38 ひとりではない力
闇の中で、二つの赤い光がゆっくりと開いた。それが目なのだと気づいた瞬間、身体が勝手に強張った。
黒い影は、これまでのように形のないものではなくなっていた。人間より一回りほど大きな身体に、異様に長い腕。全身を覆う闇は煙のように絶えず揺らいでいるのに、その足だけは確かに花畑の上へ立っている。
いや、もう白い花畑とは呼べない。
影が立った場所から黒い色がじわじわと広がり、白かった花が次々と枯れていく。先ほどまで漂っていた懐かしい花の香りも消え、代わりに雨の前のような湿った匂いと、何かが焦げたような臭いが鼻をついた。
「……あれが、本体?」
私が尋ねると、白い鳥が低い声で答えた。
「違う。あれにも本当の身体はない。この世界へ存在するために、無理やり形を作っているだけだ」
「じゃあ、まだ完全にはこっちへ来てないってこと?」
「そうだ。だが、あれを完成させてはならない」
白い鳥の言葉を聞いた直後、黒い影の身体が大きく脈打った。周囲に漂っていた闇が次々と吸い込まれ、輪郭がさらに濃くなっていく。腕はよりはっきりと形を持ち、やがて指のようなものまで現れ始めた。
レオンハルトが私を庇うように剣を構え直す。
「完成すると、どうなる?」
「この世界に根を持つ」
答えたのはアリアだった。
「そうなれば、もう境界の向こうへ押し戻すことはできない。こちらの世界の存在として定着してしまうわ」
「それは……かなりまずいね」
「かなり、ではない」
白い鳥が妙に真面目な声で訂正する。
「非常にまずい」
「そこはちゃんと説明するんだ」
思わず口から出てしまった。こんな時なのに、レオンハルトが隣で小さく息を吐く。
「ミキは緊張している時ほど、普段通りになるのですね」
「自分でも今ちょっと思った」
「悪いことではありません」
いつもと変わらない声を聞いただけで、少しだけ呼吸が楽になった。
怖い…足だって震えているし、できることなら今すぐ逃げたい。それでも隣にレオンハルトがいるだけで、ちゃんと息ができる。
その時、黒い影が動いた。
予備動作など何もなかった。
異様に長い腕がこちらへ振り下ろされる。
「ミキ!」
レオンハルトに身体を抱かれ、そのまま地面を蹴った。直後、私たちが立っていた場所へ黒い腕が叩きつけられ、地面が大きく揺れる。黒く染まった花びらと土が舞い上がり、倒れそうになった身体をレオンハルトが支えてくれた。
すぐ近くでは、アリアが両手を前へ伸ばしている。
白い光が壁のように広がり、続けて襲ってきた黒い影の一撃を受け止めた。
けれど、その瞬間、アリアの身体が大きく揺れた。
「お姉ちゃん!」
「大丈夫!」
「その言葉、私が言うと怒られるやつ!」
「今はそんなことを言っている場合!?」
思わず顔を見合わせた。
――やっぱり姉妹なのかもしれない
こんな時なのに、ほんの一瞬だけそう思った。
けれど、アリアの顔色は明らかに悪い。
千年以上この場所を維持し続け、さらに黒い影を封じてきたのだ。いくら守り人でも、力が残っているはずがない。
「アリア、無理をするな」
白い鳥が叫ぶ。
「分かっているわ!」
「分かっている者の顔ではない!」
「あなたに言われたくない!」
「……二人とも昔からこうなの?」
私が尋ねると、白い鳥とアリアが同時にこちらを見た。
「今それを聞くのか」
「ミア、集中して」
「はい」
隣でレオンハルトが、また少しだけ笑った。
その直後、空気を震わせるほど低い声が響いた。
『不愉快だ』
黒い影がこちらを見ている。
『なぜ笑う』
その問いに、私は一瞬意味が分からなかった。
「……え?」
『恐れているはずだ。死を、喪失を、私を…それなのに、なぜ笑う』
黒い影が、本当に理解できないものを見るように首を傾けた。その姿を見て、ふと思った。
この存在は、知らないのだ。誰かと一緒にいることを…
怖い時にくだらないことを言って、ほんの少しだけ気持ちを楽にすることも…泣いた後に笑うことも…誰かの手を握るだけで、もう少し頑張ろうと思えることも…
きっと、何一つ知らない。
「怖いよ」
私は正直に答えた。
「ものすごく怖い。できることなら今すぐ帰りたいし、戦わなくて済むなら、その方がいい」
『ならば、なぜ』
「一人じゃないから」
自然に言葉が出た。私はレオンハルトの手を握る。
「怖くても、この人がいる。お姉ちゃんもいる。あの口の悪い白い鳥もいる」
「口が悪いとは何だ」
「今は黙ってて」
白い鳥が不満そうに嘴を閉じた。
「それに、向こうには私たちを探してくれてる人たちがいる。帰ったら待ってくれてる人もいる。だから怖くても、まだ立っていられる」
黒い影は何も答えなかった。理解できないのかもしれない。でも、それでいい。理解してもらう必要なんてない。しばらくの沈黙の後、赤い目が細くなった。
『ならば、すべて奪えばよい』
ぞくりとした。
「レオンハルト!」
次の瞬間、闇が爆発した。
*
押し寄せた黒い波から私を守るように、レオンハルトが身体ごと抱き寄せた。同時にアリアが白い壁を作ったけれど、今度の攻撃は先ほどとは比べものにならなかった。黒い波がぶつかった瞬間、白い壁の表面に細い亀裂が走る。
それは瞬く間に広がっていった。
「お姉ちゃん!」
「まだ大丈夫!」
「だから、それ!」
言い返したかったけれど、それどころではない。
このままでは破られる。そう思った瞬間、胸の奥が熱くなった。私の髪飾りが光っている。
それに呼応するように、レオンハルトが胸元に持っているお守りからも光が溢れ出した。
白と蒼
二つの光が混ざり合い、アリアの作った壁へ流れ込んでいく。
「これは……」
アリアが驚いたように私たちを見る。
「お姉ちゃん、これ使える?」
「使えるも何も……私の力と繋がっている」
「じゃあ、使って!」
「でも、あなたの力を使えば――」
「一人でやらないって言ったでしょう?」
アリアが言葉を失った。
「お姉ちゃん一人の力じゃなくていい。私のも使って。でも、全部は駄目だからね。私、生きて帰る予定だから」
「……注文が多いわね」
困ったように言いながらも、アリアは笑った。
「分かったわ」
私たちは手を繋いだ。
右手にはアリア、左手にはレオンハルト。
三人を繋ぐように白と蒼の光が広がり、黒い波に押されていた壁へ流れ込んでいく。
軋んでいた光の壁が持ち直し、少しずつ黒い波を押し返し始めた。
『なぜだ』
黒い影の声が響く。
『守り人の力は一つであるはずだ』
「違う」
アリアが答えた。
「ずっと、私たちが間違えていたのよ」
「お姉ちゃん?」
アリアは光の壁を支えながら、私を見る。
「守り人は、一人で世界を守る者ではなかった」
その言葉に、胸が大きく脈打った。
「境界を見守る者、世界と世界を繋ぐ魂を導く者、それが、本来の守り人だった。戦うための力ではない。まして、一人で犠牲になるための力でもない」
白い鳥が静かに目を閉じた。
「長い時間の中で、意味が変わってしまったのだ」
「どうして?」
尋ねると、白い鳥ではなくアリアが答えた。
「最初の守り人だった私が、自分を犠牲にしてしまったから」
胸が痛んだ。
アリアがアステリアを封じるために自分の魂を使った。それが後の時代へ伝わり、いつしか守り人とは世界のために命を差し出す者なのだと思われるようになった。エレノアも、その後に続いた守り人たちも…
「じゃあ、終わらせよう」
自分でも驚くほど自然に言葉が出た。
アリアが私を見る。
「ミア?」
「お姉ちゃんが始めたなら、妹の私が終わらせる。簡単じゃないのは分かってる。でも、もう誰か一人が死ななきゃ世界を守れないなんていうやり方、やめよう」
そして、私はレオンハルトを見る。
「手伝ってくれる?」
答えを聞くまでもなかった。
「もちろんです」
「即答だね」
「今さらでしょう」
「……確かに」
思わず笑った。
その時、髪飾りが強く輝き、遠くから声が聞こえた。
「――ミキ!」
ローグ様だ。
「聞こえるか!」
「聞こえます!」
叫ぶと、黒く歪んでいた空間の向こう側が一瞬だけ開いた。
ローグ様の姿が見える。
その隣にはグレンジャー様とレイブン様もいた。
「何をすればいい!」
ローグ様の問いに答えようとして、私は口を開いたまま止まった。
何をすればいいのだろう。分からない。
世界を救う方法なんて知らないし、守り人としての知識だってほとんどない。
だから、正直に答えることにした。
「分かりません!」
向こうでローグ様が盛大に顔をしかめた。
「お前な!」
「だって、分からないものは分からない!」
「威張るな!」
「でも、一緒に考えて!」
ローグ様が黙った。
「私一人じゃ分からない。だから、みんなで考えてほしいの!」
数秒の沈黙の後、ローグ様が呆れたように笑った。
「……ようやく守り人らしくないことを言ったな」
「それ、褒めてます?」
「最大限にな」
その隣から、今度はグレンジャー様の声が飛んできた。
「ミキ様、身体の状態は?」
「今それ聞く!?」
「医者ですから!」
「元気! たぶん!」
「たぶんは禁止です!」
さらにレイブン様まで顔を出す。
「レオンハルト!」
「はい!」
「ミキから目を離すな!」
「言われなくても!」
「あと、帰ったら説教だ!」
「なぜですか!」
「勝手に空間の向こうへ行ったからだ!」
「兄上が行けと言ったでしょう!」
「……そうだったか?」
「言いました!」
思わず笑ってしまった。
本当に、こんな時なのに…でも、この人たちがいる。
声が聞こえる。私たちを探して、ここまで追いかけてきてくれた。それだけで、胸の奥にあった恐怖が少しだけ小さくなった。
*
「ローグ様!」
私はもう一度、空間の向こうへ呼びかけた。
「この場所と外を繋げられますか?」
ローグ様は周囲に浮かぶ魔力の流れを確認するように視線を動かし、すぐに答えた。
「今調べている! お前とレオンハルトの魔力が道を作っている。そこへこちらから干渉すれば、空間を固定できるかもしれん!」
「できたら、どうなるの?」
「全員そちらへ行ける!」
「それ危なくない!?」
「危険に決まっている!」
「じゃあ来ないで!」
「今さら言うな!」
怒鳴られた。確かに今さらだった。
ローグ様が後ろにいる魔法師たちへ何かを指示すると、空間の向こう側で複数の魔法陣が浮かび上がった。重なり合った光が、閉じようとしていた裂け目を内側から押し広げていく。
それに黒い影も気づいた。
『させぬ』
闇が大きくうねり、ローグ様たちとの間に割り込もうとする。でも、今度は私にも何をすればいいのか分かった。
「お姉ちゃん!」
「分かっているわ!」
アリアと同時に手を上げる。私たちの間に生まれた白い光が大きく広がり、押し寄せてきた闇を遮った。
けれど、足りない。黒い影の力の方が強い。少しずつ押し戻される。
その時、レオンハルトが私の手を離した。
一瞬だけ、心臓が跳ねた。けれど彼は離れていったわけではなかった。私のすぐ前へ出ると、剣を両手で握る。
「ミキ」
「なに?」
「あなたの力を少し借ります」
「どうやって?」
レオンハルトは胸元のお守りへ目を落とした。
「これが繋がっているのでしょう?」
「たぶん……」
「なら、十分です」
「ちょっと待って。何する気?」
「斬ります」
「何を?」
「影を」
「……斬れるの?」
「やってみます」
「レオンハルト!」
止めるより早く、彼は剣を振り上げた。
胸元のお守りから白と蒼の光が流れ出し、そのまま剣身を包んでいく。黒い影が腕を振り下ろした。
レオンハルトが真正面から踏み込む。剣と闇がぶつかり、眩しい光が弾けた。反射的に目を細める。
次の瞬間…黒い影の腕が、地面へ落ちた。
「……え?」
私だけではない。アリアも白い鳥も、そして黒い影さえ、一瞬動きを止めた。レオンハルト自身も少し驚いたように落ちた腕を見た後、こちらを振り返る。
「……斬れました」
「斬れたね」
「はい」
「普通、斬れるものなの?」
「分かりません」
「あなたも結構無茶するよね?」
「あなたほどではありません」
それは否定できない。でも次の瞬間、黒い影から凄まじい怒りが膨れ上がった。
『人間……!』
空間そのものが震えるほどの声が響く。レオンハルトはすぐに表情を引き締め、再び剣を構えた。
「ミキ、今のうちに」
「うん!」
空間の向こう側では、ローグ様たちの魔法陣が完成しようとしている。
「繋ぐぞ!」
ローグ様の声と同時に、いくつもの魔法陣から光が放たれた。その光が私の髪飾りへ届き、胸の奥にある白い光へと繋がる。さらにレオンハルトのお守り、アリアの光へと広がり、ばらばらだった力が一本の道になっていく。
閉ざされていた空間が、大きく開いた。
「行け!」
最初に飛び込んできたのはレイブン様だった。
裂け目を越えるなり周囲を素早く確認し、無事な私たちを見つけると、まっすぐレオンハルトのところまでやってくる。
「勝手に行きやがって」
「兄上が行けと言ったでしょう」
「そうだったな」
「今度は覚えているんですね」
「細かいことはいい。生きてるならな」
レイブンはそう言って、レオンハルトの肩を一度だけ強く叩いた。その短いやり取りに、兄弟の間にあるものが見えた気がして、胸が少し温かくなる。
続いてローグ様が裂け目を越え、その後ろからグレンジャー様と騎士たちも入ってきた。
「ミキ」
ローグ様は私の顔を見るなり、大きく息を吐いた。
「……とりあえず無事か」
「はい」
「なら、説教は後だ」
「私も?」
「当然だ」
「なんで?」
「お前ら二人とも勝手すぎる!」
隣に来たグレンジャー様は、そんなやり取りには構わず私の顔を覗き込んだ。
「顔色は悪くないですね。怪我は?」
「ないです」
「気分は? 吐き気や目眩は?」
「大丈夫」
そう答えた途端、レオンハルトがこちらを見る。
「あ、今のは本当に大丈夫」
「後で私が診ます」
グレンジャー様が真顔で言った。
「はい……」
思わず素直に返事をすると、レイブンが吹き出した。
ほんの少し前まで、ここには私とレオンハルト、アリアと白い鳥しかいなかった。それが今は、ローグ様がいて、グレンジャー様がいて、レイブン様がいて、騎士たちまでいる。いつの間にか、こんなにもたくさんの人が私の周りにいた。
アリアが呆然と、その光景を見ている。
「こんなこと……」
「お姉ちゃん?」
「守り人の記憶の中へ、こんなに大勢の人が入ってくるなんて。今まで一度もなかった」
私はアリアの手を握った。
「言ったでしょう?」
彼女が私を見る。
「今度は一人じゃないって」
アリアの目に、ゆっくりと涙が浮かんだ。
けれど、それが零れ落ちるより早く、黒い影が咆哮した。空間全体が激しく震え、さっきレオンハルトに斬り落とされたはずの腕が黒い煙となって本体へ戻っていく。闇は再び形を作りながら膨れ上がり、先ほどよりもさらに大きな身体へ変わっていった。
「……再生するのか」
レイブンが剣を抜く。
エドワードもすぐに杖を構えた。
「どうやら剣で斬っただけでは倒せないらしいな」
「ですが、効いてはいます」
レオンハルトが黒い影を見据えたまま答える。
「斬った瞬間、抵抗がありました。実体化したことで、こちらからも干渉できるようになっている」
「なるほど…なら、まったく手がないわけじゃない」
ローグ様の表情が変わった。
さっきまで私を怒鳴っていた人とは思えないほど、魔法師団の団長らしい鋭い目で黒い影を観察している。
レイブンとレオンハルトが前へ出て、その少し後ろへ騎士たちが並ぶ。ローグ様は魔法師たちへ短く指示を出し、空間の状態を確認しながら術式を組み始めた。
その中で、なぜかグレンジャー様が私のすぐ横へ来た。
「グレンジャー様、ここにいていいの?」
「どういう意味です?」
「だって、お医者さんでしょう?」
「医者だからこそです。あなた方が無茶をするのは、もう十分理解しました。倒れた時にすぐ診られる位置にいます」
「……信用ないなあ」
「ありませんね」
即答された。思わず苦笑する。
白い鳥が私たちの頭上へ舞い上がり、大きく翼を広げた。その隣ではアリアが静かに目を閉じ、残された力を確かめるように両手を胸元へ重ねている。
私はそんなみんなを見回した。
ずっと、守り人は一人で戦うものだと思われてきた。アリアも一人だった。エレノアも一人だった。そして私も、ここへ来たばかりの頃なら、きっと一人で何とかしなければと思っていただろう。
でも今は違う。私には剣の使い方なんて分からない。高度な魔法も使えないし、世界を救う方法だってまだ知らない。それでもいい。できないことは、できる人に頼ればいい。私にしかできないことがあるのなら、それをすればいい。
そして誰かが倒れそうになった時は、今度は私がその人の手を取ればいい。
「怖いですか?」
「うん、すごく怖い」
素直に答えると、彼は少しだけ目を細めた。
「私もです」
意外だった。
「レオンハルトでも怖いんだ」
「当然でしょう。あなたが隣にいるのですから」
「それ、余計に怖いってこと?」
「失いたくないものがある方が、恐怖は大きくなるのでしょう」
胸がきゅっとした。でも、今度は苦しくなかった。
「じゃあ、一緒だね」
「はい」
私は彼の手を握った。
「帰ろう。みんなで」
レオンハルトの指が、私の指へしっかりと絡む。
「必ず」
その向こうで、黒い影がゆっくりとこちらへ踏み出した。大地が揺れる。赤い目が私を捉えた。
それでも、もう目を逸らさなかった。
私の隣にはレオンハルトがいる。アリアがいる。白い鳥がいる。そして後ろには、ここまで追いかけてきてくれた仲間たちがいる。
千年以上、守り人たちは一人で戦い、一人で選び、一人で犠牲になってきた。
でも、私は同じ終わり方を選ばない。
一人で世界を救おうなんて思わない。
一人で死んで、誰かを残したりもしない。
私は生きて帰る。
大切な人たちと、一緒に。
黒い影が大きく腕を振り上げた。
それに応えるように、レイブン様とレオンハルトが剣を構え、ローグ様の周囲には幾重もの魔法陣が浮かび上がる。白い鳥が翼を広げ、アリアの白い光が私たち全員を包むように静かに広がっていった。
そして私も、胸の奥にある光へ手を伸ばした。
もう、守り人一人の戦いではない。
千年以上続いた戦いを終わらせるための、私たちの戦いが始まった。




