26話 アッシュ、勉強する
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サラサの町に戻り1週間が過ぎた。シュリと一緒に賃貸に住んでおり、学校の入学手続きを終えたところだ。俺は、入学試験を受けて、無事に合格することが出来た。
「アッシュ、準備出来た?そろそろ学校に行くわよ!」
「ちょっと待ってくれ!一緒に行こう。」
二人で並んで学校までやってきた。クラスはシュリと別なので校舎に入ったところで別れることになった。
「今日からみんなと一緒に勉強する事になったアッシュ君です。仲良くして下さい。わからない事は、教えてあげましょう。」
クラスは、20人位で空いている席に座る事にした。初めてだから、鉛筆とノートを準備して待っていると教師がやってきた。
「こんにちは!」
「はい、こんにちは。今日も算数をやっていきましょう。アッシュ君は初めてだから難しいかもしれませんが、頑張りましょう。」
頭を下げてから、黒板に式を書き始めた。結論を言うと、足し算、引き算なので簡単だった。
別の授業ではカサンドラ王国の成り立ちから今に至るまでの話や最近は国王が代わり内政や手に入れた魔界の領地開拓に力を入れているそうだ。新たな開拓民を募集中らしく手に入れた土地を3年間無税で使えるらしいが、そんなに人が集まっていないらしい。
「当然だよな!誰がすぐ側に魔物がいるところに行くかよ。そう思うだろう?アッシュ!」
隣に座る生徒が話しかけてくるが、頷くだけだ。授業中に話すと先生に怒られるからな。
「そこ、アボン君、おしゃべりするならお家に帰りなさい。」
「げ、すみません。」
その後、国語で文字を読む練習したり、考える練習をしてその日の授業が終わった。
「アッシュ帰るわよ!」
俺のクラスにシュリが迎えにきてくれた。クラスの男子達の目の色が一瞬変わった気がしたが気のせいだろう。たぶん。
「あぁ、帰ろう。」
「まてアッシュ、後でシュリさんとの関係を教えろよ!」
アボンが帰り際に何かぶつぶつ言っていたが、いいだろう。学校内をシュリと二人で歩いていると、何だか見られているような気がする。いや、間違いなく目立っている。
「何か見られている気がするんだが?」
「う~ん、私も学校に入ったら色々な人に話しかけられるようになったかな。」
「シュリが可愛いからだろうな。」
「……」
「嘘だよ!」
「おい!」
学校を出てから、マーサの店に寄り道した。明日、シュリはここでバイトがあるけど友達だし。
「カラン、コロン」
扉を開けば、案の定、客はおらずマーサが暇そうにしていた。
「何だ、二人か?久々に客が来たと思ったのに。やっぱり私も営業しないと駄目かな?」
この間の俺がつまみ出した準男爵がマーサの店に圧力をかけているらしく、これまでの取引先からきられたらしい。効果がないなど悪評まで流されているそうだ。
「ポーションとマナポーションだろ!大きな都市なら需要もそれなりにあるだろう。俺が休みの日に売ってきてやるよ!マーサは作る事に集中した方がいいだろう。」
「……助かるわ。」
「シュリもポーション作成の手伝いや店頭販売もあるからな。一人で行ってくるよ!」
シュリが少し不服な顔をしているが、仕方ないだろう。学校の夏休みに遠くに旅行に行こうと伝えたら機嫌を直していた。
「ポーションは、銀貨5枚。マナポーションは、金貨1枚以上で売らないと赤字になるわ。それよりも高い分は儲けも多くなるから。」
「マーサはいくらでおろしているんだ?」
「私は、ポーションはだいたい銀貨8枚前後かな。売れなければ冒険者ギルドで銀貨5枚で売ることもあるわ。儲けなしね。冒険者ギルドならほぼ売れるわ。向こうは売る時に金貨1枚以上だからね。」
「なるほどな。じゃあ、俺が今回は、買い取るよ。次からは委託販売にするか相談しよう。今、在庫はいくつある?」
「ポーションが25、マナポーションが8よ。」
「少し残しておくか。ポーションを20、マナポーションを5でいくらだ?」
「儲けを少しつけさせてもらって、金貨25枚だけど大丈夫なの?マナポーションは高く売れると思うわ。」
「それでいい。明日の朝に出発するから用意しておいてくれ。ほれ、金貨25枚。普段はどこで売っているんだ?」
「北東の町アルフォンスがおすすめよ。まあ、私がポーションをおろしていたのもあるけど、そこにはダンジョンがあるから冒険者が多いのよ。道具屋をあたってみたらどうかしら?あとはシーナかしら。」
「わかった。明日、アルフォンスに行ってみるよ。」
「行くのはいいけど、片道歩いて5日はかかるけど学校はどうするのよ?まさか休むつもり?」
「う〜ん、だぶん大丈夫だ。明日の朝にとりにくるから用意しておいてくれ。」
「まぁ、いいけど。」
「シュリ、帰ろうぜ。帰りに古着屋によるか?」
「うん」
お金に余裕が出来たので、シュリに似合う高めの服を買ってあげた。これは、学校で余計人気が出てしまうかもしれん。
「やっぱり、ご飯も食べて帰ろうぜ。明後日には帰るから。」
その後、庶民的な店に入り、夕食を食べてから帰った。こんな普通の生活が幸せであり、いつまでも続いたらと思う。
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