10話 防具屋の店主をナンパする
投稿します。よろしくです。
ギルドの飲食店の金を払い、赤い絆の2人と別れてから、店を出て武器屋に向かった。投げナイフ位はあってもいいかなと思う。俺は武器も防具も何も持っていなかった。
あるのは大きなバッグで、その中には非常食が入っているのと金が入っている。今着てるスボンにはポケットがついてないので、カバンにお金を放り込んでいる。
正直な所、素手でもいいんだけど念のため見ておこうと思う。娼館に行っている場合ではなかったかも……。多少後悔の気持ちが出てきたが、まだ、金貨30枚はあるので大丈夫だ。暇ならもう一回行こうかな!
さて、メインストリートを歩いていれば、色々と店があるので、すぐに見つけられた。剣のマークの看板があり分かりやすい。
「あった!あれかな。」
店の中に入り、正面には大きな斧が出迎えた。金貨60枚するそうだ。サイズの割には安いのかもしれない。というのも金貨70枚クラスの長剣が奥にゴロゴロしていたからだ。
弓や矢、槍、短剣、レイピアなど色々とあるが、正直な所、あまり良いとは思わなかった。金貨5枚で、安い使い捨ての投げナイフを30本買って店を出ることにした。
「やっぱり微妙だったな。次は防具屋に行こう。何か面白そうな物はないかな。」
武器屋のすぐ側に防具屋もあった!店の中に入ると鉄の鎧が出迎えてくれた。はったりもいいが、入口に邪魔だよ!
「いらっしゃい!」
妙齢の女性が声をかけてきた。武器屋では髭を生やしたオッサンが対応してくれたので、ここでも同じと思っていたがだいぶ違った。
「簡単な装備品があれば見せてほしい。海賊の討伐隊に加わる事になったんだ。」
相手が美人とわかれば俺だって饒舌になるよ。さっきの武器屋ではほとんど話さなかったし。
「へぇ〜そうなんだ。お兄さんは冒険者だよね。冒険者の派遣は2回目になるけど、今回は上手くいくといいわね。期待しているわ。」
「軍も失敗したと聞いたぞ。そんなに強いのか?奴らはいったい何者なんだ?」
「噂で聞いたけど、初めは冒険者パーティーを3組で向かわせたらしいわよ。冒険者ギルドが船を用意してね。後で男の冒険者の首だけ船に乗せて送り返されたみたい。女の冒険者は戻ってきてないわ。その話を聞いたのが数ヶ月前よ。」
「なるほどな。かなりの腕利きがいるとみていいな。その人数を手玉にとるとはな。」
「その後、冒険者ギルドが事態を重くみて、ここの子爵軍に相談して、軍隊までもが失敗したそうよ。50名近くの軍人がなくなり、その後も商船を襲っては好き勝手にしてるみたい。今度こそと思って総攻撃をかけるみたいね。」
「俺より詳しいじゃないか。あっ、それで何かないかな?金貨10枚程度のお守りがほしいんだけど。」
「低ランクの冒険者向けだと、……このあたりかな?」
見せてもらったのは、腕輪であり効果はフィジカル上昇であった。まあ、俺でなく後でシュリにあげてもいいので購入しておいた。
「そうだ。ところで、お姉さんは結婚はしてるの?仕事の後に食事でもどうかな?」
「まぁ、未亡人の私を誘うなんて変わっているわね。でも、あなたならいいわよ。暇だしついていくわ。素敵な体をしているしね。」
「じゃあ、後で迎えにくるから、店に行こう!」
防具屋を出てから、2人で行く店を探す事にした。このシーナには幾つか高級店があるが、予約なしでは厳しそうだ。1つ気になる高級焼肉店を見つけたので、店に入り夜2人で来たいと伝えて予算も聞いておいた。だいたい金貨5枚というから驚きだ。
ネトの村で暮らしていた時の2ヶ月の生活費が1回の食事で消える計算だからな。俺は金をたくさん使いたいから、もっと稼ごうと思う。
シーナをぶらぶらと歩いて散策して時間潰しをしてから、防具屋に向かった。店の外には大きな馬車があり、中から大きな声が聞こえたので、何事かと思い店に入った。
冒険者風の男が2人、商人風の男が1人いて店主の俺が食事に誘ったレイナの腕をつかんでいた。
「さて、金貨500枚を耳を揃えて払ってもらおうか。店をたたんでも足りなければ、奴隷商に売り飛ばしてやるからな。歳は少しいっているが、その器量なら何とかなるだろうな。」
「いきなり全額まとめて払えはおかしいでしょ。月に金貨30枚の約束だったはずだわ。さぁ、今月の支払い分を持って帰って頂戴。」
「こちらも海賊のせいで商売が上がったりでね。とても困ってるんですよ。さぁ、お前たち店の品物を回収しなさい。」
冒険者風の男達が店の品物を荒らし始めたので声をかけた。
「おい、俺の女の店で何をしている?」
「何だお前は?ただのガキが!私に話しかけてくるな。クズが!私を誰だと思っている?」
「ただのクズだ!」
「何だと!」
襟を掴んで持ち上げて、扉を開いて外に放り投げた。口に泡がたまっていたけど、死んではいない。
「こいつを殺せ!!」
「ゲスネ様に何て事をしやがる!この野郎!」
抱えた防具を投げ捨てて冒険者風の2人が剣を抜いた。2人の持っている剣は、中古だけどそれぞれ金貨30枚~40枚位の価値はありそうだな。もらっておくか。
「死ね、この野郎!」
「キャー!!やめて。」
店の中でレイナの声が響いて、俺の両肩に長剣が振り下ろされた。
明日から3連休だ!




