第13話
「光魔法使えるからって、ボーン殿下と親しくして……」
「ザイン様やユエ様とも、よく一緒にいますね」
「ミルラ君には、いつも話しかけにいって」
「男好きなんじゃないの?」
「やだー」
「顔はジュニパー様に比べたら、イマイチなのにねー」
教室に忘れ物して入ろうとしたら、中からクラスの女子達の会話が聞こえた。
(私って、そう見えてるんだ……。入りにくいな……)
「何で突っ立ってるのかしら?」
気づくと、ジュニパーが目の前に立っていた。私が何かを言う前に、さっさと教室に向かっていく。
ジュニパーは、珍しく大きな音を立てて戸を開いた。中の女子達は、飛び跳ねる。
「ジュニパー様!?」
「光魔法が凄いのは当たり前でしょう?」
ツカツカと、彼女達に近づく。
「ボーン様が直々にスカウトしたのよ。いつも、ボーン様から話掛けていて、ホノカは礼儀を欠くことはしていない」
それを聞いた途端、心臓が大きく脈打つ感じがして、一気に体が熱くなるような気がした。
(私の名前……)
「それに、ホノカの周りには男性だけじゃなく、他の令嬢も集まっているでしょ。単なる人たらしなのよ」
小さく体が震える。
「あと、私の容姿を褒めてくれるのはありがたいけど、人を貶すほど、あなたの容姿は優れてないわよ?」
ジュニパーは教室から出てきて、泣いてる私を見てぎょっとした。
「ちょっ、何で泣いているの!?」
「ジュニパー様……」
「なっ、何かしら?」
胸がいっぱいで、上手く言葉にならない。
「好き……です……」
次の瞬間、ジュニパーは全力で走っていってしまった。




