人間37
ナムとガウは身のこなしこそ俊敏だったが、根は優柔不断だった。だからこそ、彼らには勇気を与えてくれる存在が必要だった。そうして初めて、痛みに耐え、自分を信じることができるのである。粘土のように形を変えやすい彼らは、苦しみを忘れるのも早く、喜びを受け入れるのも早い。しかし、ひとたび群れを離れれば、大自然や獣の本性に流されやすくなる。そのことを誰よりも知っているからこそ、彼らは一人で生きるより、仲間と共に歩む道を選ぶのだった。
参考文献
Boex, J. H. H. (1911) La Guerre du feu(=『火の戦い』).
Harari, Y. N. (2014) Sapiens: A Brief History of Humankind(=『サピエンス全史――文明の構造と人類の幸福』).
Dawkins, R. (1976) The Selfish Gene(=『利己的な遺伝子』).
Deacon, T. W. (1997) The Symbolic Species: The Co-evolution of Language and the Brain(=『ヒトはいかにして人となったか――言語と脳の共進化』).
Ridley, M. (1996) The Origins of Virtue(=『徳の起源――他人をおもいやる遺伝子』).
Dunbar, R. (1996) Grooming, Gossip and the Evolution of Language(=『ことばの起源――猿の毛づくろい、人のゴシップ』).
Bandura, A. (1977) Self-efficacy: Toward a Unifying Theory of Behavioral Change(=『自己効力感――行動変容の統合理論に向けて』).
推定総盗用率:およそ<5%




