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崩壊1
ある日、コイオスは予知によって、ウラノスが皆の目を盗み、密かにテュポーンへ薬を盛ろうとしている未来を垣間見た。
その幻視の中では、テュポーンが地に倒れ込み、激しい苦痛に呻いていた。
コイオスは、その予知が何を意味するのか確信を持てず、すぐにガイアへ事情を伝えた。
ガイアは直ちにウラノスのもとへ向かい、コイオスの話は本当なのか、そしてテュポーンに何を盛ろうとしていたのかを問い質した。ウラノスは一瞬冷や汗を流したものの、すぐに平静を装い、「コイオスが大げさに騒いでいるだけだ」と言い逃れた。だがその一方で、彼はコイオスの予知能力に密かな警戒心を抱き始めていた。
結局、その日は何事も起こらなかった。
コイオスとテュポーンは、いつもと変わらぬ様子で自らの力を鍛えていた。
参考文献
Hesiod(紀元前約700年)Theogony(=『神統記』).
推定総盗用率:およそ5~15%




