12/14
2-4. そして森へ
私はその手の平を見つめると、眉を寄せる。少女は悲しげに俯く。
私は無造作にひとつのビー玉を掴む。
「これね。」
不思議そうな表情で顔を上げた少女に言う。
「この赤と青のラインが気に入ったわ。もうキャンセルは出来ないからね」
ウインクしながらそう言う私に、少女は満面の笑みで頷いた。
***
こうして現在の状況に至ったわけだ。
そして残念なことに、噂の野犬が見当たらないため、現在は森の中を彷徨う羽目に陥ってる。
こうして厄介ごとに自ら頭を突っ込むから、マスターは私をトラブル・メーカーだと呼ぶんだろうか。
まぁ、少なくとも悪いことをしているわけでは無い。
せっかくいらっしゃる役所の方々にはせめてものお詫びに、私の手料理でも振る舞うとしよう。
……なぜか、深い溜め息を付くマスターの姿が思い浮かんだ。




