16話 悪徳商人を退治する
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ゲスネの屋敷にたどり着くと、20名ほどの兵士が門の所に武装して集まっていた。どうやら中には入れてくれないようだ。
「おい、貴様。戻ってきたのか。この人数相手に生きて帰れると思うなよ。貴様の様な正義感を振り回して死んでいった奴をたくさん見てきた。」
「くだらん話はいい。俺の邪魔をすれば死ぬだけだ。シーナのゴミを取り除いてやる。」
「死ぬのはてめーだ。かかれ!」
「くっ、くっ、く。本当に実力差がわからないのか?」
近づいて、剣を振り下ろした男を剣ごと殴り飛ばしたら、衝撃で消し飛んでしまった。
「ぶしゅん、ぶしゅん、ぶしゅん!」
たくさんいた人達が1人もいなくなってしまった。門をくぐり、屋敷の入口に入り、メイドがいたのでゲスネの居場所を尋ねた。
「ゲ、ゲスネ様は3階の執務室におりますが……。お客様でしたら、待合室でお待ち頂ければお伝えしますが……。」
「いや、いい。案内ありがとう。」
階段をあがれば、3人程の気配を感じる部屋があった。音を立てて歩き、扉の前に立つと槍の先が飛び出てきた。刃の先を手で掴んで扉を蹴り飛ばした。中には見知った3人がいた。
「さて、この間の落とし前をつけようか?」
「貴様、なぜここまで……門の兵士はどうした?」
「皆殺しにした。」
「……。」
「お前ら3人が死ねば、レイラが幸せになれると思うのだが。レイラの夫を殺したな?」
「そんな奴は知らん。」
「そうか。」
槍の男を引き寄せて殴り飛ばしたら死体も残さずに消えてしまった。やはり、俺のパンチ力は尋常ではないようだ。
「まっ、待ってくれ!毎月金貨200枚で雇われないか?お前がいれば鬼に金棒だ。」
「レイラの夫を殺したな?」
「わ、わかった!あの男は馬鹿だったんだ。あの女を差し出さないから、刺客を送ったが、殺したのは俺ではない。」
「レイラの店の債権書はどれだ?」
「ちっ、これを持っていけ!あの女には関わらん。さっさと帰ってくれ。」
紙を受け取ってから、裏拳をくらわせたら2人とも消し飛んでしまった。他にも債権書や金もありそうだが、よくわからんな。
「お茶をお持ちしました!ガシャン」
先ほどメイドに見られてしまったな。
「見たな……。こちらに来い。そうすれば命は助けてやる。」
「はっ、はい。」
「ゲスネの債権書と金はどこにある?この1枚以外はどこだ。」
「おそらく金庫の中にあると思います。ゲスネは、疑い深い人だったので。こちらの隣の部屋にありますが、鍵がかかっていますね。」
「どいていろ!」
かるく殴ったところ入り口が吹き飛び金庫が現れた。部屋の中に入り、周りを見渡すが、金庫以外に特別な物は他になかった。
「ダイヤル式か?」
「以前、この部屋に忍び込んだ者がいて、債権書を盗もうとして、護衛の2人に殺されました。鍵をあける事は不可能です。魔道具になっています。」
手で掴んでひねったらバキバキと音がして壊れた。壊さなければ、この金庫はいいお金になったかもしれん。
中には金貨が大量にあり、債権書が複数あった。
「お前の名前は?」
「メリーですが、……」
「これがそうか?連帯保証人の名前がメリーになっている。本当にこんな金を借りたのか?持っていけ!後、ここの金を100枚位持って家に帰れ。この屋敷は終わりだからな。」
「……ありがとうございます。本当にありがとうございます。父の借金のかたにいれられて働いていました。」
「他の連中もそうなら、今から連れて来い!」
その後、たくさんの人が現れて、債権書と金を渡して解散させた。この街以外の人もいるが、後で俺が返してやる事で金を預かり帰る事にした。
屋敷の外に出てから、全員がいないことを確認して、ダークフレイムを放った。黒炎が屋敷を包み、あっという間にすべて燃え尽きた。きれいな更地になってしまった。土地の権利書もあったので、孤児院でも作りたい人がいれば譲ろう。
その後、レイラと合流してから以前と別の店の高級料理店に誘った。海賊船に4人で乗り込んだ話を聞かせてやったり、奪いとった海賊船をシーナ軍に奪われた話をした。最後にゲスネの所にあった債権書を渡してやり、本人に確認したがレイラの夫はやはりゲスネの指示で殺されたと伝えた。
「……ありがとう。夫の敵を討ってくれて。」
「気にするな。俺もそろそろサラサの町に帰ろうかと思っていてな。何かあれば連絡をくれ。でも、今日は泊めてくれるよな。」
「えぇ、もちろんよ。好きなだけいてもいいわよ。」
その後、レイラをしっかりと抱いてから、翌日から債権書の返却を行った。シーナ以外にもいたので、冒険者ギルドで地図を確認して走って、町や村を訪ねて返してまわった。金もいくらかずつ渡しておいた。
数日の間、債権書配りと娼館通いを続けていて、そろそろサラサの町に戻ろうと思っていたところでシーナ軍の兵士に声をかけられた。
「お前だな。アッシュという冒険者は?我が主、ダンディ様がお前に会いたいと言っている。この町の子爵家当主自らのご指名だ。名誉な事だから、当然受けるよな?」
「いや、受けない。俺は家に帰るからな。」
「冒険者の間で英雄と呼ばれているらしいが、そんなことは権力の前では無意味だ。海賊を討伐したくらいで、いい気になるなよ。そういえば、防具屋のレイラという女に入れ込んでいるらしいな。」
「……。あの女に手を出したら、子爵家がなくなると思えよ。いいだろう。案内しろ。」
お休みです!




