳び上がった。
「え⁉︎ど、どうしたんだジン!」
迅の唐突な行動に驚いて声をかけた和輝たちだったが、迅はあっという間に空高くへと行ってしまった。
和輝たちの声を無視しながら50メートルほど上空に来た迅は、自分の見たものが間違いではなかったことに歯噛みした。
(ちっ、最悪だな)
迅が見たもの、それは黒煙であった。
上空から見た限りでは、ここから5キロほど離れた所に村があり、そこにあるいくつかの家が燃やされていたのだった。
明らかに異常が起こっているのを確認した迅は、下へ降りてすぐに和輝たちへ指示を出した。
「おい、全力で走るぞ!もう村が襲われてる!」
「なんだって⁉︎」
「大変!急がなきゃ!」
「俺は先に行くから、お前らもなるべく早く来いよ」
そう言って、慌てる和輝たちを置いてすぐさま走っていった迅。
途中で木が邪魔しているはずなのに、あっという間にその姿を見失った和輝たち。
「うわ、速すぎだろ……」
「羨ましい!ほんとに羨ましい!」
「そんな事言ってる場合じゃないよ!私たちも行かなきゃ!」
剛は素直な反応だったが、繭は自分の素直な欲望を遠慮なくぶちまけていた。
そこへすぐさま凛が叱り、それを歯切りに和輝たち全員が身体強化をかけて走りはじめた。
〈迅サイド〉
一足先に村へと着いた迅は、不可解な光景に少し呆然としてしまった。
「んだこりゃ……」
迅の目に入ってきたのは、人ひとりに対してゴブリンが2匹がかりで抑え込んでいるという、魔物の行動にしては実におかしな光景であった。
しかもそれだけではなく、無造作に転がっている村人の何人かは腕や足を縛られているようだった。
(魔物がわざわざ人を縛るだと?いや、今はこの場をどうにかしねぇと)
「セラ!奴らだけを凍らせられるか?」
「任せてください」
迅の呼び掛けに応じて実体化したセラは、迅からの難しい注文にも動じずに、目を瞑って集中しはじめた。
「『フリージング・エイム』!」
セラが放ったのはゴルフボールほどの大きさをしている無数の氷の玉であった。
その氷の玉はセラが完璧に制御しているらしく、人間を捕らえようと動いているゴブリンですら直撃していった。
そして、氷の玉に当たったゴブリンたちは次々とその箇所が氷漬けになっていき、徐々に動きを鈍くしていった。
「よし、サラ!俺と一緒に殲滅戦だ!」
「まっかせて!」
今度はサラが元気よく実体化し、指をピストルのようにしてゴブリンへと向けた。
「『フレイム・スピア』!」
サラの指先から炎の針が撃ちだされ、次々とゴブリンの急所を貫いていった。
そして迅はというと、村人の近くにいるゴブリンを片っ端から引っぺがしていき、サラが狙いやすいようにしていた。
流れるような連携プレーでゴブリンどもを殲滅させた迅たち。
家の中などに隠れていないのも確認した迅たちは、ロープで縛られている村人を解放している最中であった。
だが、村人を解放している迅は、先ほど新たに気付いたおかしな点について考えていた。
(妙だな……男女比がおかしいぞ)
どんどん村人を解放していく中、女性がほとんどいないことに気付いたのだ。
これが家の地下などに隠れているならいいのだが、そうでないなら問題なので、迅はそこが気掛かりなのであった。
「すまない、助かったよ」
「礼なら後にしてくれ。それよりも、無事なんだったら他の奴の縄をほどいてやってくれ」
「そうだな、分かった」
「た、頼む!金なら払う!なんでもする!だから娘を助けてくれ!」
どんどん解放されていった中で、迅に縋り付くように懇願してきた男がいた。
迅は嫌な予感が的中した事に歯噛みしたが、今からの最善をするために詳しく話を聞いた。
「やっぱりどっかに連れていかれたのか。どっちに行ったかは分かるのか?」
「向こうだ!若い娘たちは全員が連れていかれた!」
「女だけか……サラ、セラ、俺はそっちに向かうから、2人はここを守りながら神崎たちを待ってろ」
「はーい!」
「はい!」
迅は2人に指示を出して、男が教えてくれた方角へ先に向かうことにした。
ちなみに、2人を残すのは念のためである。
今回の魔物はどういう訳か知恵を働かせていたのだ。
もしこれが人並みのレベルで思考できるというのなら、時間差で襲ってきたり待ち伏せをしたりなどをしてくるかもしれない。
相手が弱いゴブリンだとしても知恵が回る相手にはそれなりに気を付けないといけないために、迅は最悪を想定して2人を残したのだった。
「気を付けてくれ!あいつらはかなり強かったんだ!俺たちは手も足も出なかった!」
「まぁ、どうにかするさ」
わざわざ忠告をしてくれた男に適当な返事を返した迅だったが、表情は真剣そのもので、忠告をしたはずの男は迅の雰囲気に呑まれてしまっていた。
村を出た迅は最小限の動きで疾走しながら、歩いた痕跡などを目印に娘たちを探していた。
(そんなに離れてないはずだが……あれか)
村から1キロほど離れた所で、ゴブリンたちと村の娘たちを発見した迅。
先頭は普通のゴブリンたちが十数匹おり、真ん中にいる20人ほどの娘たちは首輪を付けられていた。
そして、その後ろにいる3メートル越えのオークのような魔物2匹が、娘たちが逃げられないように首輪から伸びる鎖を掴んでいた。
近づいている間に敵の位置などの確認を済ませた迅は、先にオークを潰すために一気に近付いて頭へ殴りかかった。
「ふっ!」
ゴン!ゴキン!
「ブグルゥッ⁉︎」
「ギャヒッ⁉︎」
1匹目は一発で頭と首の骨を砕かれ絶命し、2匹目は跳び蹴りで首の骨をへし折った。
「こいつらは返してもらうぞ」
2匹のオークは左右に倒れ、自由になった娘たちの前で立ちはだかった迅。
まだゴブリンたちは残っているものの、1番デカイのがあっさり倒されたことで娘たちは安堵の声を出していた。
迅の宣言に対して、他よりも装飾が豪華なリーダーらしきゴブリンが前へ出てきた。
「ゲヒッ、ソレワレラノモノ、キサマコロシテトリカエス」
「魔物が喋るとはな。そんな知性があるならあいつらの行動にも納得できるな」
ゴブリンの言葉は意に介さず、冷静に分析するだけの迅。
「ミナノモノカカレ!イチブオンナネラエ!」
迅のマイペースさにイラっときたのか、少し声を荒げながら仲間へ指示を出したリーダー。
「めんどくせぇ指示を出してんじゃねぇよ。『魔力結界』」
「グッ!ガッ!」
キレても頭の回転は良いらしいリーダーは、人数にものをいわせる効率的な指示を出した。
しかし、対する迅はゴブリン全員の頭上に『魔力結界』を出し、それを地面へと叩きつけることでゴブリンたちを行動不能にさせた。
「潰れろ」
迅のその一言のあと、完全に圧殺されたゴブリンたちは地面のシミとなった。
そして『魔力結界』を解除した迅だったが、まだ警戒は解かずにいた。
なぜなら―――
「クタバレ」
突然の声と共に、先ほど潰されたはずのリーダーが、短剣を構えながら木の上から迅へと襲いかかってきたからだ。
さっきリーダーを潰したはずの場所は何も跡が残っていないので、恐らくは最初から幻覚だったのだろう。
これだけ知恵が回っているだけでも魔物にしては驚愕するのだが、今回は相手が悪すぎた。
「お前がな」
ズドン!
最初から全てに気付いていた迅はその場で回し蹴りを放ち、リーダーは顔面を潰されながら大木に叩きつけられた。
今度こそ終わったのを確認した迅は、呆然と佇んだままの娘たちへと向かった。
「おい、ここにいるので全員か?」
「は、はい!あの、助けて頂いてありがとうございます!」
「おう。そうだ、ケガしてるやつはいるか?」
迅は娘たちが分散されていなかった事に安堵しつつ、移動する前に娘たちの状態を確かめた。
すると、おずおずしながらも1人だけ歩み出てきて、引っ掻かれて出血している腕を見せてきた。
「そ、その……抵抗した時に少し……」
「どれ、見せてみろ。……回復魔法だけで大丈夫そうだな。『我が力に答え、かの者に癒しをもたらせ、ハイヒール』」
「あ、ありがとうございます!」
回復魔法が掛けられた腕は瞬く間に治り、治してもらった娘は嬉しそうにしながら迅に礼をした。
「おう。他は大丈夫か?」
「大丈夫みたいです。すいません、何から何までありがとうございました。このお礼は必ずいたします」
迅が治している間に確認をしてた娘が〝問題ない″と報告し、深々と頭を下げながら感謝の意を示した。
その際にお礼の事を言われたが、娘が何やら覚悟を決めたように感じた迅は、特に気にしていない素ぶりを見せながら娘に答えた。
「報酬はギルドから貰うから気にすんな。そんな事より村へ戻るぞ。男どもがかなり心配してたからな」
「……分かりました」
今回はただの討伐では済まなかったうえに厄介な魔物との戦闘でもあったので、娘としては無茶な要求をされると思っていたし、されても仕方ないと思っていたのだ。
だからこそ村長の孫娘である自分の身で納得してもらおうと思っていたのだが、迅がどうでもいいという態度で拒否してきたために、娘は少し驚いたように呆けた返事しか返せなかった。
村へ戻る前に娘たちに首輪が付けられているのを思い出した迅は、それを力づくで取り外してから娘たちと一緒に村へと歩きはじめた。
〈和輝サイド〉
迅が村の娘たちを発見した頃、身体強化を掛けながらも慣れない獣道に苦戦していた和輝たちが、ようやくといった感じで村へと辿り着いた。
「はぁ、はぁ、やっと着いた……」
「よっしゃあっ、敵はどこだ!」
全力で走ってきたために、和輝だけではなく麗奈たちも疲れ切っていた。
ただ、イリスとエリスは若干の疲れを見せているだけなので、迅との特訓の成果によって少しずつ地力の差が現れているようだった。
剛も気合いは入っているものの、言葉とは裏腹に肩で息をしている状態であった。
「あっ、やっと来た」
「勇者って、足が遅いんですね」
「サラちゃんにセラちゃん!」
和輝たちに気付いたサラとセラが呆れながら近づいてきた。
すると、さっきまでの疲れなど無かったと言わんばかりに、かなり興奮している凛が2人の側へと駆け寄った。
見て分かる通りだが、凛は2人のファンになっていたのだ。
少し前にサラとセラが自由に行動することが出来るようになったが、2人は瞬く間に学院内で人気者となったのだ。
その理由はもちろん可愛いというのもあるが、2人が人型の上位精霊というのも大きかった。
そして、もともと可愛いものが好きであった凛もすぐさまファンとなり、2人の姿を見るたびに親しくなろうと努力していたのだった。
「あれ?先に行ったジ「「師匠は⁉︎師匠はどこ⁉︎」」
和輝は凛が2人のファンだというのを知っていたので、凛を気にせずに迅がいない事について聞こうとしたが、1番知りたがっていたイリスとエリスが割り込んできた。
「ジンなら残党狩りに行ったよ」
「女の人たちが連れていかれたので、その人たちを取り返しに行きました」
「そうなのか、それにしても……これ全部を短時間で片付けるなんて……」
サラとセラから話を聞いて納得したところで、和輝たちは周りをじっくりと見回した。
周りには体の一部が氷に覆われている大量のゴブリンたちが倒れており、家の消火を終えた村人たちの手によって一箇所に集められていた。
和輝たちはこの惨状自体にもだが、迅がこれだけの数を相手に短時間で片付けた事に驚愕していた。
「これは……凍らせて頭に一発ずつって感じかな?」
「じゃあ、サラちゃんとセラちゃんも戦ったの?」
「そりゃもちろん!」
「今回は私たちだけで倒したようなものですよ」
麗奈と凛の問いかけに対して、胸を張って得意げな表情を見せているサラと、澄まし顔をしようとしながらも口がニヨニヨしているセラ。
「まじかよ……精霊ってのもハンパねぇのか……」
「見たかった!多数を相手に無双見たかった!」
「あぁ、素直に自慢してるサラちゃんに、微妙に隠しきれてないセラちゃん……可愛いなぁ」
2人が話した事実に剛はまたも驚くことになり、繭は更にショックを募らせたようで、もはや嘆くように叫んでいた。
そして、普段は繭を抑えているはずの凛も、2人の可愛さにやられてウットリ顔で呆けていた。
そんな感じでマッタリしていたところで、1人の村人が焦りを滲ませた声で叫びながら走ってきた。
「た、大変だー!奴らが戻ってきたぞー!」
そう叫びながらやって来る男の少し後ろには、先頭にはリーダーらしき一際でかいオーガとも言うべき魔物と、角を生やした小鬼の魔物の群が迫ってきていた。
「グフフフフ、キサマラヒトリノコラズコロス!」
「なんだあれは⁉︎」
「ちょっと待て、戻ってきたってことはジンがやられたってのか⁉︎」
「「そんな⁉︎」」
魔物の群に対して驚く和輝たち。
剛が最悪の想像をし、それを聞いたイリスとエリスまでもが慌てはじめた。
「違う!あいつらはジンが行ったのとは別方向から来た!」
「完全に別物ですね。それに、ジンさんがあんなのに負けるはずありません」
パニックになりかけた和輝たちに対して、敵が来た瞬間に臨戦状態に入ったサラとセラが、剛の想像をハッキリと否定した。
そのおかげで気持ちを持ち直した和輝たちも魂剣を取り出し、村人たちを守るために戦闘態勢に入った。
「とにかく、私たちであれを倒そう!」
「ん、ここからは私たちの見せ場」
「よし!やるぞ、みんな!」
麗奈と繭が自分たちを鼓舞するように声をかけ、和輝の掛け声に合わせて魔物の群へと突撃していった勇者たちであった。
もう一つ報告があります。
自分は約10万文字で1つの章と決めているのですが、最近は1話ごとの文字数が多くなってきたので、第1章よりも話数が少なくなってしまうと思います。
なので申し訳ありませんが、その点をご了承くださいますよう、よろしくお願いします。
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