第10話
「ミルラ! 私、ジュニパー様にプレゼント贈りたい!」
「いきなり、突拍子もないな……」
ようやく、中庭いるミルラを見つけた。
「ユエ様に、プレゼントの話をされて」
「ユエに? 仲良いの?」
「いいえ。たまに話すくらいの仲」
「うっ、うん……。あれでも、ユエは頭が良い眼鏡イケメンと、女子達に人気なんだけど……」
「頭の良さは、ジュニパー様の方が上だよ! 眼鏡もきっとジュニパー様の方が似合うよ」
「そっ、そうだな。」
ミルラは苦笑いをした。そして、ふと何か思い出したようだ。
「……そういえば、ジュニパーがユエにも『攻略対象3』て、陰で変なあだ名つけてたけど……」
「……!」
嫌な考えが過る。
「もしかして、ジュニパー様、ザイン様やユエ様に気があるのかな……? だから、お二人の考え方とか攻略しようとしてる?」
「いや、絶対ボーン一筋だよ。……いや、ボーンのことを『攻略対象1』って言ったことあった……」
「いやー」
それを聞いて、ショックを受ける。
「じゃあミルラは、ジュニパー様に何か言われた?」
「僕は、『チュートリアル』『お助けキャラ』『友達枠』て……。いや、友達じゃないだろ……。時々本当に発言が変なんだ……」
「謎が多いのも、魅力だね」
ミルラはやれやれといった素振りを見せた。
「話を戻すけど、もうそろそろジュニパーの誕生日近いよ」
「本当に!? 何かジュニパー様が欲しがってる物知らない!?」
「一応、ジュニパーは公爵令嬢だから、基本、何でも欲しい物は手に入るよ」
「そうだった……」
「それにしても、僕より婚約者のボーンに聞く方が、ジュニパーの情報手に入るとは思わなかったの?」
「ボーン殿下は………………。
……いえ、ミルラの方が詳しい気がして。現に、誕生日把握していたでしょう」
「まあ……ね。そうだな、普通に花でも喜ぶんじゃないかな? そこに咲いてる青い花、ジュニパーが小さい頃から好きな花だ」
「お花が好きなジュニパー様、可憐! ……ミルラは、本当にジュニパー様のことをよく知ってるのね」
「まあ、幼い頃からよく知ってるし、ちょっと特別な仲だよ」
「……ふーん」
それを聞いて、ちょっとモヤモヤした。
「ここの花、さすがに切るのは駄目だよね」
「ボーンに許可取れば、くれるかもよ? この花をここに植えるよう指示したのは、ボーンなんだ。ジュニパーが好きな花だからって……」
「殿下、ちゃんとジュニパー様のこと……」
その先の言葉は、何故か言いたくなかった。




