第16話
舞踏会が終わり数週間後、期末テストがあった。今回は成績上位に食い込めた。
「ホノカ、凄いじゃないか! 貴族のマナーや教養も、高得点とれるなんて、もうどこに出しても恥ずかしくないレディだな」
ボーンがそう声を掛けてきた。
「一位のジュニパー様や、三位のボーン殿下の足元にも及びません」
「その真ん中に、僕もいるからな」
ユエもやってきた。
しかし、私が気になるのは、最近ずっと暗い顔をしているジュニパーだった。
「ジュニパー様、最近お元気ありませんね?」
「そうかな? いつもみたく、口うるさいと思うけど」
否定的なユエとは違い、ボーンは少し考える素振りを見せた。
「……?」
「ミルラも、最近ジュニパー様が元気ないと思わない?」
ミルラと中庭のベンチに並んで座り、つい聞いてしまった。
「よく見てるね」
「ジュニパー様のこと、大好きだから!」
「相変わらず、好きが重いね」
「彼女は、素敵な人よ」
「……そんなに人に好かれるなんて、ジュニパーが羨ましいよ」
「え? 私、ミルラのことも好きよ」
「へっ!?」
ミルラは顔を赤くする。
「優しいし、頭も良いし、あとジュニパー様と似たような髪質だし」
「髪……質!? ジュニパーありきの好意だね」
ミルラは笑った後、少し視線を逸らした。
「ジュニパーが元気ない理由は、予想はつくけど、確信はないかな」
「そっか……」
冷たい風が吹き、中庭の木々が揺れた。
「さあ、外は寒くなってきたし、中に入ろう」




