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影の皇帝と運命の恋 ~恋した人は実の弟だった⁉苛酷な運命に飲まれる二人の未来はどうなるのか?  作者: らな


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第62話 ソレスとの別れ

旅行から帰った翌日。


セレナは皇城内にある皇帝夫婦が共有する部屋でソレスと向き合っていた。


シルヴァヌスで見つけた義母の日記について話し終わると、ソレスは表情を変えないままゆっくり目を閉じた。

そして小さく息をついてから頷いた。


「わかりました。」


その後、二人は口を開くことなく少し気まずい空気が流れた。


そんな空気を打ち消そうとセレナが顔を上げた。

「ソレス。ありがとう。あなたがカルディアスに来てくれて本当に心強かったの。跡継ぎのことで悩んでいた時も、ソレスが申し出てくれたから救われたわ。」

さらに感謝の意を伝えようと意気込むセレナを見て、ソレスがフッと笑った。


「セレナ様。この度はおめでとうございます。私にとっては、正直に申し上げて残念に思うところもありますが、セレナ様が幸せになれることにホッとする気持ちもあります。半年間傍で見せていただいて、ルクス様は尊敬出来る方だと思っています。きっとあなたを幸せにして下さるでしょう。」


「ソレス・・・」

セレナは目を少し潤ませソレスを見上げた。


「最後に抱きしめても?」


最後というソレスの言葉に、セレナは泣きそうな顔で頷いた。


ソレスはセレナを優しく抱擁し、頭の上に軽く口づけを落とした。


「お幸せに。私の姫君。」


そう言うとセレナから身体を離し、一礼して部屋を出て行った。


セレナは目に涙を溜めたまま無言でその背中を見送ったのだった。



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