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アムステルダム夢記  作者: tag-tje
9/14

ガサ xx2年11月22日

今日はパクられる夢を見た。


罪名はわからない。




俺は、なぜか自転車メッセンジャーの会社で働いていた。




配達する書類を五人で仕分けしていると、向田さんという人がミスをした。


残った書類を四人で仕分けし、それぞれの会社へ返却しに向かった。


俺と弟分だけが遅れて出発することになった。




信号待ちで煙草をくわえる。


「相変わらずだなぁ……良いことないかなぁ……」


二人でぼやきながら嘆いていると、俺は突然何かを思い出した。


「あっ、そういえば、あるぞ」


俺たちは顔を見合わせた。


俺は仕事終わりに弟分を連れて家へ帰った。


部屋の中には、それがたくさんあった。


二人は顔を見合わせ、にやりと笑った。




時計を見ると朝の四時十分だった。


もう寝なければ明日も仕事だ。


さっさと解散したい。


俺は弟分に土産を渡し、帰ってもらった。


そのとき、インターフォンが鳴った。


モニターには、五、六人の男たちが映っている。


一目見て、警察だと感じた。


俺は観念した。




部屋は次々と家宅捜索され、あっという間に荒らされていく。


俺はその様子を眺めながら、ふて寝をした。




騒ぎを聞きつけたお袋が部屋へやって来た。


事情を話すと、お袋は「キスをしてくれ」と言った。


俺は心のこもらないキスをした。




これから四、五年は会えないかもしれない。


そう思いながら、お袋の髪を優しく撫でた。




弟分はトイレへ行った。


俺も用を足そうと部屋を見渡すと、デコ助どもがご丁寧に俺のコレクションを漁っている。


抵抗する気もなく、あきらめた。




小便をしながら、俺は考えた。


……お袋のところへ戻り、借金があることを打ち明ける。


「でも、返済だけはしなくていい。俺が戻ったら返すから」


そう念を押すように頼んだ。


「この部屋も解約しておいてくれ」


そうお願いすると、不思議と心は落ち着いていた。




いつかこんな日が来るのだろうと、どこかで覚悟していたのかもしれない。


俺は靴下を手に持ち、窓のカーテンを勢いよく開けると、一気に走り出した。




すぐに追いつかれそうになったが、身をかわしてそのまま走り抜ける。


振り返ると、六人の警察官が必死に追い掛けてきていた。


駐車場を抜け、大通りへ出るころには、警察官との距離は五十メートル以上開いていた。


「早く社長に電話をしなければ……」


そう思ったところで目が覚めた。




目覚めたあとも、「逃げている途中で屋根裏に隠れていれば、逃げ切れたのではないか」と、しばらく夢の続きを考えていた。


嫌な夢だった。


逃げる必要もないのに。


なぜ逃げたんだ?




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