20話 セブンス学園入学
投稿します。よろしくです。
集められた7人は編入という形でカサンドラ王国最高峰の学園にコネで入学した。本人たちは勉強などするつもりはなく、最低限嫌々、ダンジョン探索をするだけだ。
嫌ならやめればいいと思うが、王国の手厚い保護があり、金も使い放題なので、しばらくは甘い汁をすうつもりだ。正直なところ魔王軍討伐すらどうでもいい。
「ペットに餌をやらないとな。」
「あんたペットなんて飼っているの?意外だわ!」
「お前は宝石がずいぶんと好きみたいだな。」
「大好きよ。もっと珍しい石はないかしら。」
「おしゃべりはそこまでだ。学舎でしっかりと学んでくれ。お前らを今から担当教員のところにつれていく。」
学園内の待合室には教員が10名程おり、一人ずつクラスが分かれているようだ。
各々が担当に連れられて教室に向かい、さっそく問題を初日から起こすのであった。
「貴様ら今日から俺の下につけ!」
「はぁ?途中から来て、何を言ってやがる。頭がおかしいんじゃないの?セブンスだか何だか知らないが、ここはエリートの学舎だ。」
「なら暴力におびえよ。」
初日から他のクラスでも同様の事が起こり、男子生徒を奴隷の様にこき使う者がいたり、両脇に可愛い女子生徒を置いて乳を揉みつつ、股間までなめさせる始末である。
「さっさと授業しろよ!」
1日にして学園は様変わりして、教師すらセブンスがすることに目をつぶり、見てみぬ振りをしている。日々、悪逆な事が繰り返されていた。
時を同じくして、王立学園の中にはエリートコースとは別に庶民が通う一般コースが存在した。この一般コースの1年生にぽっちゃりデブのレインと呼ばれる目立たない奴がいた。
このデブは、変わった事をしては周りを笑わせて気を引くことでさびしさを紛らわせている。そんな落ちこぼれクラスにいてもセブンスの噂を聞く事があった。校舎が離れているので会うことはないが。
「どうやらセブンスの奴らが入学してきたようだな。騒がしくなりそうだな!」
図書室にて本を読みながら、これまでの事を思い出している。実はレインは転生者であり、この世界が前世の時にプレイしていたファンタジーゲームの「ダークヒストリア」の話と同じであると気づいている。
人間界と魔界との度重なる争いに終止符をうつために異世界から勇者召喚を行い、学園で教育を行い、最終的には魔王討伐に成功する話だ。
プレイヤーの主人公は、レインであり、つまり俺自身だが、もちろんこの後に起こる大戦に参加して、魔王を討伐するが、そこで致命傷を受けて魔王と共に死ぬ。
問題は、魔王討伐後に目的を果たしたセブンスの生き残りが、魔王領にて蹂躙と虐殺を繰り返し、その後、自国の関係ない村や町も気に入らないの一言で滅ぼしたことだ。その後、東の大陸ザラットに侵略を繰り返して、大量の血を流すことで、世界統一を果たす。
だから、俺は魔王との戦闘を回避しないといけない。魔王軍には、魔王の実力を凌ぐユニークモンスター暗黒騎士がいて、別格の強さであり、セブンスが全滅したこともあったな。あの時は、魔王よりはるかに強くね?と思っていたわ。まぁ、倒さなくても何とかなる敵だしな。
俺は死にたくないのでしっかりと鍛えつつ、現在はモブキャラを演じて目立たない様にしている。セブンスと同格以上の才能をもつ主人公である。人間側のセブンスの天敵と言ってもいい存在であり、良心もある。
「さぁ、奴らが悪行の限りをつくす前に、力をつけておこう。そもそもあいつら一人一人が魔王みたいなものだからな。」
本を棚に戻して、教室に戻ると予想外な事にセブンスの一人聖騎士のバルガスが仁王立ちしており、クラスの何名かの男子が殴り飛ばされたのか倒れていた。確かバルガスは無類の男好きで、大聖女オリビアのみを崇拝しているイカれた奴だ。さっそく獲物が引っかかったか!
「このクラスは雑魚クラスときいているが、オリビア様に奉仕させてやるから安心しろ。ひとまず、明日までに金貨100枚を各自用意してこい。約束を間違えたら、まともな姿で生きていられると思うなよ。」
聖騎士バルガスからの一方的な要求にクラスは混乱していた。金貨100枚など借りなければ用意なんて出来ない。ますます殺す必要が出てきた。スキル気配遮断を使い、教室を出たバルガスの後をつける事にした。
「どうやら学園ではなく、自宅に戻るようだな。さて、どこでやるか。」
「ちっ、娼館に入りやがった。それも男の方かよ。とさか頭のくせに……。まてよ!奴のレベルはそこまで高くないはずだ。まだ、ダンジョン探索もしていない。」
俺はデイン系の魔法剣士だ。前世の記憶を思い出してから、ひたすら剣術を磨いてきた。セブンス一人相手なら今なら倒せるはずだ。ましてやセブンス最弱のバルガスを倒せないようでは話にならん。
娼館の入口で待つこと数時間、バルガスが満足した顔で出てきた。バルガスの相手をした男の尻穴が心配だが、今日で悪事は終わりだ。動こうとしたところ、俺より先に前に出た連中がいた。
「おい、バルガス!貴様に金を払うつもりはない。貴様はここで死んでもらう!」
同じクラスの4人組が俺とは別の所から現れ、バルガスに魔法を放った。
「プチファイヤ!」
「暗殺拳」
「刺突」
「ウィンドカッター!」
放たれた攻撃に対してバルガスは受けに回ったが、……、対したダメージを与えていなかった。
「プチヒール!」
先ほど与えたダメージが完全に回復していた。呆然としている4人にバルガスは笑顔で金を要求してきた。
「金貨500枚だ。一人あたり金貨500枚払えば命を助けてやる。」
「もう1回だ!」
「プチバッシュ!」
「ぶぁご、ぐしゃ、べじ。」
片腕がひしゃげた者、内臓が破裂した者などかろうじて生きている。このままでは時間の問題だな。油断している今がチャンスだ!
「デイン!」
天空より落ちた雷がバルガスに直撃した。煙を上げているので、かなりのダメージだろう。
「ぐはっ、誰だ。どこのどいつだ!必ずぶっ殺してやる。」
片膝をついているので、痺れてまともに動けない。いま止めをさしてやる。
バルガスの後ろから現れて声をかけた。
「貴様らは危険だからな。俺が今から順番に始末してやるよ。」
「異世界の勇者である俺に手を出して生きていられると思うなよ。」
「死ね。害虫が。デインスラッシュ!」
天空より落ちた雷を剣に受けて、そのままバルガスに向けてスラッシュを放った。
バルガスの首をはねてから、急いで身を隠した。人が集まりだしたからだ。同級生もおそらく死んでいるだろう。
服を買いにでかけたよー!




