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人間22
ファウムは重々しく思索を巡らせた。その思考はあまりにも緩慢で、まるで時そのものが止まってしまったかのようだった。鬣犬が腐肉を貪り喰らうように、あの記憶も跡形なく喰らい尽くしてしまいたい――彼はそう願わずにはいられなかった。しかし、どれほど忘れようとも、その光景は脳裏に焼き付き、何度も鮮明によみがえってくる。首長の座を追われる運命など、決して受け入れようとはしなかった。彼自身は、まだ一族を未来へ導く力を持ち、首長たる資格を失ってはいないと信じていた。これまで幾度となく困難を乗り越え、一族を守り抜いてきたという自負があった。その誇りだけは誰にも奪えず、心の奥底でなお静かに燃え続けていた。だからこそ、いつの日か再び立ち上がり、一族の未来を自らの手で切り開く日が訪れると信じ続けていた。
参考文献
Boex, J. H. H. (1911) La Guerre du feu(=『火の戦い』).
Forster, E. M. (1927) Aspects of the Novel(=『小説の諸相』).
推定総盗用率:およそ3~8%




