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第12話

「あっ、いた! ミルラ、捜してたの!」


 放課後、中庭に行くと、お目当てのミルラを発見した。


「今日中に会えて良かった!」


 駆け寄ると、ミルラは微笑んだ。


「ジュニパーには、渡せたかい?」

「ええ! 手に傷薬塗ってもらっちゃった! もう、この手は洗えないわ」

「洗いなさい」

「それより、はい、これ」


 制服のポケットからブローチを出し、ミルラに渡した。

 ジュニパーに渡した、青い花モチーフと同じガラス細工のブローチだ。

 ミルラはそれを見て、固まっている。


「どうして……僕に……?」

「ボーン殿下に聞いたけど、あなたもジュニパー様と同じ誕生日だったんでしょ。で、同じ花が好きと聞いたし。それに、いつも助けてもらってるから」

「……本当に、僕がもらっていいの?」

「もらって」


 ミルラはやっと受け取り、すぐに胸元につけた。我ながら、ミルラに似合ってる物を作れたと思う。


「結構自分でも気に入ったから、自分用にも作っちゃった」


 そう言って、自分用のブローチを見せた。ミルラのと並べると、自然と対になるように作ってある。


 それを見て、ミルラは顔を赤くする。


「それ、人前で付けちゃ駄目だよ」

「えー!?」


 ミルラは、その日はもう視線を合わせてくれなかった。

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