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人間25
その時、「豹の息子」ナオが立ち上がった。「なら、俺が火種を取ってくる」
ナオは巨躯を誇り、オルハム族の中でもひときわ背が高かった。肩はいまなお逞しく広がり続けていた。俊敏さで彼に及ぶ戦士はおらず、長距離を走らせても右に出る者はいなかった。
だが、ファウムはその力を恐れ、誰も引き受けたがらない役目を押しつけ、部族から遠ざけ、ついには死の危険へと追いやった。ナオもまたファウムを憎んでいたが、ガムラには心を奪われていた。
ガムラはしなやかな姿を持ち、どこか神秘的だった。髪は風に揺れる木の葉のようになびいていた。柳の林で彼女の姿を探すたび、ナオの体は熱を帯び、両手は震えた。彼は両腕を広げ、そっと彼女を抱きしめたいと思った。しかし時には、敵を打ち倒すように棍棒で彼女を打ち倒したいという思いが胸をよぎることもあった。それでも彼は彼女を傷つけたいわけではなかった。(もし彼女が俺の妻になれば、大切にする)彼は誰の顔にも恐怖の色を浮かべさせたくはなかったのだ。
参考文献
Boex, J. H. H. (1911) La Guerre du feu(=『火の戦い』).
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