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アムステルダム夢記  作者: tag-tje
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amsterdam xx7年7月4日

アムステルダムに着いた。


夢の中では、いつも同じ感覚になる。


電車に乗っていることもあれば、バスやトラムに乗っていることもある。


自転車に乗っていることもあれば、歩いていることもある。


そして、いつも急いでいる。


「早く両替しなくちゃ」


「早くコーヒーショップに行かなくちゃ」


そればかり考えている。


Geldautomaatで二百ユーロを引き出したつもりだった。


ところが、気が付くと二千ユーロも引き出してしまっていたらしい。


財布は札でパンパンだった。


「まあ、いいか」




そんなことを思いながら、俺はまたコーヒーショップを目指して歩き始めた。


いつの間にか、地図を見なくても、たいていの場所へ行けるようになった。


広さだけで言えば、大阪市とほぼ同じくらいだ。


実際の行動範囲は、山手線の内側を少し広げたくらいだろうか。


その中に運河が張り巡らされている。




初めてアムステルダムを散策した時は、足が棒のようになった。


本当に棒のようになるのだ。


楽しくて、嬉しくて、目に映るものすべてがアムステルダムだった。


日本では、本物のオランダ建築を目にする機会などなかった。


それが、ここには100パーセント存在している。




地図を見ながら目的地を探しても、どの建物も同じように見える。


迷子になる。


本物の大人の迷子だ。


朝起きてから、途中でベンチに座って休憩はするものの、ほとんど一日中歩いている。


膝が曲がらない。


ももが上がらない。


棒のようになった足を引きずるように歩く。


みんなに追い抜かれていく。


進行方向には、見たこともない眩しさに照らされた街並みが広がっている。


西日が霧のように街を包み込んでいた。


幻想の中をゆっくりと歩く。


建物と運河に挟まれた道の真正面では、オランダの西日がゆっくりと沈みかけていた。


こんなにも眩しい西日は初めて見た。


その間も、よちよち歩きでアムステルダムを満喫した。




地図も見ずに偶然見つけた店を、「あとで来よう」と通り過ぎてしまった。


その翌日から、自転車をレンタルすることにした。


それでも次にその店を見つけるまで、四日もかかってしまった。




そして今では、自転車も着替えも二十三キログラム以内に収め、スーツケース一つで遊びに来るようになった。


それでもアムステルダムの夢は、たまにしか現れてくれない。




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