人間31
三人はナオが通るであろう道に待ち伏せし、好機をうかがっていた。しかし、ナオの抱く憎悪や弱さを非難する戦士たちでさえ、オルハムがあれほどの壊滅的な被害を受けたあと、とりわけ彼が火を再び灯すと誓った以上、その死を望む者はいなかった。狡知に富み、疲れを知らず、かすかな火種さえ絶やさぬように育み、灰の中から再び炎を蘇らせることで知られる彼の強運を、多くの者が信じていた。
もちろん、アグもまた、計画を成し遂げるだけの忍耐強さと知略を備えていた。そしてオルハム族もまた、二つの策を同時に進める利をよく知っていた。たちまち人々の士気は高まり、ナオの支持者たちは歓声に鼓舞されて戦う構えを見せた。しかし、アグたちは恐れを知らず危険をものともしなかったが、慎重さを忘れることはない。アグは口論をひとまず制し、骨の王ゴーンが場を静めるように口を開いた。「オルハム族はこの世から消え去りたいのか? 敵と洪水によって、どれほど多くの戦士を失ったか忘れたのか。四人いた者も、今や一人しか残っていない。だからこそ、斧や槍、棍棒を振るえる者は一人たりとも失ってはならん。ナオもアグも森の狩人の中でも屈指の腕前だ。どちらか一人でも失えば、それは他の誰を失うより大きな痛手となる……沼の乙女は、我らに火を取り戻してくれる者に仕える。それが部族すべての願いだ。」「なら、それで決まりだ!」野太い声が一斉に上がる。そして大勢の女たちも圧倒的な迫力で声をそろえた。「ガムラは火種を手にした者のものだ!」
それを聞いたアグは、毛むくじゃらの肩をすくめた。ナオを憎んではいたが、あえて危険を冒すつもりはなかった。自分ならナオに勝てるという確信があったからだ。必要とあれば、いつでも命を懸けた一騎打ちに持ち込み、この世から葬り去る――その決断は自分の手に委ねておけばよい。胸には揺るぎない自信が満ちあふれていた。
参考文献
Boex, J. H. H. (1911) La Guerre du feu(=『火の戦い』).
Harari, Y. N. (2014) Sapiens: A Brief History of Humankind(=『サピエンス全史――文明の構造と人類の幸福』).
推定総盗用率:およそ<10%




