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混沌2
混沌は初めて触れた「感覚」というものに惹かれ、その無限の空間をさまよっていた。しかし、そこには何も存在せず、やがてその静けさに疲れ果て、孤独のまま涙を流した。その涙が落ちた場所に、ひとつの緑が芽吹いた。それは植物だった。だがその存在自身もまた、混沌と同じように、自らがなぜここに在るのかを知らず、ただ深い戸惑いの中にあった。その植物には声が届いていた。ただ、それが誰の声なのかは分からない。混沌はその存在に、ひとつの名を与えた——ダクリア。
参考文献
Hesiod(紀元前約700年)Theogony(=『神統記』).
推定総盗用率:およそ30–50%




