19話 騎士団長との訓練
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セブンスの7人が、異世界召喚されてから1週間が過ぎた。やることと言えば、それぞれの適正に合わせた訓練を担当者が個別に教えている。元々、才能が圧倒的なので、教師をすぐに追い抜きそうな早さで、技術を吸収している。
文字の読み書きや会話もなぜか出来るので不思議ではあるが、人間界や魔界の知識は教えてもらっている。人間兵器の誕生までもう少しである。
「訓練はそこまで!」
騎士団長からヤメの合図があり、セブンスの連中は地面に座りこんだ。いくら技術を身に付けても、実践経験が身に付いていないので、今のところ全員がLv3どまりである。これ以上は、魔物や人を殺す事でしか経験値が入らないらしい。
「もうダメ〜!化粧が落ちたわ。最悪。」
愚痴をこぼしているのが、大聖女の才能を持つオリビアである。見た目こそたいそう美しいが、口が悪く性格も悪い。自分以外のセブンスのメンバーさえ見下している感もある。
「喉が渇いたわ!そこのあなた!飲み物を持って来なさい。まったく気がきかないわね。」
適当にわきに控えていた兵士を名指ししている。
「早く行きなさいよ!あんた頭が悪いんじゃなくて!私が誰だがわかっているの?」
慌てて駆け出した兵士を尻目にイライラが他の連中に飛び火した。
「私以外、全員が馬鹿なのかしらね?まったく、ジャックにしても大口をたたいて以来、ろくに口もきかないしね。はぁ~つまんないの。何か言ったらどうかしら。」
「……だまれ!クソ女。」
「暇なら俺と遊ぼうぜ!オリビア。」
「いいわね。ビッグジョン、私を楽しませなさい。」
遊び人のビッグジョンがオリビアを連れてどこかにしけこんでしまった。
「まったく、アイツらは。元気な事だ。さぁ、お前らも訓練は明日もあるから解散だ。」
騎士団長がいなくなり、部屋に戻るところでバルガスがジャックに斬りかかった。覇王と聖騎士では気が合わないだろう。
「俺にかまっている暇があるなら、大聖女を守ったらどうだ。腰巾着が!」
「あのお方のやることはすべてが肯定される。」
「あっそ!」
「そこまでにしなさい。目障りだよ!グス共!」
メイビスとルイーズが、二人に攻撃魔法を構えている。いつでも至近距離から放てる。
「おうおう、気が強いね~。女は従順でなくては。王女様を手に入れるのが楽しみだな~。」
蛇の様な舌を伸ばしてこちらの隙をうかがっているのはスネークだ。隙を見せれば、間違いなく襲ってくるだろう人種だ。
「ちっ、邪魔をしやがって!」
ジャックが部屋に続く道にもどり、他のメンバーも戦闘体制をといた。戦闘訓練が続いており、ストレスがたまってきているのだろう。
翌日以降も訓練が限界まで続けられたおかげもあり、セブンスのメンバーはレベル5まで引き上げられて、すでに担当教師も教える事がなくなっていた。
その反動もあり、ストレスが限界値を超えていた。
スネークにいたっては、目が血走りオリビアやメイビス、ルイーズを気持ち悪い目で見ていた。
「お前らは訓練を完了した。これからは、ダンジョンに入り、実践経験をつんでもらう。」
「ふざけてんじゃねーぞ!俺はやらねーよ?イライラしてんだから。」
「化粧がくずれるから嫌よ。」
「これまでの報酬はどうなる?」
「……。わかった。俺から報告しておこう。だが、ダンジョン探索には必ず行ってもらう事にはなる。手に入れた素材は、こちらですべて買い取ろう。その金で遊べばいい。」
国王の間にて騎士団長、宰相、国王と他数名が話をしている。
「あのガキどもは問題ばかり起こして……。王宮での強姦事件もあのメンバーの誰かが関わっていると思われます。」
「それに関してご報告が……。」
王宮の広間にセブンスが集められた。国王自ら伝える事があるらしい。
「訓練、ご苦労。異世界の勇者達よ!色々と順調ときいている。魔王軍との決戦に備えての事だが、我々も少し焦り過ぎていたようだ。報酬と装備品と許可証を持って来なさい。」
渡された物の中に王立学園の入学許可証があった。
「3年ほどダンジョンにて訓練を続けつつ、学園で学んでもらいたい。同年代の若者達と話すのもよいだろう。ここに用意した報酬と装備品は好きに使うとよい。」
王宮での暮らしから、セブンスは各自争いを避けるために一定距離離れて暮らす事になった。もちろん費用は王宮もちである。
金が入れば男どもは例外なく娼館にいき、そこで女を殴り殺すなど、問題を起こして衛兵をよばれ、さらに呼ばれたその衛兵をぶっ殺してしまった。
高級宝石店に入れば、気に入った物を自分で金を払わず王宮のつけで払うものもいた。王都では、夜道に人斬りが増えて夜中に出歩く者の数が激減した。
女性が夜に出歩けば、行方不明になる事件が勃発して死体も何も見つからない。また、放火が王都で頻繁に起こり、あたりは混沌としてきた。すべてはセブンスと呼ばれる連中が好きな様に生きている結果である。中にはセブンスの名をかたり犯罪を行うものもいた。
街中をセブンスの一人が歩いていれば、人が道を譲り下を向いて通りすぎるのを待っている。傍若無人な振る舞いに人々は恐れている。
「おい、そこの女!」
「は、はい。私ですか?」
「貴様以外に誰がいる。豚になれ!」
「はい?」
「服を脱いで、四つ這いになって歩け!首ひもはつけてやるからな。」
「や、やめて下さい。」
「なら、ここで死ぬか?」
「何をしている?この人が嫌がっているじゃないか?」
正義感を振りかざしてきた男がいたので、持っていた槍を腹に突き刺した。男は一瞬何が起こったのか理解できていなかったが、槍を引き抜いたらすぐに動かなくなった。
「早く全裸になれ!」
その場で自分で服をすべて脱いで四つん這いになった女の首に奴隷の首輪をつけて歩かせて遊んでいる。ペットの散歩と同じ感覚だ。
「餌とウンチとオシッコは家でしろよ!」
王国民はセブンスの横暴を目撃していたが、とめることは出来ないでいた。これでは、魔物や何かと変わらないと思っていた。
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