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第4階 ご利用は計画的に、ですっ!

ノンビリ達は、第4階層にたどり着いた。


「今日はここで一休みするか」


「そんなに疲れてないけどな…」


ノンビリとキマジメとシトヤカは腰を下ろした。


「…あの」


シトヤカが遠慮がちに言った。


「どうしたの、シトヤカさん?」


ノンビリがシトヤカの方を見る。


「お2人は道具とか装備はご準備されているのでしょうか?」


「…あ」


キマジメが声を出す。


「ごめん。このダンジョン攻略は突然のことだったから、あまり用意してないんだ」


ノンビリが頭をかく。


「コイツがいきなり俺の家にやってきて、『妹が連れ去らわれた』なんて言うもんだからな」


キマジメがため息をつく。


「…そうなのですか…。それはまずいですね…」


シトヤカが考えこむ。


「何?なにかマズイの?」


ノンビリが聞く。


「これから階層が高くなるに連れてどんどん敵は強くなるでしょう。そうすると回復魔法では追いつかなくなるかもしれないです」


「まぁ、それはそうかもしれないな」


キマジメが答える。


「そうなった場合に、アイテムを揃えておけは一安心ですよ」


シトヤカが念を押すように言った。

 

「じゃあ、一旦ダンジョンを離脱してアイテムを揃えるか」


ノンビリが出口に向かうと、


「ダメだよ。1回ダンジョンを出たらまた敵を倒していかなくちゃいけないんだよ」


と、キマジメが言った。


「親切じゃないな…」


「なんだ、『親切じゃない』って」


「じゃあ、どうすりゃいいの?」


ノンビリが聞く。


「あ、あのですね・・・」


シトヤカがためらいがちに切り出す。


「実は、ダンジョン内にも商人が出入りしているんです。アイテムならそこで買うことができますよ」


「え?そうなの?」


ノンビリが聞き返す。


「あ、はい…、聞いただけですけど…」


シトヤカは恥ずかしそうにうつむいた。


「じゃあ、アイテムはそこで買うことにするか」


「そうだね」


ノンビリ達は店を探してダンジョンを歩き回ることにした。




あれから2時間後。


「…見当たらないな…」


ノンビリは辺りをキョロキョロしている。


「本当にあるのか?」


キマジメがシトヤカに聞く。


「わ、私、嘘なんて言っていません!」


シトヤカがキマジメに反論する。


「い、いや、そういう意味で言った訳じゃないけど…」


「キマジメさん、私が嘘を言っているというのですか?仲間を疑うなんてひどいです!」


シトヤカの目には涙が浮かんでいる。


「そんな事ないよ!いいから落ち着いて!」


キマジメは必死にシトヤカをなだめる。


「キマジメ、イライラする気持ちはわかるけどさ、女の子には優しくしなきゃダメでしょ」


ノンビリがやれやれという顔で言った。


「うるさい!そんなつもりないわ!」


キマジメが大声を出す。


「ひっ…」


その声にシトヤカが怯える。


「だ、大丈夫だから…、ね?」


キマジメはこの数分でどっと疲れがたまっていた。


「あ、あれじゃない?」


ノンビリが指さした先には、1人の男が立っていた。


男の前には、色々とアイテムや武器や防具が置かれている。


「あれがそうか…、行ってみよう!」


3人は男の方へ向かった。




「いらっしゃいませ」


男はノンビリ達を見つけると、笑顔で挨拶した。


「本当にお店はあったんだな…」


「だから、私が最初に言ったじゃないですか…」


シトヤカが息を切らしながら言った。


「何かお探しのものはございますでしょうか?」


店員が笑顔で言った。


「そうだな、まずはこれとこれとこれと…」


キマジメは店から商品を手に取って選び始めた。


「ちょっと、キマジメさん!」


「シトヤカ、なんだ?」


「ご利用は計画的に、ですっ!」


シトヤカがキマジメに注意した。


「わ、わかってるよ。そんなには買わないよ」


キマジメは少し商品を棚に戻した。


「結構買ってたんだね」


ノンビリが言った。




「…こんなものでどうだろ」


キマジメはカゴに入った商品を店員に差し出した。


「お買い上げありがとうございます」


店員は商品を精算し始めた。


「結構なまとめ買いですね」


「ここぞとばかりに買ったね」


ノンビリは満足そうな顔を浮かべた。


「こういうのはたくさん買っておいた方がいいんだよ。『備えあれば憂いなし』っていうだろ?」


キマジメが言った。


「それはそうですが、買いすぎもよくありませんよ」


シトヤカが釘を刺す。


「わかってます」


キマジメが苦笑いをした。


「お待たせしました。2万5千円になります」


「2万?」


キマジメは驚いた。


「無駄遣いはダメだって言ったじゃないですか」


シトヤカが言った。


「キマジメ、ちょっと調子乗りすぎたな」


ノンビリがニヤニヤしている。


「こんなに高いとは思わなかったな・・・」


キマジメが呟く。


その様子を見ていたシトヤカは、


「…仕方ないですね」


と言って、財布を取り出した。


「何それ?」


ノンビリが聞いた。


「このショップで使えるポイントカードですよ」


「ポイントカード?」


キマジメが聞き返す。


「はい。このポイントカードを会計時に提示すると、30%割引になるのですよ」


「そ、そんなに…」


キマジメが驚く。




シトヤカのポイントカードのおかげで、アイテムをとてもお安く購入できた。


「シトヤカさんって、意外とこういうのとか詳しいんだね」


ノンビリが笑いながら言った。


「…い、いえ・・・」


シトヤカはちょっと恥ずかしそうな顔をした。


「もしよろしければ、お2人のポイントカードもお作りしましょうか?」


シトヤカが提案する。


「いや、それはさすがに…」


キマジメが断る。


「…そうですか…」


シトヤカは少し残念そうな顔をした。


「じゃあ、次の階にいくぞ」


ノンビリ達は、次の階層に向かった。

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