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59.境詩文の『マンホールトラップ』
59.境詩文の『マンホールトラップ』
東京の荒廃した土地に聳える、堅牢な壁『天磐戸』。そこには都市伝説が守りを固めている。空には電磁バリアーが張られ、その強固さは並の怪物には破壊することができない。東京都心の土地を守ってきたこのバリアーが張られたのは、ちょうど一時間前。
つまり、作戦の実行からすでに一時間経過しているのだ。
「面白いことになるぞ。こりゃ」
誰が覚えているだろう。彼の姿を。
『クワトロ・ロッジ』境詩文。九州の土地で『万病の壺〈アルハッド〉』と刺し違えた魔術師。すでに死人扱いされている、居ないはずの人間。
「白蘭式の発動は、アブホースを致命傷にする……ふっ、そんなこと、僕はさせないっていう話さ!」
『――境界導く詩をしよう。閉ざされた箱庭には鶏二羽――』
頑強を誇る『天磐戸』の防壁に、七色の輪が生まれる。これが、クワトロ・ロッジ境詩文の得意芸『マンホールトラップ』。下水管の如く張り巡らされた水運と土管は、境界と境界の狭間を繋ぐ。
『箱庭には二羽の鶏、しかし鶏二羽死んだ。二羽の代わりにニワトコ二輪』
境界が繋がる。場所は、魔物の巣窟“名古屋”と、東京都心部“国会図書館前”!




