第9話 裏祭
五百年祭のメインとなる本祭は終わったが、その三か月後、本祭に出席出来なかった外国の要人や貴族を招いて裏祭が行われることになっていた。
今日はその裏祭の日だ。
「姉さん。今日、何人外国の要人を接待できるか競争しないか。負けた方が勝った方の言う事を一つきくとかどう?」
朝食時ヴィクトルにそう提案されたセレナは速攻断った。
「え、そんなの嫌に決まってるわ。だって、ヴィーの方が相手の人の話を切るのが上手いんだもの。絶対負けるって分かってるのに受けるわけないじゃない。」
「アハハ。姉さんは自分の実力が分かってるなあ。同じ話を延々繰り返すおじさんの話なんてバシッと切ったらいいのに、ずっと聞いてるんだもんなあ。」
本祭の日も、ヴィクトル達と別れてから接待を行ったが、運悪く話の長いおじさんに捕まり目標の十人に届かなかったのだ。
お陰で、母にお小言をくらってしまった。
ノルマを与えないと祭の間に自室にこもって魔術の実験に没頭したりする娘のことを父も母もよく分かっているのだ。
「あーあ、面倒くさいなあ。早く今年が終わらないかなあ。」
五百周年が終われば行事が減って、セレナの周りも少し落ち着くだろう。
「確かに今年は公式行事が多くて王族は忙しかったね。まあ、メインは終わったし後少しだよ。」
セレナの言葉にヴィクトルも苦笑しながら頷いたのだった。




