第21階 野営!僕、野営好きなんですよ!野営いいですよね!
「やっと21階か…」
ノンビリ達は21階層に辿り着いた。
「ちょっと休もうかな」
ノンビリは腰を下ろした。
「お前は休んでばかりだけどな」
キマジメがツッコむ。
「はぁ…」
「オッサンかよ」
「オッサンじゃないよ。お前と同い年だよ」
「分かってるわ!」
ノンビリとキマジメが漫才のようなやり取りを繰り広げていると、ノンビリが何かを見つけた。
「ドックさん…?」
ノンビリの目の先には、前に会ったドクツクがいた。
ドクツクはノンビリに「白露の剣」というなんでも願いを叶えてくれる剣の情報を教えてくれた人物だ。
「ドクツクさんがいた」
「ドクツクさんって…、あの『しらたきのけん』の情報を教えてくれた人?」
「『しらつゆ』ね。ちょっと挨拶しないと」
ノンビリはドクツクの方に歩いていった。
「私たちも、挨拶にいった方がいいですよね…?」
シトヤカが言った。
「そりゃそうでしょ」
レイセイが言った。
「ドクツクさん、お久しぶりです」
ノンビリはドクツクの元に行き、声をかけた。
「あ、お久しぶりです」
ドクツクはノンビリに気がつくと、笑顔を見せた。
「あれから『白露の剣」』について何かわかったことはありますか?」
「それが…、全く分からなくて…」
ノンビリは頭をかいた。
「そうですか…」
ドクツクは少しうつむきながら言った。
「ふぅ、やっとたどり着いた」
キマジメ達もドクツクの元にたどり着いた。
「ノンビリさんのお友達ですか?」
ドクツクはキマジメ達の方を見た。
「はじめまして。ノンビリと旅をしているキマジメです」
キマジメは頭を下げた。
「これはご丁寧に…」
ドクツクも頭を下げた。
「私はシトヤカです」
「俺はレイセイだ」
シトヤカとレイセイもそれぞれ自己紹介した。
「あの、ドクツクさんはここで何をしているのですか?」
ノンビリが聞く。
「私たちは、ここで野営をしようと思うんですよ」
「野営!僕、野営好きなんですよ!野営いいですよね!」
ノンビリが身を乗り出した。
「いきなりどうしたんだよ。あと、『野営』って連呼すんな」
キマジメがツッコむ。
「よかったら一緒に野営しませんか?」
ドクツクが誘ってくれた。
「ありがとうございます!一緒に野営しましょう!」
ノンビリはまた身を乗り出した。
「だから身を乗り出すな!」
キマジメがまたツッコむ。
「今日はありがとうございます」
ノンビリはドクツク達にお礼を言った。
「いやいや、ドックがお世話になったそうで。あなた方のお話はドックから聞いているんですよ」
アワテルは笑顔を見せた。
「あの…、ドックさんは僕達のこと何と言っているのですか?」
ノンビリが少し遠慮がちにアワテルに聞く。
「それはもう…、とても素晴らしい方だと…」
「やっぱりそうですか!」
「謙虚なのか横柄なのか分からんな…」
キマジメがつぶやく。
「それで、今日は何を作るのですか?」
シトヤカが聞く。
「今日はカレーです」
「カレーですか…」
シトヤカの目の色が変わった。
「シトヤカさんは料理がスゴい上手いんですよ」
ノンビリが言った。
「いや、そんな…」
シトヤカはうつむいた。
「それじゃ、今日はシトヤカさんに作ってもらいましょうか」
アワテルがシトヤカの方を見て言った。
「いや、そんな…」
シトヤカは心なしか嬉しそうだ。
「それで、『白露の剣』について何か情報はありますか?」
ノンビリはドクツクに聞いた。
「これは真偽が定かではないのですが、白露の剣は伝説の勇者が持っていたと言います」
「伝説の勇者?」
「はい。中でも幻の神龍を倒した伝説の勇者は、白露の剣を持っていたと伝えられています」
ドクツクは神妙な面持ちで言った。
「ということは、白露の剣は武器としてもスゴいということですか?」
「おそらくそうでしょうね」
2人が考えこんでいると、
「皆さん、カレーができましたよ」
とシトヤカが呼びにきた。
「お!じゃあ、早速食べに行きますか」
「はい」
と2人はカレーの方に向かった。
「うまい!こんなに美味しいカレーは久しぶりだ!」
ドクツクはシトヤカのカレーを絶賛している。
「本当にこのカレーは美味いですね」
アワテルもシトヤカのカレーを絶賛している。
「ちょ、ちょっと恥ずかしいです…」
シトヤカは恥ずかしそうにしている。
「スゴい嬉しそうじゃない?」
レイセイが言った。
「顔がニヤけている気がする…」
ノンビリは少しニヤけながら言った。
翌朝、ノンビリ達はドクツク達にお礼を言っていた。
「今回はありがとうございました。とっても楽しかったです」
「いや、こちらこそ楽しかったです。美味しいカレーもいただきましたし」
「いや、ありがとうございます」
シトヤカはまた恥ずかしそうにしている。
「ノンビリさん」
ドクツクはノンビリに話しかけた。
「白露の剣のことはまたこっちでも調べてみます。ノンビリさんも何か分かったら知らせて下さいね」
「はい、わかりました」
こうして、ノンビリ達はドクツク達と分かれた。
ノンビリはドクツクに言われた通り、白露の剣のことについて調べることにした。
必ず妹は助け出す。
ノンビリは決意を新たにした。




