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第九話 獣王との謁見

いつの間にか200PV超えてました。つたない作品ですがこれからもよろしくお願いします。

どの書き方が読みやすいかいろいろ模索中です。

# 第九話 獣王との謁見


炎神猫アカネが仲間になった翌日、レオンたちは王都フェルニアの中心部へ案内されていた。


昨日まで大騒ぎだった街は、まるで何事もなかったかのように落ち着きを取り戻している。もちろん被害がなかったわけではなく、建物の一部は壊れ、怪我人も出た。それでも神猫が本気で暴れた結果としては奇跡的なほど被害は少なかったらしい。


「あれでも手加減してたんだよ」


アカネが得意げに胸を張る。


「偉いだろ!」


「偉くありません」


フェリスが即答した。


アカネは不満そうに頬を膨らませ、その様子にレオンは思わず苦笑する。神猫たちは神に近い存在だと聞いていたが、こうして見ていると意外と普通だ。もっとも、普通の猫が街を燃やしたりはしないのだが。


やがて巨大な城門が見えてきた。


白い石で築かれた壮麗な王城。その門の前には獣人の兵士たちが整然と並び、レオンたちを迎えている。


その光景を見た途端、レオンの胸は少しだけ緊張で高鳴った。


「本当に僕が入っていいのかな……」


「今さらですね」


ミアがくすりと笑う。


「神猫様四柱に囲まれている人なんて、世界中探してもいませんよ」


確かにその通りだった。


普通の村人だった頃なら、一生縁のない場所だろう。だが本人の感覚はまだ追いついていない。昨日まで畑仕事をしていた少年が、突然王城へ招かれているのだから無理もなかった。


案内されたのは玉座の間だった。


高い天井、巨大な柱、真紅の絨毯。その先に、一人の男が座っている。


獅子の耳。


黄金色のたてがみ。


鋭い眼光。


ただそこにいるだけで圧倒されるような存在感だった。


間違いなく王である。


「よく来た」


低く響く声が玉座の間に広がる。


男はゆっくりと立ち上がった。


「余がフェリニア獣王国国王」


「レオガルド・フェルニアだ」


レオンは慌てて頭を下げた。


「レオンです」


「猫使いの……」


そこまで言って言葉に詰まる。


猫使い。


そう名乗ることには慣れてきた。だが、それをどう説明すればいいのかは未だによく分からない。


すると国王は豪快に笑った。


「知っておる」


「神託は既に届いている」


そう言って視線を神猫たちへ向ける。


フェリス。


クロ。


ライ。


アカネ。


四柱の神猫たちは静かに国王を見つめ返していた。


その瞬間だった。


国王が突然片膝をついた。


玉座の間が騒然となる。


重臣たちが顔色を変え、レオンも完全に固まった。


「え?」


「お、王様?」


国王は真剣な表情のまま頭を下げる。


「千五百年ぶりの猫王殿」


「フェリニア獣王国は貴殿を歓迎する」


レオンの思考が停止した。


王様が頭を下げている。


どう考えてもおかしい。


「やめてください!」


思わず叫んでいた。


「僕ただの村人ですから!」


玉座の間が静まり返る。


誰もが呆気に取られていた。


そして次の瞬間、国王が大声で笑い出した。


「はっはっはっ!」


「面白い!」


重臣たちも驚いた顔をしている。どうやら国王にとっても予想外の反応だったらしい。


「なるほど」


「確かに歴代の猫王とは違うようだ」


フェリスが小さく微笑む。


クロも珍しく否定せず、ライは腹を抱えて笑っていた。アカネだけは何が面白いのか分からず首を傾げている。


しばらく笑った後、国王は表情を引き締めた。


「だが状況は笑えぬ」


空気が変わる。


レオンも自然と背筋を伸ばした。


「教会ですか?」


国王は静かに頷く。


「既に情報は漏れている」


「猫使いが現れたことも」


「神猫が集まり始めたこともな」


やはりそうか。


レオンは小さく息を吐いた。


どこかで予想していたことだった。


国王は続ける。


「教会は猫王を恐れている」


「なぜですか?」


その問いに答えたのはフェリスだった。


「世界の真実を知っているからです」


レオンは目を瞬く。


「真実?」


「はい」


フェリスは静かに頷いた。


「千五百年前」


「世界は一度滅びかけました」


玉座の間に衝撃が走る。


ミアも知らなかったらしく、驚いた表情を浮かべていた。


「当時の猫王は世界を救いました」


「ですが――」


フェリスが言葉を止める。


その続きを国王が引き継いだ。


「歴史から消された」


レオンは言葉を失った。


世界を救った英雄が歴史から消された。


そんなことが本当に可能なのだろうか。


「教会は自らを救世主として語っている」


国王の声は低い。


「真実が広まれば、その権威は崩れる」


だから猫使いを狙う。


だから神猫を恐れる。


全てが一本の線で繋がった気がした。


レオンは拳を握る。


千五百年前の猫王。


その人物は何を見たのだろう。


何を知り、何を残そうとしたのだろう。


その時だった。


玉座の間の扉が勢いよく開かれる。


兵士が飛び込んできた。


「陛下!」


「緊急事態です!」


国王が眉をひそめる。


「何事だ」


兵士は顔面蒼白だった。


「国境砦が襲撃されました!」


「敵は少数!」


「ですが壊滅状態です!」


玉座の間が騒然となる。


国王の顔から笑みが消えた。


「敵の正体は」


兵士は震える声で答える。


「黒い鎧の男です」


その瞬間だった。


クロの目が細くなる。


フェリスの表情も険しくなった。


ライですら笑みを消している。


レオンはその反応に気付いた。


ただ事ではない。


「知ってるの?」


静かに尋ねる。


するとフェリスが重々しく答えた。


「まさか……」


「生きていたのですか」


玉座の間に冷たい沈黙が落ちる。


そしてクロが吐き捨てるように呟いた。


「最悪だな」


「七英雄の一人だ」


レオンの背筋に寒気が走った。


千五百年前の英雄。


歴史から消された時代を知る存在。


その一人が――


今、この世界に現れたのだった。

閲覧ありがとうございました。

通称猫島、と呼ばれる楽園があるのをご存じでしょうか。少し前からテレビでよく見かけたり、話を聞くようになりましたね。

………いぎだいっ!!!なんですか!その素晴らしい島は!!もはや神様が贔屓しているといっても過言ではないでしょう!はぁ…願いが叶うならまず最初に猫島に行きたいですね。(いつもの世迷言です)

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