人間23
陽光は盛りを迎え、沼地を照らし、泥濘の奥深くまで染み入って、草原を乾かしていた。草木はみずみずしく輝き、その瑞々しさに誘われるように、体の奥を流れる血まで脈打ち始める気がした。
水もまた、どこか軽やかさを帯び、もはやあれほど危うくも濁っても見えない。緑青色の小島のあいだでは、孔雀石や真珠を思わせる細かな光が戯れ、淡い硫黄色の輝きや雲母の薄片の上へ、きらめきを静かに散りばめていた。
柳やハンノキのあいだから、ほのかな香りが漂ってくる。環境と生物の適応が織りなす営みのなかで、藻類はしだいに優占し、池にはスイレンやキバナスイレンが陽光を受けてきらめいていた。スイレンやヌマトウダイ、ミソハギ、オモダカが競うように繁茂し、キンポウゲの葉を思わせる海浜植物が一面に広がる。マンネングサやワタスゲ、ヤナギラン、ノゲシ、モウセンゴケは折り重なるように群生していた。葦原や柳の茂みにはオオバンやマガモ、チドリ、タゲリ、オオノガン、クイナの仲間が群れ、赤みを帯びた入り江のほとりにはアオサギが静かに佇む。岬ではツルが鳴き交わしながら戯れ、水中では肉食魚が小魚へと鋭く襲いかかる。青金石を思わせる瑠璃色のトンボが数匹、緑の炎のような軌跡を描いて湿原をかすめていった。
しかし、ファウムが同胞たちを見渡すと、災厄は群れをなす蛇のように、彼らの上へ重くのしかかっていた。泥は黄ばみ、沼は血に染まり、海藻は幾重にも絡みつき、腐肉めいた悪臭をあたりに漂わせていた。
ニシキヘビのようにとぐろを巻いて身を縮める者もいれば、トカゲのように地を這うように体を伸ばす者もいた。息も絶え絶えの者も少なくなく、傷口はしだいに黒ずみ、腹部の裂傷は目を背けたくなるほど痛々しく、頭の傷は赤黒く腫れ上がって爛れ、血と膿は毛のあいだで乾き固まっていた。ほとんどの者はすでに希望を失っていた。最も重傷を負った者たちは、対岸で息絶えるか、あるいは沼に呑まれて命を落としていた。
参考文献
Boex, J. H. H. (1911) La Guerre du feu(=『火の戦い』).
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