人間38
ナオはナムとガウに接したことがあり、彼らが手先が器用で、身のこなしが素早く、目と耳が鋭いことを知っていた。そして、ナオの力と優れた人柄を知るにつれ、ナムとガウは知らず知らずのうちに彼に惹かれていった。彼らにとって、ナオは自分たちの種族を体現する存在であり、銛を投げ、斧を振るう時の心の拠り所であった。
時折、酔わせるような朝の陽光の中をナオが彼らの前に歩く姿は、まるで陽に向かって伸びるブナの木のようであり、その逞しい体躯と広い胸に、彼らは心を震わせた。
こうしてナオは、運命で結ばれた部族の仲間たちと共に成長し、いっそうの自信を持って困難を乗り越えられるようになった。
参考文献
Boex, J. H. H. (1911) La Guerre du feu(=『火の戦い』).
Boehm, C. (1999) Hierarchy in the Forest: The Evolution of Egalitarian Behavior(=『森のヒエラルキー――平等主義行動の進化』).
Diamond, J. (1997) Guns, Germs, and Steel: The Fates of Human Societies(=『銃・病原菌・鉄――一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎』).
Harari, Y. N. (2014) Sapiens: A Brief History of Humankind(=『サピエンス全史――文明の構造と人類の幸福』).
Campbell, J. (1949) The Hero with a Thousand Faces(=『千の顔をもつ英雄』).
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