最終戦 守護者対贋作 その3
紫苑の盾が再び迫る。押しつぶさんと速度を上げ、身体強化を突き詰め小細工を抜いたが故に強い一撃を。
……思えば、初撃の巨剣でしか剣を使っていない、剣に何かしらの制約、もしくは使えない理由がある?迎撃用の花の弾幕を弾きながらの突進以外の攻撃を見ていない。
半身で避け、追撃の魔力砲を放ちながら考える。巨剣は想定よりも魔力の損耗が多い、もしくは装甲の魔力を使用している?装甲が外部に魔力を溜め込む機能として使用している可能性は?
もし、もしも、装甲を魔力の外部容器として使っていて、それなりに溜め込まれているのであれば、戦闘継続能力の想定を大幅に引き上げないといけない。
――魔力の使用、魔法の行使をさせない限り、装甲が解かれる可能性が低くなる。
……なら簡単だ、”使わせればいい”。使わないといけない状況に持っていく、そのうえで装甲が解けるのを待つ。無理難題にまた一つ条件が加わっただけだ、元から無茶な条件なら増えたところであんまり変わらない。
私に追従する花をさらに二つ、合わせて2対の花とする。攻撃頻度を濃く、盾の方向以外からの攻撃を望む。弾幕だけでは無視される、ならば追加の花からは魔力砲を出させる。
追加された花の花弁が数枚抜け落ち、別の花弁が差し込まれ術式が組み変わる。……障壁の花だけでは保有魔力量が少ない、魔力砲に耐える魔力貯蔵できる部品を”今作り出す”。
花の後ろへやや楕円形の飾り気のない部品が、付け加えられる。急増品とはいえそれなりの容量を持たせた、数発の魔力砲なら自立して放てる。その後の事はその時に考える、まずは目の前の事。
花が私から離れ、紫苑に対し直角の線を描く様に陣取り、まずは魔力砲を一射。角を描く様に地面を溶かしながら紫苑へと放たれたそれは、”剣”によって切り払われた。
霧散した魔力砲を観察しながら弾幕を張り続ける。剣で切り払われた際、装甲が僅かに揺らいだ。……読みは正しいらしい、時間制限も保有魔力量も視えないけど、”消費”は視えた。
私の体力、魔力は”まだ”余裕がある。紫苑の魔力にも余裕があると予想できる。余裕を持たせながら、紫苑に消費を強いる。
攻撃手段が他にもあるかもしれない。魔力を回復する術があるかもしれない。……短期決戦をされないために、勝ち過ぎず負け過ぎないでいて相手に損耗を強いなければいけない。
紫苑の突進を避け、弾幕と魔力砲で追撃を放ち、切り払われる。二方向以上の攻撃には対処が必要だと判断していてくれている。
今は、時間が私の味方をしていてくれている。このまま、根競べと行きましょう。
台風の影響で、停電しておりパソコンが使えないので次回更新は少し遅れる予定です。




